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小委員会の結成

1931年8月、チェルトナムで開催されたIFLAの年次大会において、当時IFLAの運営組織であった国際図書館委員会(International Library Committee)(ILC、のちのIFLA評議会 )(14)が、ロバーツが提案した「病院図書館サービスに関する国際的な小委員会の必要性についての覚書」を検討した。提案では、小委員会について以下のように記していた。

  • 病院図書館サービスが存在するすべての国における、その実施方法に関する情報を収集する。
  • 病院図書館の原則…の知名度を高め、さらに広く定着させるために、望ましいと思われる広報活動を開始する。
  • 病院図書館の組織に関する勧告を、既存のプログラムの独自な研究に基づき作成する。(15)

ロバーツの提案は承認されたが、提案自体のメリット以外にも、これに先立つ2つの出来事が承認に貢献したといえる。第一に、同年3月にILC委員のアンリ・ルメートル(Henri Lemaitre)に宛てて書かれた手紙の中で、ロバーツは入院患者に対する図書館サービスの重要性を詳細に語っていた。ルメートルがその後まもなくアルジェで開催される公共図書館会議に参加することを知っていたロバーツは、そこでこのテーマに関する議論を始めるよう彼を説得したいと願っていたのだ。(16)第二に、同じくILC委員で、IFLA公共図書館小委員会(Public Library Sub-committee)委員長、アメリカ図書館協会(ALA)書記(Secretary)であったカール・ミーラム(Carl Milam)が、入院患者に読み物を提供することのメリットを痛感するようになったからである。ミーラムはそれを、アメリカ合衆国における、入院中の軍人のためのALAの活動を通じて知った。(17)そして小委員会委員長として、彼はアメリカ国外での動きについても知ることができた。(18)そのため、ロバーツの提案は、かなり有利な条件でIFLAに届けられたと思われる。2人のILC委員が、すでにこの分野における関心の高まりを認識していたからである。

ILCはアンリ・ルメートルを小委員会委員長に推薦した。(19)赤十字社連盟の技術カウンセラー、ルネ・サンド博士(Dr. Rene Sand)が医療/病院関係代表となり、ロバーツが書記となった。(20)