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共有の文化(共有文化)

2005年12月10日
共有文化賞から送られた記念品を持つ河村宏氏の写真

DAISYコンソーシアムは、11月に東京で開催された理事会で、Culture of Sharing Award(共有文化賞)を執行した。この賞は、コンソーシアムが個人や団体に贈られる最高の栄誉を意味しています。この賞は、共有、統率力、指揮そして実施例の本当の意味を実証する優れた個人や団体に贈られます。これには、サービス、社会意識、協力、そして、連携の倫理的価値観および主流でDAISYに対する影響などが含まれています。

理事は、将来の受賞候補者にとても高い基準を作るにもかかわらず、最初のCulture of Sharing Award(共有文化賞)の受賞者として、満場一致で、河村宏氏を選びました。このニュースレターにあるCulture of Sharing推薦基準をご覧ください。河村氏はDAISYコンソーシアムのミッションに10年以上も勤めてきました。彼は、東京にある国立身体障害者リハビリテーションセンター、障害福祉研究部で働いています。最近では、2003年のジュネーブでのWSISから関わってきたチュニスでのWSIS障害関連の議長を勤めました。河村氏は災害対策や情報へのアクセスの最重要性について全力を傾けています。

DAISYは、この賞の重要性を表すものとしてガラスで彫刻されたInukshukを選びました。Inukshukの歴史はとても興味深いものです。「人の形をしたもの」という意味のあるInukshuk (IN-OOK-SHOOKと発音する)は、イヌイットによって建設された堂々とした生きているような石像で、カナダの北極に特有のものです。カナダの最北の海岸に建っていて、リーダーシップ、友情の重要性を促し、他の人を頼っていることを思い出させる永遠のシンボルとして耐えています。

カナダの北極にあるバフィン地区では、Inukshukの伝統的な意味は、安全なたびのためのコンパスやガイドとして使われていました。Inukshukは自然の中で道を探す人々をガイドしてきました。地面に2本の手と足をついているInukshukは谷間を表しています。この谷間の端では、2方向へ行くことができます。今日、人生で選ぶ方向を選択できるということを思い出させてくれます。

次に続くものへ簡単で安全な道を示すInukshukは、安全と助長、信頼と安心を象徴しています。Inukshukは、人々を凍ったツンドラを渡るガイドをしたり、殺風景な場所で出くわす困難なことに対処する希望を与えたりしてきました。これらの根源の石像はずっと先を知らせてきました。自分が行きたいと思っている方向を教えてきたのです。話すことができたんだろうか?こう言ってたんだ

Inukshukの真実は人類についての真実です。

Inukshuks、それ自体が、協力の産物です。この巨大な石像を作るには、グループ全体の助力や努力が必要だったのです。同じゴールと労働をもったグループによる目的の一致そして集中した行動の結果です。Inukshukは、一人一人の努力もすばらしいけれど、集まることによってよりすばらしいことができるということを思い出させてくれます。

Inukshukの個々の石は、それぞれが上下の石をサポートし、サポートされています。どのピースも同じように重要なのです。その強さはその団結にあります。その重要性は全体としての意味にあるのです。

それぞれの個々はそれだけで意義があります。チームの一員として、それぞれが助け合っているのです。共通のゴールに向かって一緒に進み、合わさって全体の一部となるのです。

Inukshukを作っている石は、バランスによって固定されています。どれだけ合うかによって選ばれているのです。どの石ひとつをはずしても、全体の完全性を破壊してしまいます。そう、チームとして。チーム内の個々はチームの目的に気づく必要があるのです。たった一人欠けるだけで、構造の弱体化をまねきます。チームを1つにまとめているのは、バランスです。個々の技能の補足的な性質です。

Inukshukは人間の精神のシンボルです。1人だと失敗し、他の人たちと一緒だと成功するということに気づいていたのです。自分たち自身よりも偉大な何かに属する必要を思い出させ、さらによい明日を築けるように今日の努力注ぎ込むことと個人の責任とを再び繋ぐように駆り立てています。知ったかぶりの知識に注意し、直感の声に耳を傾け、心と魂の調和した音楽に移ることを求めています。Inukshukは、個人の貢献の重要性を伝え、同じゴールに向かって全力を傾ける能力を増幅させます。習ったことや知識を他の人たちと共有することを懇願しています。

Inukshukは、地上のコミュニティの共通の利益に対する私たちの努力は正しく評価されるということを思い出させます。人生で何が本当に大切なのかを一段高いレベルで他の人と心と魂から話すことを勧める永続的なシンボルです。

この世界でもあまり人の住んでない地域でうまれた人間の感情と連帯感のシンボルは、私たちにとても大切なレッスンを教えてくれ、何も見返りを求めません。あまり人に出会わない場所で、人の形をしたInukshuksは、景色の中で悠然とたたずんでいます。硬い守護者、不眠で淋しい旅行者を正しい道へ導いています。

これらの巨大な石像は、高さが7〜12フィート(約2.1〜3.7m)もあり、遠距離からでも見ることができます。道に迷ったイヌイットの多くは、まるで帰りを歓迎するように腕が広く開かれた人間のような形をしたものにすごく感謝をしています。 Dr. Houseより

河村宏氏に贈られた像を彫ったアーティストは、ケビン・ロバート・グレイです。ケビン・ロバート・グレイは20年以上もガラス専門に成功しています。彼のガラス作品は、国際的な展覧会や個展で展示されています。

ケビンの作品には貴金属とリサイクルされたクリスタルガラスが使われています。彼のガラス作品は、個人、企業、政府や博物館に所蔵されています。大型の建築ガラス展示品や企業委託のものも手がけています。カナダのMerrickvilleという歴史的な町にスタジオとギャラリーがあります。

「私はずっとガラス自体の美しさとその素材の性能に惹かれていた。20年以上もガラスで仕事をしてきて、未だにまだ芸術的にも専門的にも面白いままである。」 -Kevin Robert Gray(ケビン・ロバート・グレイ)