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視覚に依存しない出版物

基調講演
ドイツ
ベルリン・フンボルト大学 ベルリン図書館情報科学研究所所長
マイケル・シードル(Michael Seadle)

第一日 11:15-12:00

要約

紙面に印刷された文字は多くの人に有効であるが、それは情報伝達の一手段に過ぎない。コンピューターベースの出版プロセスは、もはや、小さな記号と背景とのコントラストに限定される必要はない。物理的に文字が見えない者や、拡大すれば一部のみ見える者もいる。また、知的な問題があるために、文字を意味に変換することに困難を伴う者もいる。文字が動いて見える、あるいは、単純に意味が理解できない場合もある。視覚障害とディスレクシアは、多岐にわたる複雑な状態で、ときには重複も見られる。機械での読み上げが可能なコンテンツによって、紙ベースの出版では不可能であったさまざまな技術的可能性が開かれる。

この基調講演では、視覚に依存しない出版物の実現にかかわる技術的課題に加え、法的課題についても一部論じる。

注:講演者自身、一種のディスレクシアであるため、個人的な経験談を交えて語る。

マイケル・シードル氏について

マイケル・シードル氏は、シカゴ大学で博士号を取得し(1977年)、ミシガン大学で情報科学修士号(MSI)を取得した(1997年)。シードル氏は、アルフレート・クルップ・フォン・ボーレン・ウント・ハルバッハ財団によって設けられたデジタルライブラリー教授職を務めるかたわら、現在、ベルリン・フンボルト大学の第一哲学部学部長およびベルリン図書館情報科学研究所所長の任にも就いている。

マイケル・シードル氏は、米国議会図書館、米国国立科学財団、米国博物館・図書館サービス機構およびドイツ研究振興協会の資金提供によるプロジェクトの主任調査官や共同主任調査官を務めてきた。

シードル氏は、ミシガン州立大学、コーネル大学、東部ミシガン大学、アメリカ歯科医師会およびシカゴ大学の図書館やコンピューターセンターで管理職の経験がある。また、査読付きジャーナル『ライブラリー・ハイ・テク(Library Hi Tech)』(英国) の編集者と、『レファレンス・サービス・レビュー(Reference Services Review)』(英国)、 『ワールド・デジタル・ライブラリー:国際ジャーナル(World Digital Libraries: An International Journal)』(インド)および『図書館:研究と演習(Bibliothek: Forschung und Praxis)』(ドイツ)などのジャーナルの編集委員も担当している。

シードル氏は、著作権、コンピューター管理、デジタル化および長期にわたるデジタルアーカイビングなど、さまざまなテーマに関して、100を超える論文、文章および書籍を執筆している。


原文

Future Publishing and Accessibility
Copenhagen
June 13th-14th, 2013
http://www.newpubcph.org/

Keynote: Michael Seadle, Director of the Berlin School of Library and Information Science, Humboldt University in Berlin, DE
http://www.newpubcph.org/programme/32241/