支えよう、東北の仲間たちを! みんなの絆と力で! みやぎ支援センターニュース (ゆい) No.31 日本障害フォーラム(JDF)東日本大震災被災障害者総合対策本部 みやぎ支援センター・みやぎ北部支援センター 【2011年7月23日】 仙台市太白区・萩の郷福祉工場内、電話:080-4373-6077、FAX:022-244-6965、 メール:jdf.miyagi@gmail.com、 登米市東和町・若葉園内、電話:090-8349-9403、FAX:0220-45-2223、 メール:jdf.miyagi.hokubu@gmail.com、 ホームページ:http://www.dinf.ne.jp/doc/JDF/index.html。 仮設住宅での生活と新たなニーズ 仮設住宅での生活課題・・・ 宮城県における応急仮設住宅は、これまでに、15市町において、259団地16,495戸が完成し、今後の整備分と合わせて15の市と町で398団地22,516戸 となるそうです。 これで現時点(7月20日県発表)で必要とされる全戸数分の整備に目処が立ったと されています。 この仮設住宅の整備の中には、障害者用グループホーム型福祉仮設住宅や 高齢者用グループホーム型福祉仮設住宅も合わせて整備するとされています。 柔軟な対応をさせることから評価できる動きであると思います。 しかし、仮設住宅への転居が進む中でいくつかの問題点も見えてきています。 以下に列挙します。 ●仮設住宅に移行した場合、自立したみなされるため、 避難所のような物資供給や支援がなくなることの不安。 ●多くの仮設住宅生活者は、2年後の自宅での生活を希望されているため、 仮設住宅での改修・設備整備にかかる自己負担は、できるだけ避けたい。 ●仮設住宅は広域で整備されているため、居住地以外の市町村に整備された仮設住宅に 入居した場合、法制度上の矛盾が生じてしまう。 たとえば、介護保険や自立支援法を活用して、手すり等の設置をしたくても、 同法制度は、住民票に記載された住居にしか適用されないため、 住民票以外の地域の仮設住宅に入居している方は制度の活用が困難となり、 制度の谷間となってしまう。 ●ある地域に設置された「福祉仮設住宅」では、約50世帯に対して、 4人の世話人が交替で24時間の管理業務をおこない、各部屋にはナースコールも設置され、何かあれば必要な支援が提供される体制になっている。 しかし、この「福祉仮設住宅」は、一世帯9坪しかなく建物もコンテナの延長線のようなプレハブであり、住環境の課題がある。 ●津波被災地域の多くが建築許可がなされない地域となってしまっているため、 その地域での住居や店舗の再建は困難になっている。 これからの再建に向けて!! 仮設住宅への移行に伴って、新たなニーズが表面化、顕在化してきています。 その内容は前述したように、「入ったはいいけれども、必要な福祉・介護用品等の整備がすすまない。」など生活を継続していくためのニーズです。 こうしたニーズがJDFへも寄せられています。避難所の共同生活から仮設住宅での世帯単位の生活が開始されたことによって、新たなニーズが明らかになってきています。 〜被災地の当事者からうれしい知らせ!〜 −エンパワーメントを引き出すことも私たちの支援− 東京・パイ焼き窯 西谷 久美子 5月に、みやぎ支援センター派遣中に支援にうかがった、 宮城県R町の在宅の当事者Aさんから、7月16日(土)にうれしい連絡が入りました。 Aさんからお話は、「西谷さんから言われたことをやってみました。 あきらめずに何度も何度も役所に足を運んでお願いしてきたら、 3つの願いが叶ったんです。一つ目は町営住宅に入れることになりました。 2つ目は被災者の手当てや支援金が入りました。3つ目は新しい住いの生活用品 (TV・冷蔵庫・洗濯機などの6点)がもらえることになりました。 支援してくださった皆さんのおかげです。ありがとうございました」という内容でした。私が役所を訪問した時には、担当者は「この地域には、障害者や事業者からグループホームなどの要望はありません。障害のない人も大変なんですから!」 という対応だったのです。 R町は、津波こそ無かったのですが、地震の被害が大きく、 Aさんのアパートは生活保護世帯の方が多く、ほぼ全壊状態で家主さんから退去するよう求められていたのです。 津波地域の多くの方がR町に転居され、そのために家賃は一気に倍額・しかも再建されるアパートはバリアフリーの地域ではなさそうでした。 Aさんは心臓の障害があり、生活保護で生活をしていました。 その階下には身体障害(車椅子移動)のご夫婦が暮らしていました。 大きな余震が起こるたびに、「いつ崩れるか」、「いつ追い出されるか」 と不安いっぱいの生活だったと思います。 移動を助けたり、物資や福祉・介護用品を届けることも支援ですが、 本人ががんばって行政に働きかけ、自らの力で生活再建できるように、 その糸口や方法などの情報を提供することも大切な支援です。 支援しがいのある、とってもうれしいAさんのお電話でした。 障害のある方との対話数 1424人、のべ支援員数 531人、 (7月22日現在)。 ◆被災地派遣支援員を再募集!◆ ○活動内容 支 援 員・・・訪問によるニーズの掘り起こし、ニーズへの対応など。 事務局員・・・電話相談、ニーズの調整・対応、会計、庶務、広報など。 ○活動場所 みやぎ支援センター(仙台市)・みやぎ北部支援センター(登米市)。 ご連絡 お待ちしています。080-4373-6077。