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平成19年度 DAISYを中心としたディスレクシアキャンペーン事業
シンポジウム DAISYを中心としたディスレクシアへの教育的支援 報告書

はじめに

デジタル録音図書の国際標準DAISY(Digital Accessible Information SYstem)は、情報技術の発展に 伴い視覚障害者・認知知的障害者と使用者の枠を広げてきました。視覚障害者への取り組みとしては、視覚障害者情報提供施設で 提供が行われ幅広い普及が行われています。認知知的障害者への取り組みとしては、平成17年4月施行の発達障害支援法により、 その意義及び重要性は広がりつつありますが全国的な広がりには至っていません。

上記の流れを受け、財団法人日本障害者リハビリテーション協会では、平成18年度に「DAISYを中心とした情報支援普及啓発事業」 として、DAISYを中心とした情報支援のあり方について様々な障害関係者と共に考える総括的な活動を行いました。

平成19年度は、独立行政法人福祉医療機構(長寿社会福祉基金)の助成により、「DAISYを中心としたディスレクシアキャンペーン 事業」を行いました。本事業は、ディスレクシアに関係する図書館関係者・教育者・当事者団体・マスコミなどの協力を得てキャンペ ーンを開催し、より良い支援を行うべく地域の活動やネットワークを奨励することを目的としたものです。

2008年1月12日には、「ディスレクシアへの教育的支援」をテーマとし、ディスレクシアに対する支援について国内外の様々な事例を 紹介し、地域に根ざしたより良い支援の為にどのような支援活動が必要かについて、当事者及び親、図書館関係者・教育関係者、および DAISYに関わる関係者等で議論を行うことを目的として、シンポジウム「DAISYを中心としたディスレクシアへの教育的支援」を開催しま した。当日は、多くの参加者の方にお集まりいただき、活気あふれるシンポジウムとなりました。

上記シンポジウムで行われました各講師の方々の貴重な講演及びパネルディスカッションは、ディスレクシアへの認識、ディスレク シアに対するマルチメディアDAISYの有効性とその課題を明確にし、今後の活動の方向性を示唆する内容となりました。それらの成果を ベースに、平成20年度も継続して行う本事業の中で、地域において、DAISY利用によるディスレクシアに対する支援を関係団体との連携 により、具体的に進めていく所存です。その詳細については来年度の報告書でまとめていきたいと考えております。

本報告書が日本における障害者の情報支援、ディスレクシアへの支援の発展、また、DAISYのさらなる広がりに少しでも貢献できれば 幸いです。

平成20年3月 財団法人 日本障害者リハビリテーション協会