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JDF災害総合支援本部

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被災地支援センター

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みやぎ支援センターニュース「ゆい」No.17

日本障害フォーラム(JDF)東日本大震災被災障害者総合支援本部・みやぎ支援センター

2011年6月2日

仙台市太白区・萩の郷第二福寿苑内(5月1日より) 022-244-6965(TEL・FAX)
メール:jdf.miyagi@gmail.com
ホームページhttp://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/JDF_shienhonbu.html

 6月に入りましたが、現在もなお避難所などでの生活を余儀なくされている方々が大勢います。さらには、いまだ安否不明の障害のある方がいるので、アンテナを張り巡らせて情報を集めています。
現在、各地域で少しずつ障害者支援事業所が再建・再開の動きを見せています。その中で、JDFみやぎ支援センターが行っている取り組みの一部をお伝えします。

訪問累計(5月29日現在)

●JDFの訪問で1326人の障害のある方と対話●

市町村名 宮城県
人口
身障手帳所持者 療育手帳所持者 精神保健福祉手帳所持者 被災地域の障害者数合計 支援センターの対話人数
宮城県全域の
障害者数合計
沿岸部自治体の障害者数 4月16日時点 6月3日現在
合計 2,346,290 79,262 14,925 9,705 103,892 53,511 116 1,326

宮城県が障害者団体等と震災後はじめての懇談

JDFみやぎ支援センターと難民を助ける会も参加
 5月31日、宮城県庁において、県主催の障害福祉団体・支援者団体との意見交換会がはじめて開かれました。参加した障害福祉団体は、宮城県社協、同県身体障害者福祉協会、同県手をつなぐ育成会、同県知的障害者福祉協会、同県精神障害者家族連合会、被災障害者を支援するみやぎの会の6団体でした。また支援者団体では、JDFみやぎ支援センター、難民を助ける会が参加し、助成協力団体としてジャパンプラットホームも参加しました。
 6つの障害福祉団体からは、各団体での安否確認状況、被災した障害のある人とその家族、支援事業所の現状、今後の課題などが報告され、支援団体からは支援活動の状況や今後の課題について報告しました。

厚労省応募の「応援職員」 宮城入りはわずか35人
 とくに宮城県からは、障害のある人の被害状況が公表されました。その内容は、亡くなられた障害のある人が15人、安否未確認が7人というもので、宮城県全体で亡くなられた9120人、5200人の安否未確認と比較すると、あまりにも少なすぎます。実はこの被害者数は、県内の障害者支援事業所を通じて県が把握した人数であり、障害のある人たちの被害の実数ではありません。県行政さえも、未だに障害のある人たちの被害実態を把握できないのです。
 また厚労省は、震災直後全国の障害者支援事業所に応援を呼びかけ、全国各地から8千人の職員が登録し、そのうち障害分野では1800人の職員が「被災地に駆けつけたい」と登録しました。ところが、宮城県内に派遣された応援職員は35人にとどまっていることが、県の報告で明らかにされました。
 この応援職員のミスマッチには、被災地の現状とそれを把握していない厚労省との温度差にあります。被災地の多くの事業所は、在宅の障害のある人たちとその家族や住民の避難を受け入れ、被災した自宅の片付けもできないまま不眠不休で被災者を支えていました。そのため、被災地の事業者は「応援職員を受け入れるのであれば、経験豊富な即戦力のある人がほしい」と強く要望していました。しかし厚労省は応援職員の「人件費を被災地の事業所に負担を課し、その人件費も派遣事業所と受入事業所で協議して決める」という仕組みにしてしまいました。被災地の多くの事業所が、応援職員の派遣要請をしないのも無理はないのです。

障害者権利条約の理念を反映した復興計画にするために
 宮城県は、復興計画の素案を6月中に策定し、2011年度末までに策定するとしています。復興計画は県の経済や生活基盤の再建のための計画ですが、震災以前のコミュニティを取り戻すだけが復興ではありません。障害のある人たちの施策を盛り込むことによってこそ、「誰もが分け隔てなく、支え合い、つながりあう社会」という障害者権利条約の理念を反映させ、震災以前よりもより良い社会をつくる計画にすることができます。そのためにも、障害当事者が復興計画の策定に参画していくことが、きわめて重要であり、今回はじめて開催した懇談会を定期的に開催することが確認されました。

事務局は、今

○5月31日・・・社会福祉法人クローバー様来訪。義捐金を頂いた。その際に、宮城センターの現状視察
○6月1日・・・(財)オロひょうご地域振興財団様 取材  ・河北新報 取材。
○6月2日・・・損保ジャパン財団様 津波被害の現状視察
○6月3日・・・内閣府社会的包括推進室様 視察  ・きょうされん岩手支援センター様 打ち合わせ

●支援活動に参加した支援員から●

 今までの人生の中で、一度もボランティア経験のない私が、JDFの派遣要請になぜか手を挙げてしまった。未曾有の大震災が、「私でも何かできるかな?」と思わせたのかも知れない。
 全国各地から集結してきた他のスタッフが一週間滞在するところ、自分はわずか4日間。実際の活動自体は土日のみと言うこともあって、当初は事務局のお手伝いをさせていただくような予定だった。しかし、到着すると女性スタッフの派遣依頼が入り、石巻市内の避難所を二日間とも回らせていただくことができた。特に支援物資を届けにいった21歳の女性のところでは、『素敵な笑顔』と『ありがとう』の言葉をたくさんいただくことができた。到着後のオリエンテーションで、開所直後のスタッフは避難所を回っていても門前払い同様の扱いを受け、打ちひしがれてそれぞれの地元に戻って行ったと聞き、同じ時期に回った他のグループの若い男性スタッフは、全く出会いのなかった活動を「不完全燃焼だ」と漏らしていた状況からすると、私の体験はまさに奇跡的だった。
 公的機関自体が被災し完全な機能を果たせていない中、JDFの地道な活動の成果が、『素敵な笑顔』と『ありがとう』を生んだのだと思う。今回の活動に参加し感じたことそれは・・・全てのスタッフが同じ目的でブレなく動いていると言うこと!沖縄、広島、全国各地から入れ替わり立ち替わりしている中、よくこんな短期間(短時間)で統制が取れるものだと感心もした。だから、もし私が裏方の事務局スタッフとして参加していたとしても、今回の感動を同じ仲間と共有することができたと確信する。
 最後に・・・被災地には、まだまだJDFスタッフが来てくれるのを待っている人がたくさん居ます。特に女性スタッフは不足している感じを受けましたので、先ずは気持ちを行動に移してみてください。素人の私でも、「何かできたかな」と思える活動でしたから・・・。(浅川 紀子さん 愛知県から)

障害のある方のよりよい地域生活を再建していくために今は人が必要です。
ぜひご協力をお願いします!
まだ支援員が足りていない状況です。業務内容としては、以下のものがあります。

  1. みやぎ支援センター支援員― 被災地避難所・福祉事業所への訪問による、ニーズの掘り起こし、具体的なニーズへの対応
  2. みやぎ支援センター事務局員― 電話相談、ニーズへの調整・対応、会計、備品・生活管理、庶務、支援員・車両管理等の調整、広報、活動報告・記録管理
  3. みやぎ北部支援センター支援員― 気仙沼、南三陸地域の避難所訪問・生活状況の把握・ニーズ調査など

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