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開会挨拶・来賓紹介

開会挨拶

井上●

皆様、こんにちは。お時間になりましたので始めさせていただきます。シンポジウム「著作権法改正と障害者の著作物利用・情報保障を考える」を開催いたします。私は障害者放送協議会著作権委員長、井上と申します。よろしくお願いいたします。
早速ですが、最初にいくつかお願いがございます。ご質問等がある方は、用紙にご記入いただき、後でスタッフが回りますのでお渡しください。最後の意見交換の際に使いますので、ぜひご協力をお願いいたします。それから本日、プレスの方が入っています。映像・写真等の撮影をしますが、ご承知おきください。また、日本障害者リハビリテーション協会で、記録用ということでビデオも撮らせていただいています。後日、ウェブサイト等への掲載を予定しておりますので、もし不都合の方がごさいましたらお申し出ください。 なお本日のこの会場手配等につきましては、衆議院・小宮山泰子議員事務所様に大変お世話になっております。感謝申し上げます。
それでは早速、内容に入らせていただきます。
最初に、主催者からの挨拶でございますが、あいにく本日は協議会代表の笹川は、別件のためこちらには参ることができません。皆様によろしくとのことでございます。ご挨拶に代わり、簡単に協議会の活動内容をご説明いたします。2ページ目の資料1でございます。

障害者放送協議会は発足以来11年目ということになります。全国20の障害者団体、関係団体ということで構成しています。著作権委員会、放送・通信バリアフリー委員会、災害時情報保障委員会の3つの委員会がございまして、私どもはその中の著作権委員会ということで、障害者に関わる著作権問題について様々な活動をしています。
ちょうど10年前に衆議院の議員会館で同じような集会を持ちまして、それが一つのきっかけとなり著作権法改正につながりました。当時は聴覚障害者のためのリアルタイム字幕の自動公衆送信等の問題がありました。それ以来10年、いろいろ働きかけをしてまいりましたが、ご案内のとおり来年1月1日から、平成の大改正とも呼ばれる著作権法改正が実現いたします。私どもの、もちろん私どもだけではありません、多くの団体様のご協力を得て、10年来の活動が実を結んだのだと思っています。
詳しい構成団体等は資料に書いてありますのでご覧おきください。それから、ウェブサイト上にも活動に関する情報が載っていますので後でご覧ください。
引き続きまして、来賓のご紹介をさせていただきます。本日は国会の会期中にもかかわらず、多くの国会議員の方においでいただきました。座席にお座りの順番で大変申し訳ありませんが、ご挨拶をお願いいたします。

来賓紹介

黒岩宇洋●
私、新潟3区選出の民主党衆議院議員、黒岩宇洋と申します。もともと高齢者介護や障害者福祉を基盤とする活動をしていた会社の職員だったこともあり、参議院を1期やったのですが、障害者の皆様の暮らしを支える活動に力を入れてきたつもりでございます。著作権法の改正で点字図書館のテープの貸し出し等で、著作権とは直接は関係ないのですが、運用上の問題で、視覚障害者の方以外の障害のある方などへの貸し出しがなかなかできないという状況が以前から続いておりまして、こういったことを緩和するよう、当時の文化庁の方々ともいろんな意見を交わしたこともございます。 今回、大幅な改正ということで、様々な障害のある方、特に発達障害の皆様にもいろんな意味でのアクセスが広がったというこの状況をさらに運用面でも支えるために、これから取り組んでいきますので、どうぞ皆様方のさまざまなご指導をお願いします。今日は本当にありがとうございます。

山本博司●
皆さん、こんにちは。公明党の参議院議員の山本博司でございます。今、厚生労働部会の部会長代理をさせていただいておりまして、公明党の障がい者福祉委員会の事務局長をさせていただいております。比例区ということで、四国・中国地方を主に巡らせていただいています。

私にも知的障害の娘がおりますので、障害者施策が今の海外より遅れているという状況がありますので、少しでもお手伝いをしていきたいと思います。また以前、IBMに勤めておりましたので、情報のアクセシビリティを含めてどうしたらいいかも関わらせていただいています。今日は少しでも皆様のお話を聞かせていただいて反映したいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

山本香苗●
同じく公明党の山本香苗と申します。本日はタイムリーなときにこのような形で、シンポジウムを会館で開いていただきまして、本当にありがたいと思っています。日頃から河村先生をはじめとしまして関係者の皆様には大変お世話になっております。ありがとうございます。 本日は、今お話がありましたとおり来年1月から施行の著作権法の残された課題というものを我々議員もしっかりと認識をさせていただいて、意識を共有させていただきたいということとともに、我々が通した法案ですので、そこにつけました付帯決議の中に、国会図書館において電子化された資料については「情報提供施設でも図書館の重要性に鑑み、読書に困難のある障害者等への情報提供を含め、その有効な活用を図ること」という形になっていまして、先ほどお話がありましたとおり、発達障害の方も含まれたしっかりした情報保障というものができなければならないわけでありまして、こういうことも一緒に進めてまいりたいと思っております。 河村先生も、また山中さんもいらっしゃいますけれども、DAISY形式の教科書というものを早く無償で提供できるようにすること。これは党派を超えてしっかりやっていかなければならないことだと思っておりますので、黒岩さんも来ていただいていますが、しっかり進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

井上●
どうもありがとうございます。もうあと何人か議員さんには来ていただける予定ですが、いらっしゃった時にご紹介いたしたいと存じます。それでは、後の予定も大変詰まっておりますので進めさせていただきます。
まず本日の趣旨説明ということで私から簡単にご説明いたします。
表紙の1ページに書いてございますが、先ほども申し上げましたが、私どもの協議会で10年間取り組みを進めてまいりました。いよいよ来年1月1日から施行という、まさに目前であります。資料にございますが、著作権法施行令の案が11月14日公表され、ただ今パブリックコメントにかかっている最中でございます。

私どもとしては、今回の改正には大変期待をしております。長年やりたいと思ってもできなかったことが、これでできるようになるのではないかと。しかしその一方で、資料にも書きましたが、積み残しとなった問題もございます。それから、やはり法律ですので、その法文にはっきりと書き込めないような、いわゆるグレーな部分の問題もございます。
このようなことを踏まえて、まだ法律施行前で課題についてあれこれ言うのも何ですが、これについてしっかり議論をし、さらにこの法律が実効性のある、そして本当に障害者と健常者が「同等」――文化庁の資料では「同様」と書いてありますが――に著作物や情報アクセスができる環境を目指したいという趣旨でございます。
資料の作り方がよろしくなくて申し訳ありません。3ページ以降、今回の法改正に関わるものが、10ページまで書いてございます。読み上げることはいたしませんが、ご覧ください。

8~9ページの資料5についてですが、これは去る8月25日に文化審議会の著作権分科会法制問題小委員会のヒアリングに呼ばれ、意見を発表してまいりました。そのときの意見書でございます。
それから最後に、特に聴覚障害関係の団体から、資料1~3がつけてございますので、これもご参考にしていただきたいと思っております。 それでは、できるだけ意見交換の時間を確保したいので、予定より早い進行ですが、早速意見発表をお願いしたいと思います。順不同と書いてありますが、この順番でお願いしたいと思っております。大変恐縮ですが、お1人10分しかございませんので、ぜひ、時間厳守でお願いいたします。