被災障害者を支援する為の情報を掲載。

JDF災害総合支援本部

Home › 被災地支援センター › 熊本支援センターニュース 「火の国がんば」 › 「火の国がんば」No.34
本文はここから

被災地支援センター

つながろう仲間たちと ささえようみんなのチカラで

熊本支援センターニュース「火の国がんば」No.34

日本障害フォーラム(JDF)熊本支援センター

2017年1月23日発行(毎週月曜日発行)

JDF熊本支援センター

〒861-8039 熊本市東区長嶺南4丁目4-60 長嶺ステップⅡ-2号

TEL 096-285-8569 FAX 096-285-8591 E-mail:jdfkumamoto@gmail.com

◆感謝をこめて。◆ ~ご助成いただきありがとうございました。~
 発災より早9ヶ月が過ぎようとしています。 ブルーシートで覆われた住宅の屋根も日に日に少なくなり、 倒壊寸前の店舗やビルも撤去され、更地が段々増えています。 少しずつですが復興への機運が高まっていることを感じるこの頃です。
 今号は、シンガポールの支援NGO「マーシーリリーフ」よりJDFがいただいた助成金、 ならびに、三菱電機より日本障害者協議会を通じていただいた寄付金により、 地震で損壊した建物を修復した2つの事業所をお訪ねしたのでご報告いたします。
 また、被災地障害者センターくまもとや木山仮設団地地域支え合いセンターでの 活動の様子もご報告します。
 JDFの活動に対するご支援に、改めて心よりお礼を申しあげます。(熊本県・事務スタッフ 里崎俊哉)

 

夢屋プラネットワークス(阿蘇市)
 夢屋さんは、熊本県の北部にある阿蘇市に位置する事業所です。 野菜tyの建物の前に立つスタッフの皆さん
よくニュースなどで映像が流れる国の重要文化財の楼門や拝殿が全壊した 「阿蘇神社」から南へ2キロほどにある、のどかな田園に囲まれた自然豊かな地域です。
 夢屋さんに到着すると、代表の宮本誠一さんとなかまの方4名が笑顔で温かく迎えていただきました。 夢屋さんは、地域活動支援センターⅢ型として運営され、 現在10名のなかまの方達がパンの製造や販売を行っておられます。
 また夢屋さんでは、以前より障害者や高齢者の方達に阿蘇の自然を楽しんでいただく施設として、 簡易宿泊所「野菜ty(のなティ)」を運営されてきました。 しかし熊本地震によりその「野菜ty」が被災を受け、 壁のひび割れやトイレなどが損壊したため、休業せざるを得ない状況へと追い込まれました。
 そこへJDFが声を掛け民間助成金を申請し、なんとか再開にこきづけることができました。 そして再開を待っていたかのように、 スペシャルオリンピックスの選手達の利用があったことや 「震災直後は不安と孤独で押しつぶされそうだった。 そんな時にJDFに声を掛けてもらって本当にうれしかったし、とても助かった。」など、 当時の様子や心境を交えながら宮本さんは話されました。
 最後に夢屋で働いて14年目になる中島地利世さんが 「野菜tyは、私の歓迎会をしてくれた思い出深い場所です。 その野菜tyが地震で壊れて悲しかった。 でも今回の助成できれいになってうれしいです。ありがとうございました。」 と話された事が心に残りました。 野菜tyは一泊二千円(素泊まり)で利用できます。 阿蘇へご旅行の折はぜひご検討ください。

 

地域活動支援センター あい(八代市)
「あい」の入り口前にそろったスタッフの皆さん  JDF熊本支援センターから南へ1時間ほど車を走らせると、 熊本県第二の人口を有する田園工業都市八代市に入ります。 八代市は、畳表に使ういぐさとトマトの生産量が日本一です。 今回お訪ねしたあいさんは、八代市の西部にある八代港近くのある事業所です。 眼下には、不知火海が広がっています。
 今回の熊本地震は、震源地益城から離れた地域にも大きな被害を及ぼしていることも特徴の一つです。 あいさんの建物も外壁の崩落、水道管の破損、屋根瓦のずれなどの被害を受けました。 理事長の山川ミドリさんは「これまでのおつきあいでJDFと繋がり、 助成金を紹介していただき、無事に修理を終えることが出来ました。 これからも繋がりを大切にしていきます。」と話されました。 地域活動支援センターⅡ型として運営されているあいさんは、 八代市内の5事業所でNPO法人WEを設立し、共同してリサイクル事業をされています。
 地域での繋がりとそこで生まれる友愛を大切にして活動されていると感じました。

 

◆初対面であり続けること◆

木山仮設団地 地域支え合いセンター(益城町)
災害支援のゼッケンをつけた支援員  生活実態調査をさせていただいた70代夫妻。 震災にまつわることから、それまでの生活について涙ながらに語ってくださいました。 こうした話は、 いつも一緒にいる団地の方たちに改めて話すことは少ないのではないでしょうか。 新しい来訪者だから話すことなのかもしれません。ただ、単なる初対面ではない。 同じゼッケンをつけて、これまでのJDFスタッフが団地に馴染んできたから、 単なる初対面ではなく「馴染みのある初対面」になる。 1週間交代の新しい来訪者であり続けることで話しやすい相手になれるのであれば、 それは私たちの活動の意味になると感じました。(三重県・西井拓/熊本県・藤島)

 

★新しい場所・新しい生活★

益城町に移動した「被災地障害者センターくまもと」の外観

被災地障害者センターくまもと

 今回最初に行なったのは被災地障害者センターくまもとの引越しでした。 現在は、熊本市内に位置するセンターを益城町内に移設し、建物自体も広くなり、 障害のある人が集える場としても機能していくとの事でした。 続いて、前クールから引き続き同じ方の引越しもお手伝いしました。 冷蔵庫、仏壇等大きなものも運びいれ、引越しも完了。 無事新居での生活もスタートしました!!(兵庫県・河石/兵庫県・煙草)

 

教訓は生かされてきたのか
阪神大震災22年

【2017年1月17日 熊本日日新聞 2面】

募金にご協力ください

 (前略)避難所運営や救援物資といった応急期の対応でも、 災害弱者へのしわ寄せや物資不足などが表面化した。 阪神大震災や東日本大震災で指摘された数々の課題は、依然残されたままだ。
 国や地方自治体は今一度、 ハード・ソフトの両面から防災・減災対策を総点検すると同時に、 優先度合いをつけて早期に対策を実行に移すべきだ。 地震国である以上、私たち市民も「自分のこと」として、 過去の震災から教訓を謙虚に学びとる必要があろう。
 兵庫県は、震災20年目の節目に、それまでの「伝える」「備える」に「活かす」という 視点を付け加えた。 復興の成果を提言する機能強化の一環という。 ただ、現地では、被災者の住宅費を補助する20年間の生活支援事業が終了。 復興の陰で、弱者に対する支援の幕引きが問題となっている。 真の復興とは何か-。 阪神大震災からの22年の歳月は、その在り方を今も問いかけている。 (社説より抜粋)

■銀行振込:ゆうちょ銀行 ○一九(ゼロイチキュウ)店
当座:0750236
口座名:日本障害フォーラム災害支援金

■郵便振替口座:00120-2-750236
口座名:日本障害フォーラム災害支援金

 

=JDF関係者のみなさまへ= 引き続き支援員の派遣・応募をお願します!2017年3月末までの派遣にご協力をお願いします。

 JDF熊本支援センターは、現地の障害者団体等で構成される「被災地障害者センターくまもと」と一体となって取り組みを進めています。 活動内容は被災事業所や仮設住宅の支援、被災した障害のある方への個別支援等が中心です。

JDF熊本支援センターの活動をブログで発信しています。 「JDF災害総合支援本部」で検索ください。


メニューはここから