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2007年IBBY障害児図書推薦リスト

一般向けに制作された図書

22.『A circle of friends(ともだちの輪)』
文・絵:Carmi, Giora
出版社:Star Bright Books(ニューヨーク ロングアイランドシティ、アメリカ)
出版年:2003年
ISBN 1-932065-00-828 32ページ
「ともだちの輪」の写真
少年がホームレスの男とマフィンをわけあうとき、知らず知らずのうちに善意の輪ができ始めます。言葉はひとことも書かれていませんが、この物語は、助けあい、わかちあい、そして思いやりについて語っているのです。


23.『Cock + Hen(おんどりとめんどり)』
文:Jafa, Manorama
絵:Mistry, Suvidha
出版社:Khaas Kitaab Foundation(ニューデリー、インド)
出版年:2006年
ISBN 81-88236-31-4 14ページ
昔、海の近くに一本の木がありました。その木の下にはおんどりとめんどり、トカゲ、ワニ、亀、蟹、そして蛇が暮らしていました。ある日、めんどりとおんどりが、えさを見つけるために卵のある巣を離れたところ、巣は大波に襲われてしまい、卵はすべて海に流されてしまいます。おんどりは悲しむ妻を慰めます。そして一緒に、砂の上にある別の卵を見つけます。二羽は卵の上に座ってあたためますが、卵がかえったとき、生まれたのは赤ちゃん鳥と、赤ちゃんワニ、赤ちゃんトカゲと赤ちゃん蟹でした。どれも少し変わっているように見えましたが、おんどりとめんどりは、大事にみんなを羽の下に入れてやります。


24.『En casa(Original title: Zu Haus)(おうちで)』
文:Janisch, Heinz
絵:Bansch, Helga
訳:Cristina Rodríguez Aguilar
出版社:Edelvives(ザラゴーザ、スペイン)
出版年:2004年
ISBN 84-263-5266-9 24ページ
「おうちで」の写真
小さな赤いめんどりは、友だちのカエル、ビーバー、そしてねずみと一緒に暮らしています。けれどもどこか別の所で暮らせたらどんなに幸せだろうと考えます。簡単な詩で書かれたごく最小限の文章を使い、めんどりが図書館や鐘楼、木の中や、ペンギンの群れの中で暮らすことを想像する様子が描かれています。最後にめんどりは、家というのは自分が愛する者たちと一緒に暮らす場所だという結論に達します。


25.『Qatar bazi(ぼくたちの電車)』
文:Kotobi, Soroor
絵:Mafakheri, Ali
出版社:Shabaviz (テヘラン、イラン)
出版年:2004年
ISBN 964-505-141-X 22ページ

これは家族が一緒にいる様子を描いた絵本で、家族の絆と家族の間の意見の違いとが表現されています。絵は生き生きとして、ユーモラスで、物語の楽しい雰囲気を表しています。また、物語にふさわしい、シンプルな言葉が使われています。


26.『Samsara Dog(生まれ変わる犬)』
文:Manos, Helen
絵:Vivas, Julie
出版社:Working Title Press(サウスオーストラリア州 キングスウッド、オーストラリア)
出版年:2006年
ISBN 1-876288-62-0 36ページ

サムサラとは、私たちが涅槃に達するまで送る、つらい毎日の生活を表した仏教の言葉です。「私たちは皆、人生という車に乗った旅人です。私たちは立ち止まり、一息つき、そして新たに生まれ変わるのです。」
犬はある少年と暮らすようになる前、何度か生まれ変わっていました。少年との生活の中で、犬は思いやりの心を学び、ついに涅槃に達するのです。これは、命や愛、そして死を、仏教の視点から見た、中高生向けの絵本です。


27.『Pero, ¿Dónde está Ornicar? (でも、カモノハシはどこに入るの?)』
文:Stehr, Gérald
絵:Glasauer,Willi
出版社:Ediciones Tecolote(メキシコシティ、メキシコ)
出版年:2004年
ISBN 968-7381-73-6 30ページ
邦訳:『カモノハシくんはどこ?』福音館書店 2002年
「でも、カモノハシはどこに入るの?」の写真
動物たちの学校が始まるときが来ました。先生は動物たちをその性格によってグループにわけることに決めました。けれどもカモノハシは自分がどこに入ればいいのかわかりません。というのは、カモノハシは卵で生まれますが、鳥のくちばしを持ち、お乳を飲むからです。カモノハシは、自分はひとりぼっちで、誰からも守られていないと考えて逃げてしまいます。けれども、友人たちが探してくれて、「ベストフレンド」として一等賞をもらいます。この心温まる短い物語は、ほかの子と違う子どもたちが、どのようにしたら差別を受けることなく仲間に入れてもらい、歓迎される存在になれるかということを示しています。この本には簡単な動物分類表もついています。


28.『Scaredy Squirrel (こわがりやのリス)』
作:Watt, Mélanie
出版社:Kids Can Press (トロント、カナダ) 
出版年:2006年 
ISBN 1-55337-959-4 32ページ

臆病で、愛らしい、けれども心配性の小さなリスが、なじみの樫の木の中に身を隠し、かなりここちよい、型にはまった生活を繰り返しながら暮らしています。リスが注意深く用意した非常用品一式は、外の世界からの脅威-本物の脅威(蜂)と想像上の脅威(鮫)-に備えるものです。けれども突然未知の世界に放り込まれたとき、リスは自分の人生を-少なくともほんの少しは-変えることになるすばらしい飛躍を遂げるのです。


29.『Fox(キツネ)』
文:Wild, Margaret
絵:Brooks, Ron
出版社:Allen & Unwin(ニューサウスウェールズ州 クロウズネスト、オーストラリア)
出版年:2000年
ISBN 1-86448-933-2 28ページ
邦訳:『キツネ』 BL出版 2002

森が火事だ!カササギは犬に助けられ、安全な場所へと運ばれますが、羽の一枚にやけどを負ってしまい、もう二度と飛ぶことができないことを知ります。カササギは生きていても意味はないと考えます。犬は片目を失いますが、まだ人生にはたくさん見るべきものがあると考えます。犬はカササギに、二人は一緒になることで、まったく新しい生き物になれると説得します。犬がカササギを背に乗せて走るとき、それはほとんど飛んでいるかのようです。そしてカササギは犬に約束します。「私はあなたが失くした目になり、あなたは私の羽になる」と。長い間、カササギと犬は満足して暮らしていましたが、それもキツネが現れるまでのことでした。キツネはカササギが失ったものを思い出させ、もう一度飛べるようにしてやると約束して、カササギを犬から引き離そうとします。友情、裏切り、そして愛についての迫力のある物語です。


30.『Esto no es(これじゃない)』
作:Magallanes, Aljandro
出版社:Ediciones SM(メキシコシティ、メキシコ)
出版年:2005年
ISBN 970-688-596-X 40ページ


31.『Was ist das? (あれはなに?)』
作:Damm, Antje
出版社:Gerstenberg Verlag(ヒルデスハイム、ドイツ)
出版年:2006年
ISBN 3-8067-5127-7 88ページ
「あれはなに?」の写真
これら二冊の本(30番および31番)では、私たちが毎日身の回りで見かけるごく普通の物を知覚するさまざまな方法を探っています。簡単な手直しを加えることによって、ちょっとした小道具や物の姿形が、愉快なキャラクターに変身します。会話が繰り返されながら、文と絵が続いていき、読者は想像力を駆使して、その物体が何に見えるか、何を表しているかを当てるゲームに参加することができます。