図書館等のためのわかりやすい資料提供ガイドライン
わかりやすくする方法:例文
●文章(テキスト)
① 具体的に書く。
●難しいことばの使用は避ける。
資料の貸出延長はできません。ご事情のあるときは担当までご連絡ください。
↓
借りた本や ビデオ、DVD、CDは、返却日までに 返しましょう。
返すのが 遅れるときは、図書館に れんらくしてください。
連絡がなく長期に返却が遅れた場合は、一定期間貸出が停止になります。
↓
△ヶ月間 返さないと、△ヶ月間 借りられなくなります。
●漢字やひらがなの長い語彙は避ける。
図書貸出期間延長申し込み
↓
決められた期間よりも、本を長く借りるためのお願い
マルチメディアデイジー図書利用体験会
↓
マルチメディアデイジー図書の読み方を教えてくれる会
●具体的な情報を入れる。
お困りのことがありましたら、図書館員にお尋ねください。
↓
借りたい本、ビデオ、DVD、CDが 見つけられないとき、
何を借りたらいいのか わからないとき、
どうやって借りたらいいのか わからないときは、図書館の人に ききましょう。
●必要の度合いが少ない情報は削除する。
図書館のホームページの障害者サービスページを使う方法は複雑なため、必要な人はカウンターに問い合わせてもらうことを想定して削除する。
インターネットで、よみたい図書の よやくをするときは
「図書カードと、パスワードと、暗号カードが いります。
パスワードと 暗号カードが ほしい人は、図書館の人に 言いましょう。
図書館のホームページの障害者サービスページを使うと、1回で、カード番号やパスワードの入力ができます。
予約をした 本などが そろったときに、メールで れんらくしてもらえます。
れんらくして ほしい人は、図書館に メールアドレスを おしえてください。」
② シンプルな構文にする。
●起承転結をはっきりさせる。
●時系列にそった展開にする。
●一文は一つの内容にする。
エレベーターや身体障害者用駐車場(身体障害者手帳の提示で無料)、
車椅子で利用できるトイレ, 館内用貸出車椅子が あります。
↓
車いすを 借りることが できます。
エレベーター、障害者用トイレが あります。
駐車場は、身体障害者手帳を 見せると お金は いりません。
●手順のある内容は、番号をつけて箇条書きにする。
図書館でマルチメディアデイジーを見たい時
①図書館の人に 「マルチメディアデイジーを見せてください」と、いいます。
②図書カードを 見せます。
③図書館の人から マルチメディアデイジーを 受け取ります。
④図書館のパソコンに マルチメディアデイジーを 入れて、見ます。
●主語は省かない。
図書館で本の予約をすると、本を郵便で送ってくれます。
↓
あなたが 図書館で 本の予約を すると、図書館の人が、本を郵便で 送ってくれます。
●接続詞はできるだけ使わない。
図書館の中で おしゃべりを する人が いますが、他の人に 迷惑なので、静かに しましょう。
↓
図書館の中では しずかに しましょう。
図書館の中で おしゃべりする人が います。
おしゃべりは、ほかの人の めいわくに なります。
③ 複雑な表現を避ける
●抽象的なことば(隠喩)や比喩的な表現、擬人法は避ける。
比喩や暗喩
白黒つける。黄色い歓声。空気が読めない。雪のような白い肌。
鬼のような先生。猫をかぶる。
擬人法
風がささやく。山が動く。目が笑う。腹をわって話す。肝をつぶす。
●専門語、方言、略語、なじみのない外来語は避ける。それらを使用する場合は、ことばの意味の説明を加える。
図書館での専門用語
配架場所 本やCDの あるところ
OPAC 本を さがす機械
複本 同じ本が いくつもあること
なじみのない外来語
アトラクション、ダイバーシティ、アセスメント
●二重否定は使わない。
本の返却が 遅れた場合、図書館に 連絡をしないということは ないようにしてください。
↓
本を返すのが おそくなったときには、図書館に 連絡してください。
④ 表記する時の注意点
●常とう語は、そのまま使う。(常とう語はある場面にいつもきまって使われることばです。)
駐車場は、身体障害者手帳を 見せると お金は いりません。
借りた本は、返却口に返しましょう。
●小学校2~3年生程度の漢字を使い、ルビをふる。(ルビが見にくい人には配慮する。)
●同じ意味の情報は分散しない。
●同じ意味のことばは、同じ言い方にする。
図書館員 図書館の人 図書館司書 図書館で働く人
バリアフリー 社会の壁を壊す 社会的障壁の撤去
高齢者 お年寄り 老人 老年
●他のところを参照するという表記はしない。
× マルチメディアデイジーの使い方については、○ページを参照してください。
●単語や文のまとまりで改行する。
⑤ 対象者の年齢を尊重し、年齢に相応しいことばを使う。
成人の知的障害者に対しての話し方
× 「図書館の窓口に並んで、順番を待ちなさい。」
○ 「図書館の窓口に並んで、順番をお待ちください」
× 「昨日、図書館に来て、本を借りたのですか?」
○ 「昨日、図書館に来られて、本をお借りになったのですか?」