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挿絵

図書の中の挿絵やイラストは、多くの機能を備えているといえる。それらはインスピレーションの源であったり、テキストの内容を詳細に伝えたり、説明して理解を助けたり、読み続けるための刺激となったり、休みを提供したり、何かを教えたりしてくれる。これらの機能の中から1つ以上を選ぶことができるが、それは意識的に選択されなければならない。

読みやすく改変された図書のためのイラストの書き方について、一般的なアドバイスをすることは不可能である。その図書が誰のために改変されるかが問題だからである。

シンプルなテキストの図書の読者は、通常、特別なイラストを必要としないが、一般の図書よりもイラストが多い方がよい。少数民族出身の読者にとっては、イラストで知らない言葉や概念を説明しているときは特に、それがあった方が理解しやすい。イラストの形態については考慮する必要はないが、描写したい内容については、きちんと計画を立てるべきである。

自閉症の人のためにイラストを描く際には、例えば2つの目だけを描くなど、体の一部を切り離して示すことは心理学的に不適切であると考えられている。自閉症の人の中には、それをそのまま、つまり体から切り離された2つの目として見る場合があるからだ。これは自閉症の人すべてに当てはまるわけではない。

読みやすく改変されたイラストに関して私たちがよく受ける質問の多くは、知的障害者のための図書に関するものである。1つ確かなのは、シンプルな内容の図書を必要とするすべての人にとって、イラストを数多く入れるのが重要であるということだ。

挿絵は図書を読みやすくできるが、同時に混乱を招く場合もある。半分の自転車を見たら、私たちはそれがその絵に登場してくるのだと認識するが、認知上の欠陥がある人は、それを壊れた自転車だと考えるかもしれない。細かいところにこだわって、全体を把握しない人もいる。このような人たちすべてが、同じものを見ているのではないということを強調しておく必要がある。それは特に経験の問題である。また、知的障害者は現代っ子であるということを覚えておくのが賢明だ。彼らは、極めて高度な絵言葉を理解できるようにしてくれるテレビを見るのが好きなのである。

数年前私は、知的障害者が一連の絵をどのように解釈するかということに関するプロジェクトを実施した。被験者の1人は他の被験者よりも、絵の理解においてはるかに優れていた。彼の理解力が非常に高いので私が驚いていることに彼は気づき、「写真を撮るのが私の趣味です」と説明してくれた。つまり、例えば全体像を見ることのように、知的障害者にとって普通は難しいことが、彼には簡単だったのだ。

テキストと同じように挿絵の場合も、通常、このターゲットグループは、隠喩の理解を難しいと感じる。しかし一方で、彼らは絵の雰囲気を感じることができ、それがテキストの理解を深めるのに役立つ。彼らにとって、テキストが首尾一貫していることが重要であるが、それは挿絵についても同様なのである。

かなり多くの人は、子供がよくそうであるように、わかりやすい、はっきりとした輪郭の原色の絵がもっともよく理解できる。しかし、このことから彼らを子供と考えてはならない。彼らは認知に欠陥があるかもしれないが、感情と経験は実年齢と合致しており、イラストもまたそうあるべきなのだ。

私はまた写真の方が絵よりも理解しやすいかどうかを解明しようとしてみた。結果は驚くには当たらなかった。最重度の障害者は、写真、あるいは非常に写実的な絵を好んだ。しかし彼らの中には、絵が何か事物などを表現していることを理解しない者もあった。ある程度までは、これを彼らの一部に教えることもできた。私はまた「オレンジがいつオレンジになるか」を解明しようと試みた。彼らのほとんどは、オレンジの色が必要であった。ごつごつした表面、そして葉柄の跡を見るだけは十分ではなかった。

残念ながら若者や成人向けの絵本はほとんどない。しかし私はこれらの若者に、ブラジル人アーチストのフアレス・マシャド(Juarez Machado)の本を2、3冊(”Ida e volta”および"Domingo manha")見せた。彼らはこれらの本から大いに刺激を受けた。1人は、私たち(親と教師)が考えていた以上に、はるかに多くの言葉を知っていることを示してくれた。それは質の高い芸術が真に重要であることの証であった。

改変された絵-いくつかの例

いくつかの絵は、事実を説明することだけを意図している。読みやすく改変された家庭科の図書のシリーズの中で、私たちはエネルギー量について説明しようとした。結局、棒グラフを書き、食物の写真でグラフが表している内容を示すことにした。また、ある調理法が太る原因となるものか、痩せるためのものか、あるいは「その中間」なのかを伝えるために、とても痩せている人、平均的な人、そしてとても太っている人のピクトグラムのようなシンボルをいくつか作成した。

とても太っている人、平均的な人、とても痩せている人を表す絵
とても太っている人 平均的な人 とても痩せている人

感情に関する図書のシリーズは、怒り、絶望、孤独…の表情以外はページに載せず、テキストはないといっても同然の方法で改変された。

アンナ・フィスケ(Anna Fiske) 
『怒り(Sinne)』
オスロ ソラム(Solum)2005年

『怒り(Sinne)の写真

突然、怒ることがある