音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

NISOとDAISYコンソーシアム、標準規格「オーサリング・インターチェンジ・フレームワーク(A&Iフレームワーク)」を公表

抄訳

2012年8月7日発表

出典: NISO and DAISY Consortium Publish Authoring and Interchange Framework Standard
http://www.niso.org/news/pr/view?item_key=47de4fe39e4ee2256ce26f1438daebb19d394258

新たな標準規格は、すべての人にとってアクセシブルな電子出版物の制作方法を定義

メリーランド州ボルチモア‐2012年8月7日

米国情報標準化機構(NISO)とDAISYコンソーシアムは、新たな米国標準規格、オーサリング・インターチェンジ・フレームワーク(ANSI/NISO Z39.98-2012)を公表した。この標準規格は、すべての人にとってアクセシブルなさまざまなフォーマットへの変換に適したドキュメントを作成するために、XMLを使用してデジタル情報を記述する方法を定義している。またこの標準規格は、一般にDAISY標準規格(ANSI/NISO Z39.86-2005(R2012))と呼ばれているデジタル録音図書(DTB)の仕様を改定し、拡張し、強化したものである。DAISYコンソーシアムは、これら二つの標準規格の維持管理機関である。

「A&Iフレームワークは、情報資源の種類に応じたコンテンツ提示モデルをいくつでも作成することができる、モジュール型の拡張可能なアーキテクチャです」と、DAISYコンソーシアム技術主任で、DAISY改定作業グループ技術委員長のマーカス・ギリング(Markus Gylling)は語る。「また、ニーズが生じた際に追加実装できる新たな出力フォーマットのサポートも提供します。この標準規格は、これを元に作成できる配布フォーマットに制限を課しません。電子テキスト版、点字版、大活字版及びEPUBは、この標準規格に従って作成できるフォーマットの一例です。」

「DAISYコミュニティと出版業界で主流を成す各機関は、強力で柔軟性のあるXMLの枠組みを模索してきました」と、DAISYコンソーシアム事務局長でDAISY改定作業グループ管理委員長のジョージ・カーシャ(George Kerscher)は語る。「オーサリング・インターチェンジ・フレームワークはこのニーズを満たすだけでなく、現在のDAISY図書ユーザーコミュニティのために制作できる製品の可能性を広げ、さらには、この標準規格に即した情報資源の開発者とユーザーの両方を含む潜在的な視聴者を拡大します。この標準規格を使用した新たなアプリケーションには、電子雑誌やデジタル図書、電子書籍の読者のためのTTSレンダリングとマルチメディア出版物が含まれます。」

「新たなA&Iフレームワーク標準規格は、デジタル録音図書の標準規格に代わることを目的としていますが」と、NISO事務局長のトッド・カーペンター(Todd Carpenter)は説明する。「標準規格試用期間中に得られたフィードバックによれば、標準規格の大幅な変更のために、コンテンツプロバイダーと機器製造者には、数年間の移行期間が必要となるとのことです。このニーズを満たすために、現在のDTB標準規格(ANSI/NISO Z39.86)が再確認され、今後さらに5年間使用されることになり、A&Iフレームワークには新たな規格番号(ANSI/NISO Z39.98)が割り当てられました。」

A&Iフレームワーク標準規格は、XMLオーサリングワークフローを使用しているあらゆる機関と、すべての人にとってアクセシブルなデジタル出版物の開発者及び出版社、そしてEPUBなどの配布フォーマットに組み込むための新たなドキュメントタイプのプロファイル作成に関心を持つ機関にとって、興味深いものとなるであろう。

A&Iフレームワーク標準規格とデジタル録音図書標準規格はどちらも、NISOのウェブサイト(http://daisy.niso.org/)(英語)及びDAISYのウェブサイト(http://www.daisy.org/daisy-standard(英語) )から無料でダウンロードできる。

米国情報標準化機構(NISO)について

NISOは、調査研究と学習において使用される情報を信頼できるものにするために、情報の創造と継続的な管理、効果的なやり取りを容易にする標準規格の開発と維持管理を促進する。この使命を果たすためにNISOは、図書館、出版社、情報アグリゲータ、さらには知識の創造、組織化、管理及びキュレーションを通じて学習、調査及び研究を支援するその他の機関と連携している。NISOは利害の一致するコミュニティとともに、情報に関する標準規格のライフサイクル全体に取り組んでいる。NISOは全米規格協会(ANSI)公認の非営利機関である。NISOに関するさらに詳しい情報は、NISOのウェブサイト(http://www.niso.org/home/(英語))で入手できる。

DAISYコンソーシアムについて

DAISYコンソーシアムは、プリントディスアビリティ(印刷物を読めない障害)のあるすべての人々による情報及び知識への平等なアクセスを可能にするとともに、広くコミュニティに利益をもたらす国際標準規格及び技術の開発と促進を使命とする国際機関である。DAISYコンソーシアムは、プリントディスアビリティのある人々が、遅延や余計な費用を負担することなく、情報と知識に平等にアクセスできる世界を構想している。DAISYコンソーシアムは非営利機関としてスイスの法律に基づき設立された。DAISYに関するさらに詳しい情報は、DAISYコンソーシアムのウェブサイト(http://www.daisy.org/(英語) )で入手できる。