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プレスリリース:マイクロソフト社・DAISY、印刷物を読むことに障害がある人々の読書生活を可能に

Magna Carta Public Relations(マグナカルタパブリックリレーションズ社)発行

[2008年5月15日ヨハネスブルグ] マイクロソフト社は、視覚障害者および印刷物を読むことに障害がある人々のためのアクセシブルなドキュメントとコンテンツの作成を、誰もが容易にできるようにする新たなソフトウェアをこのほど公開した。

マイクロソフトオフィスワード用の"Save as DAISY XML"アドインは、印刷物が読めない障害がある人々のデジタルディバイドの解消を促し、視覚障害があるユーザーが、最も広く使用されている文書処理プログラムで作成されたテキストファイルを、世界で最も広範囲にわたって採用されている、アクセシブルで豊富な機能を備えたフォーマットにして保存できるようにする。

"Save as DAISY"の機能を(無料でダウンロード可能なアドインを通じて)全世界で利用できるということは、発展途上国を含む世界中の印刷物を読むことに障害がある人々が、何十億ものドキュメントに含まれている情報に、これまで以上にうまくアクセスできるようになることを意味し、このような障害がある人々が、より自立した、実りのある生活をおくれるよう、支援することになる。マイクロソフトオフィスワードユーザーは、http://www.openxmlcommunity.org/daisyから、このアドインを無料でダウンロードできる。

DAISY(デジタルアクセシブル情報システム)コンソーシアムの国際訪問団は南アフリカを訪れ、障害を抱える人々にこの新しいアドインの使用方法を指導した。

河村宏DAISYコンソーシアム会長は、マイクロソフトオフィスワード2007、ワード2003およびワードXP用に設計された"Save as DAISY XML"アドインによって、ユーザーはOpen XMLベースのテキストファイルを、世界的に承認されている、ナビゲート可能なマルチメディアコンテンツの読みと出版のためのDAISY標準規格の基礎となる、DAISY XMLにして保存することも可能であると述べた。

河村会長は7名のDAISY会員を率い、さまざまな障害者団体を対象に支援技術に関するワークショップを、Isando(イサンド)ホテルで実施した。

「マイクロソフトワードに"Save as DAISY XML"を取り入れるというマイクロソフト社の決断は、世界中の視覚障害者や印刷物を読むことに障害がある人々に、完全にアクセシブルなコンテンツを提供するための第一歩です。私たちはすべての情報の70%がマイクロソフトワードによって作成されていることを知っています。この新たなプラグインは、すべての人が情報を利用できるようにする世界的な取り組みにおいて、前代未聞の躍進をもたらすものです。」と河村会長は語った。

これまで、このような障害を抱える人々は、画面拡大装置や拡大印刷、点字ピンディスプレイ、音声合成技術、およびその他のツールを使用し、ドキュメントフォーマットを操作することによって、情報にアクセスしてきた。

しかし、このような人々は、複雑なページレイアウトを視覚的にナビゲートすることができないので、今日の情報があふれている社会の要求についていくために苦労していることが多い。

「視覚障害者を支援する技術の提唱者として、また、DAISY XMLフォーマットに基づくデジタルライブラリーを運営する組織のトップとして、私はこのマイクロソフトオフィスワード用"Save as DAISY XML"プラグインは、画期的な開発であると断言できます。」と、BrailleNet Association(ブレイユネット協会)のDominique Burger(ドミニク・バーガー)は語った。「DAISY XMLコンテンツを、世界の数百万の人々によって使用されているアプリケーションから作成できるということは、このような幅広く利用できるソリューションを強く求めてきたすべての人々にとって、歓迎すべきニュースです。」

さらに、ユーザーによるDAISY XMLファイルのDAISYデジタル録音図書(DTB)フォーマットへのシームレス変換を可能にする、無料でダウンロード可能なDAISY Pipelineの次期バージョンも利用可能となった。DAISY Pipeline は、http://www.TBD.comからダウンロードできる。

「このマイクロソフトワード用"Save as DAISY XML"の新機能は、世界中の視覚障害者数百万人が抱える障壁を取り除き、実質的に、読書を愛するすべての人々の経験を広げる可能性を秘めています。」と、マイクロソフト社のPaulo Ferreira(パウロ・フェレイラ)プラットフォーム戦略マネージャーは語った。「このツールによって、おじいさま、おばあさまに手紙を書こうとするお子さまから、国民に重要な情報を提供しようとする政府機関にいたるまで、誰もが、これまでよりも簡単にアクセシブルなコンテンツを製作できるようになるでしょう。」

この新たなツールはまた、これまでテキストのみ、あるいは音声のみのフォーマットでは対応できていなかったニーズを満たすために、この技術を採用する方法を検討する機会を、関係各機関および独立系ソフト開発会社に提供する。保険会社や医療サービス提供機関およびトレーニングマニュアル出版会社などは、さまざまなニーズを持つ顧客や従業員に、完全にアクセシブルなドキュメントを提供する方法を必要としている。"Save as DAISY XML"の機能は、このような機関が待ち望んでいた打開策なのである。

"Save as DAISY XML"アドインは、マイクロソフト社、Sonata Software Ltd.(ソナタソフトウェア社)およびDAISY(デジタルアクセシブル情報システム)コンソーシアム共同のオープンソースプロジェクトによって開発された。マイクロソフトオフィスワードユーザーは、http://www.openxmlcommunity.org/daisyから無料でダウンロードできる。

マイクロソフト社

マイクロソフト南アフリカは、世界最大の独立系ソフトウェアプロバイダの現地子会社で、人とビジネスとが技術を通じてその可能性を完全に実現できるよう支援するサービスおよびソリューションを提供することに、重点的に取り組んでいる。

編集者への注記:マイクロソフト社に関する追加情報を閲覧したい場合は、マイクロソフト社のホームページ(http://www.microsoft.com/presspass)の会社情報のページをご覧ください。


「プレスリリース:マイクロソフト社・DAISY、印刷物を読むことに障害がある人々の読書生活を可能に」は、"Press Release: Microsoft, DAISY bring reading to life for the print disabled"の翻訳です。
http://www.itweb.co.za/office/microsoft/0805150809.htm