南アフリカ 図書館車プロジェクト ２００７年８月１４日
１．南アフリカ
- 面積 １２２万平方キロ
- 道路網は整備されているが 公共交通機関が未発達
- 推定人口 ４，４００万人
- 黒人 ７５％
白人 １４％
カラード ８％
印人などアジア、その他 ３％ - 公式言語 １１語
- 英語、アフリカーンス （教育は英語が中心）
Zulu, Khoza,
Venda, Ndebele, Pedi,Swati, Tswonga, Zwana, Soto
２．南アフリカの教育事情
- アパルトヘイト時代（～１９９３）
- 黒人の初等教育 義務教育でなかった。 ８－９割は学校に行かず。
田舎のFarm（大農場）、都会の間にはパス法による移動制限。
その中でかろうじて教育を行っていたのはChurch schools - 民主 南アフリカ時代（１９９４～）
-
初等教育のカバー拡大
入学率は９０％を超えている。学校給食による浮浪児の吸収。学校数 生徒数 ２００４ 26,879校 12,176,000人 ２００６推定 29,000 15,000,000
2006年度より無料学校費の開始（しかし1/4位が２～３年でドロップアウト） - "量的拡大"から質的拡充への移行期
識字能力（読み書き）の改善 １１の言語、英語による授業
図書室のある学校 ５%以下
数学と理科教育の改良
先生の能力向上 (代用教員、ボーナス制、格差給与導入)
３．Mobile Library Project（図書館車プロジェクト）
- プロジェクト環境
- 右ハンドル、Km表示。
広い国土と整備された道路―現地人 １０－１５万キロは乗る
日本の図書館車（５００台以上） 通常２－４万キロで更新
概略
- 南アの登録NPOであるSAPESIが南ア文部省の識字力向上計画の一環として図書館車配備計画に協力。
- 関心のある州政府とSAPESIがMOUを結び、各州の責任範囲を明確にしたうえで必要台数などを確認し、日本側へ車両を要請する。
- NGOアジア・アフリカと共に歩む会（TAAA）が日本で集車し、整備のうえ南アへ発送。
- SAPESIが仲介し、南アで必要となる書類などを準備。
- 州政府により輸入通関、車両の登録を行い、外装の塗り直しを実施する。
- 受領後の図書館車の管理や運行は、州政府が行う。
図書館車巡回
- 図書館車は１学期に２度、本の送付と回収のため対象となっている学校を巡回する。南アは４学期制なので都合８回の訪問となる。
- 学校では担当教師が本を借り出し、校内の生徒達が利用できるよう管理。
- 同乗している図書館司書が、各校の担当教師に対して、本の選び方や授業での活用方法などについて指導、助言する。
- 貸出し期間が終わると、担当教師が回収し、図書館車へ返却する。
事業の効果
- 子ども達がさまざまな本に接することができる
- 教員達が本の活用方法を学び、教育の技能向上に役立っている
- 将来的に各校に図書館を設置するようになった際にも、学校の教員達が本の貸し出しに関するノウハウをすでに会得している。また、校長や父兄による理解も醸成されるため、図書館運営がスムーズに行われ、図書が十分に活用されると見込まれる。
事業経過
| １９９６ | TAAA 図書館車送付開始 （年間 平均一台） |
| ２００４． | ６ Pandor文部大臣との会談 ８．Project Team結成（文部省、Gauten、KZN州より参加） １２．図書館車活用に関する答申書提出。 2005 5台、2006 10台、 2007 15台 |
| ２００５． | ２ Pandor大臣 日本訪問（NHKおはよう日本出演） ３．南ア教育図書館全国会議にて基調演説（Bloemfontein） ８．TAAA野田代表一行 南ア訪問 大臣表敬 |
| ２００６． | ５ 現地にNPO設立（Sapesi） ６．KwaZulu Natal州 引渡し式 （大臣臨席） １２．大臣より各州教育長官へ図書館車活用指示のFax. |
| ２００７. | ２．TAAAより送付中止の連絡 南ア文部省と善後策打ち合わせ "継続の方法を探す" ３．Free State州 導入開始 ４．日本に出張 ５．日本外交協会との協約締結 ６．日本外交協会より図書館者所有の自治体へ寄贈のお願い ７．南ア文部省との打ち合わせと日本大使へのお願い ８．日本大使館への草の根資金供与 申請 |
図書館車 現況
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台数 | 訪問校数 |
|---|---|---|
| Gauteng州 | ５台 | １２０校（幼稚園への草の根教材支援） |
| KwaZulu Natal | ９（+1） | １８０（１２の教育区カバー計画） |
| Free State | 2 (+2) | ４２（５の教育区カバー計画） |
| 西ケープ | ４ (+1) | ７０ |
| 残り ５つの州 | ？ |
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| 合計 | ２０台（＋4） | ４１２校 |
本年度約束の１５台のうち２台の送付を持ってTAAAからの送付は停止される予定。
４.SAPESI (South African Primary Education Support Initiative)
- 南ア法人
- 商法２１条会社（資本金ゼロの会社形態）
法人登録番号2006/014727/08 - 会員 計９名
- 南ア人4名（弁護士、鉱山会社役員、国営通信ネットワーク会社役員、文部省識字課長）
- 日本人5名（南ア在住 4名、日系企業勤務、JICA職員 在日１名）
- 代表者
- 蓮沼 忠（元ソニー南アフリカ社長）
- 本社
- 489A, 21St Street, Menio Park, 0081, Pretoria
- ヨハネスブルグ事務所
- P.O.Box 911, Lonehill 2062 Johannesburg
- ダーバン連絡事務所
- 16 Larkdene, 4 More Grove, Glenwood 4001 Durban