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8−1 音声イベントの編集 ★■▲◎
8−1−1 イベントリストでのイベント移動 ★■▲◎
8−1−2 イベントの削除 ★■▲◎
8−1−3 音声イベントの結合 ★■▲◎
8−1−4 音声イベントの分割 ★■▲◎
8−2 NCCエディター(NCCアイテムの移動) ▲
8−3 ページの追加編集 ▲
8−4 テキストイベントとのシンクロ ★■
8−5 音声イベントとイメージ画像のシンクロ ★■
編集画面の起動は、ツールバーの3つ目のブロックの左側、「編集画面」ボタンをクリックします。右側の「ATAU画面」ボタン、「ABCD」と書かれたアイコンと似ていますから間違えないでください。
図8−1 ツールバーの編集画面ボタン
編集画面では3画面の構成になっています。左がNCCファイルをツリー構造で表示します。右側の上は「イベントリスト」が表示され、SMILファイルの記述を反映しています。 右側の下はブラウズ画面で、使用しているXHTMLファイルを表示します。「ToCのみの図書」でプロジェクトを開始した場合には、この個所にNCCファイルのToCが表示されます。
ツリー構造の表示では、NCCアイテムに音声が記録されていれば、フォルダアイコンに音符マークがついています。このフォルダをクリックして別のNCCアイテムに移動すると、右上のイベントリストは、移動したNCCアイテムのイベントリストを表示します。
図8−2 編集画面の構成
注意!! 番号「1」のイベントリストは必ずテキストイベントになっています。そのNCCアイテムのToC(見出し)を表示しています。リンクの張られたテキストですから、削除したり、移動しないよう注意してください。
音声イベントを指定すると、PCM、ADPCM2の音声ファイルでは、画面下の「音声クリップ表示」に波形が現れ、再生にあわせてカーソルが移動します。再生にあわせて「ピークメーター」に録音レベルが表示され、クリップのチェックができるようになっています。
右下のブラウズ画面では、移動したNCCアイテムのToCが反転表示しているはずです。この画面では、イベント移動に合わせてスクロールしてゆきます。
図8−3 再生中に音声イベントがクリップ表示されます
詳細な音声波形編集をしなければならない場合は、編集画面の「ツール」メニューから「音声エディター」を選択します。選択している音声イベントの波形を表示して「音声エディター」が立ち上がります。微細な雑音の除去や細部確認に使用します。普通の波形アプリケーションと違うところは、雑音を切り取っても、切り取った音声分の時間変化がSMILファイルに反映されることです。
図8−4 音声エディタ
音声イベントのポイントは、次のとおりです。
NCCアイテムを選択したときに、必ずこれに対応する音声イベントがすべて再生されなければなりません。長文の見出しなどでは、いくつかの音声イベントに分かれてしまっているはずです。このようなときは、最後まで再生するよう音声イベントの結合をします。
なお、編集画面では10秒間だけ再生しますから、長いToCの場合には、途中で再生が止まってしまいます。不具合ではありません。
図8−5 テキストにあたる音声イベントをドラッグして反転
[HINT 6] テキストイベントのテキスト部分が表示されない場合は、ツールバーの「i」アイコンの「編集オプション」ボタンをクリックして、「イベントリスト内のHTMLテキストを表示する」にチェックが入っているかどうか、確認してください。
実際の編集では、音声イベントの編集を終了した直後に、次の項目の「イベントリストでのイベント移動」の要領で、音声イベントの移動をします。
また、「ToCのみの図書」でプロジェクトを開始した場合で、後でATAUを使ってテキストシンクロをする予定のある図書の場合は、音声イベントの長さを調整する編集を加えるとよいでしょう。
ATAUの「オートHTML」モードを使う場合にも、HTMLファイルのタグ付け法則に合わせた音声イベントの編集をします。
イベントを指定するには、イベント番号をクリックします。一度指定すれば、「↓」「↑」矢印キーでもイベントリストの間を移動します。これはSigtunaDAR2.0と同じ動きです。
イベントの上下入れ替えは、イベントを指定して、ツールバーの「e↑」「e↓」ボタンをクリックすると、実行してくれます。
図8−6 イベント移動ボタン
イベントを指定して、ツールバーの「×」アイコンの「削除」ボタンをクリックします。「確認メッセージ」ダイアログがひらきますから、「はい」ボタンをクリックして実行します。
図8−7 イベント削除ボタン
音声イベントを結合する場合は、イベント番号をドラッグして、音声イベントを同時に反転させます。その後、ツールバーの矢印が合流しているアイコン、「2つの音声イベントを結合する」ボタンをクリックします。「確認メッセージ」ダイアログが開きますから、「はい」ボタンをクリックして実行します。
図8−8 メニューから「音声イベントの結合」
[HINT 7] 編集をしている途中で、音声イベントの結合ができない場合があります。このときには、「音声エディター」を使って結合します(詳しくは「ヘルプ」をご覧ください)。
また、誤って必要な音声イベントを削除してしまった場合は、アンドゥボタンが用意されています。一段階だけ戻すことが可能です。
音声イベントを選ぶと、「音声クリップ表示」に波形が現れ、再生にあわせてカーソルが移動します。分割したいクリップ表示位置をクリックすると、カーソルがその個所に移動します。確認は「1つの音声イベントを再生」ボタンをクリックすることで、繰り返しその位置から再生します。分割位置の確認が済んだら、ツールバーの矢印が分かれているアイコン、「音声イベントを二つに分割する」ボタンをクリックします。「確認メッセージ」ダイアログがひらきますから、「はい」ボタンをクリックして実行します。
図8−9 ツールバーの音声イベント分割ボタン
図8−10 右クリックで分割位置指定
注意!! 「シンクロされた図書」を選択して、XHTMLファイルを開いてプロジェクトを作成した場合には、絶対にToC名の変更、移動、分割、結合、削除をしないでください。NCCファイル編集のみにとどまり、ブラウズ画面がXHTMLファイルの表示からNCCファイルの表示に切り替わってしまいます。リンクに関連する編集は、ソースコードを開いて修正します。
XHTMLファイルを使ってプロジェクトを作成した場合には、ToC(見出し)の間違いや、階層レベルの間違いがありませんが、「ToCのみの図書」でプロジェクトを開始し、NCCを分割するなどして音声データを取り込んだ場合では、ToC名や階層を編集しなおす必要があります。
ツールバーの十字トグルアイコン、「NCCエディター」ボタンをクリックします。グリッド状の「NCCエディター」が起動しますから、ToC番号をクリックしてNCCアイテムを選択し、下段のボタンをクリックすることで、移動、入れ替え、階層レベル移動をします。
図8−11 階層を変えたいToCをドラッグで一括指定
なお、ToCの書き換えは、メイン画面や編集画面のツリー表示部分で、ウィンドウズの通常のファイル名変更と同じ方法で書き換えが可能です。
注意!! 「シンクロされた図書」を選択して、XHTMLファイルを開いてプロジェクトを作成した場合には、絶対にページの追加編集をしないでください。NCCファイル記述変更のみにとどまり、ブラウズ画面が現在のXHTMLファイル表示からNCCファイルの表示に切り替わってしまいます。リンクに関連する編集は、ソースコードを開いて修正します。
「○○ページ」と読んでいる音声イベントをクリックしてページを追加します。ページ数を読み込んでいる音声イベントがない場合は、元の本のページの変わった個所の音声イベントの番号をクリックして音声イベントを指定します。そして、ページをめくるアイコンの「ページを付ける」ボタンをクリックします。
図8−12 ツールバーにあるページ付加ボタン
[HINT 8] 章の扉にはページ付けがなく、次のページから本文が始まっている個所などは、本文最初の音声イベントにページを追加するのではなく、章扉の音声イベントの最後にページを追加します。音声イベントの後ろにはイベントを追加できませんから、ページのテキストイベントを追加したあと、後ろに移動させます。
このページのテキストイベントに、無音の音声イベントを0.2〜0.3秒切り出して後ろに置くと、どのようなプレーヤーでもスムースな再生が保証されるようです。
「新しいページを付ける」ダイアログが開きます。「page-normal」にチェックが入っているのを確認します。
「開始ページ欄」が反転していますから、そこに数字を打ち込みます。終了ページはそのままにして「追加ボタン」をクリックします。選んだ音声イベントの前に、ページのテキストイベントが入ります。
図8−13 「新しいページを付ける」ダイアログ
図8−14 指定した音声イベントの前にページがテキストイベントとして入る
[HINT 9] 次のページ個所で再度このダイアログを開くと、「開始ページ欄」が先ほどの数字より一つ増えた数になって反転しています。
[HINT 10] 実際の編集では、音声イベント編集を終了したら、次のNCCアイテムの音声イベント編集に入る前に、そのテキストイベントのシンクロ編集を同時に行います。
教材データ「nor」フォルダから音声ファイルをインポートした場合は、イベントリスト番号「1」には、テキストイベントがあります。そして、複数の音声イベントがその下に続いています。イベントリストの最後の方に、テキストイベントがあるはずです。
リストが多い場合は、右側にスクロールバーが表示されていますから、リストの最後にスクロールさせて確認してみてください。
[HINT 11] テキストイベントにテキストが表示されてない場合は、次の手順で設定を変更します。
ツールバーの「i」アイコンの「編集オプション」ボタンをクリックして、「イベントリスト内のHTMLテキストを表示する」にチェックを入れて「OK」ボタンをクリックします。
シンクロの手順
図8−15 テキストイベントを音声イベントの前に置く
音声イベントの前の位置が、音声イベントとテキストイベントとのシンクロ位置になります。次のテキストイベントが来るまで、複数の音声イベントがあっても、このテキストはブラウズ画面で反転しています。
テキストイベントの数だけ「シンクロの手順」を繰り返します。
注意!! プロジェクトが巨大であったり、NCCアイテムにあるイベント数が400以上になると、パソコンの処理能力の限界に近くなり、移動に時間がかかります。移動処理が終了する前に、次のタスクを命令すると、SMILファイルが損傷を受ける場合があります。 CPUクロックが1GHz程度以上の場合はストレスを感じませんが、処理スピードの遅いパソコンの場合は、ゆっくりとした移動をしてください。
Sigtuna3では、イメージ画像もシンクロさせることができます。このシンクロはLp Player日本語版で再生を実現させることができます。
注意!! テキストシンクロをATAUでする予定のプロジェクトの場合は、テキストシンクロが終了してから、もう一度編集画面に戻ってイメージ画像のシンクロをしてください。
イメージ画像シンクロの手順
図8−16 メニューから「画像の挿入」
図8−17 画像挿入のダイアログ、目的の画像下のリンクをクリック
図8−18 指定した音声イベントの前にイメージイベントが入る
以上の手順によって、違ったフォルダにある画像が、現在のプロジェクトフォルダ内にコピーされます。
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