ひとりじゃないよ!信じ合い助け合いながら ふくしま支援センターニュースつながり No.8 2013/04/01発行:JDF被災地障がい者支援センターふくしま ■住所:〒963-8025 郡山市桑野1丁目5-17深谷ビルB棟101号 ■TEL:024-925-2428 ■FAX:024-925-2429 ■メール:shienfukushima2011green@yahoo.co.jp 早いもので震災から二年が ふくしま支援センターニュース「つながり」の発行が半年間とどこおってしまいました。 その間、二回目の3.11を迎えました。 未だ15万4千人の福島県民が避難生活を余儀なくされている現状です。 千年に一度といわれる災害と、 それに伴う原発事故の甚大な影響は計り知れないものであったと改めて思います。 またもう一方では、徐々に平静さを取り戻しつつある、 そして周りからは忘れ去られてしまっているのではないかという 不安感を持っているのも紛れもない事実です。 しかし、遅々として進まない東電第1原発の処理、 除染の名の元に行われている表土除去や高圧洗浄の効果、中間貯蔵施設の整備、 復興予算の流用などなど、いらだたしさを感じている方も多いのではないでしょうか? また、そんな状況下で福島新生に邁進している方々も大勢おられることも事実です。 私たちJDF被災地障がい者支援センターふくしまもそんな考えで活動しております。 だからこそ、被災現地からの情報発信の重要性を再認識し、 「つながり」の発行を継続しなくてはと思っています。 今年度マッチング事業は終了します いざ、私たち障がい者の生活に目を転じてみると、 慣れない避難先での生活を余儀なくされている方、事業所自体が被災し、 避難先での事業所を立ち上げるが、震災前の仲間も避難先がバラバラになり、 震災以前と同じ仲間での活動が出来ない方もいます。 また、従事者(職員)に関しても同じことが言えます。 それと同時に県外に避難した方がいるなど、 大きな環境の変化を余儀なくされている方もいます。 また、南相馬市などでは、度重なる避難区域の変更により、障がい者が取り残され、 従事者の不足が大きな問題となっていました。(医師・看護師と同様に) 福祉従事者の不足に関しては、県内全域や事業所だけでなく、 居宅介護(ヘルパー)にも言えます。 子どもを連れて県外に避難した人が多いことから、 人口に占める労働者の比率が小さくなっていることと、 福祉従事者の社会的地位が低くされてきた弊害が出てきている現状があります。 当初は、全国からの福祉従事者ボランティアのコーディネートを行って来ました。 2012年1月には、福島県福祉介護職員マッチング補助事業として取り組んで来ました。 全国から述べ2500人の福祉事業所職員が南相馬市を中心にした日中活動系の 事業所の応援に入って頂きました。 また、震災から一年が過ぎた頃には、 安定的継続的な職員の確保のためには地元雇用が不可欠であることから、 「福祉(障がい分野)説明会、相談会」を開催することを決定し、 郡山、南相馬、いわきの3会場で実施しました。 今年度は、県の補助事業としては終了となります。 全国各地から応援下さった皆様に改めて感謝を申し上げたいと思います。 また、今後も応援に入りたいという方々がいらっしゃいましたら、 当センターまでご連絡いただければ幸いです。 これまでの活動報告 障がい児夏休み保養ツアー 原発事故に伴い、子供に対する健康被害が叫ばれる中、 2011年には、県内に留まらざるを得ない健常児に対する保養ツアーはあったのですが、 特に抵抗力の弱い障がい児に対する保養ツアーは皆無であった状況です。 当センターでは障がいを有する者にこそ抵抗力が少なく、 その必要性は健常児にも増して必要であると考えています。 そこで、昨年の夏休みに障がい児夏休み保養ツアーを企画しました。 8月6〜10日と8月20〜24日の2クールに5組の親子が参加をし、 東京近郊の観光地を巡るツアーを行いました。 参加した方からは、「多動があるので、健常児のツアーは躊躇していた」 「兄弟一緒に行動出来て良かった」などの感想が聞かれました。 また、多くのボランティアの皆さんに関わって頂いたことも感謝申し上げます。 災害公営住宅の整備に関する要望 25年度、郡山市・会津若松市・いわき市に計500戸整備される 災害公営住宅についての要望を2月22日に福島県の建築課に提出しました。 1)基本的にユニバーサルデザインでの設計。 1割は、車いすユーザー用に。福祉機器導入可能な開口・強度の確保。 2)入居予定者の個別ニーズでカスタマイズ可能な設計。 一元的な住宅改修制度の創設。 3)グループホーム型や長屋型など多様な形式の採用。 設計段階から障がい当事者を参加する懇談会・公聴会の開催。 いずれの要望にも、コスト面や再利用性、 高齢化社会を見据えた考え方を盛り込んだ要望書にし、 建築課の職員には、そういった部分の説明を念入りに行いました。 被災地障がい者支援センターふくしまの役割と運営 震災、原災から三年目に入った今、Fukushimaはどういった未来を描くのだろうか? 超高齢化社会を迎えた日本で、子どもたちの住み難い環境、 Fukushimaになってしまいました。 そんな環境だからこそ、社会的弱者を作らない社会造り=新生福島を創らなければ・・・。 いまこそ、荒野を切り拓いてきた私たち障がい者や支援者の出番ではないか。 そのための体制基盤造りをしなければなりません。 仲間を思い、仲間と共に、尊重しあえる福島。 個々が輝ける福島。今年一年をかけて体制造りをしていこうではありませんか!