シンポジウム 図書館におけるディスレクシアの人への支援
開会挨拶
湯澤 茂男(公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 事務局長)
皆さん、こんにちは。日本障害者リハビリテーション協会の湯澤と申します。
本日は、シンポジウム『図書館におけるディスレクシア人々への支援』にご参加いただきまして、ありがとうございます。
日本障害者リハビリテーション協会では、読むことに困難があるディスレクシアの人に、読みやすい図書やデイジーを活用した支援を行ってきましたが、ディスレクシアをはじめ、対象となる方への情報手段、サービスは、必要とするすべての方へはだ届いておらず、まだまだ進んでいないと感じております。
情報のデジタル化技術は、文化、社会に大きな革新をもたらしました。その進化はすさまじい勢いで進んでおります。そして、その技術と成果は、教育分野でも活用され始めています。
2年ほど前になりますが、アメリカで教科書のデジタル化というニュースがありました。また、日本でもiPadを使った授業があるという話も聞こえております。
アナログ派やデジタル派、使い勝手や趣味の問題もありますが、このデジタル技術を活用するデイジー図書や教科書の存在も、いずれ大きく取り沙汰される時が来るのではないかと思っています。
今回のシンポジウムでは、このような状況を背景に、講演1として、アメリカのモンタナ大学で障害者支援を行っている渡辺美香さんをお招きし、『アメリカのディスレクシアの人々への支援』と題して、ご講演をいただきます。
次に、講演2として、先般、スウェーデンを訪問取材した当協会の野村美佐子情報センター長から『スウェーデンにおけるディスレクシアの人々に向けた図書館の取り組み』と題し報告をいただきます。
そして、講演3として、『デイジーとEPUBの動向』と題して、国際DAISYコンソーシアム理事で、NPO法人支援技術開発機構副理事長でもある河村 宏さんにご講演をいただき、最後にパネル討議を予定しております。
ご講演いただきます皆さまには、この場をお借りして、感謝と御礼を申し上げますとともに、今回のシンポジウムがご参加いただきました皆様方に、少しでも有意義なものとなりますよう、更にはディスレクシアの人々への支援促進の一助となれば幸いと思っております。
最後になりますが、このシンポジウムは「埼玉県民共済生活協同組合」様のご支援をいただいて開催の運びとなりましたことをご報告し、また御礼を申し上げまして、開会のあいさつといたします。
本日はせっかくの休日ではございますが、しばしの間、お付き合いいただければと思っております。本日はよろしくお願い致します。ありがとうございました。