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スウェーデンにおける印刷字を読むことに障害のある人々への図書館サービス-ディスレクシアとDAISYを中心に-

数学と自然科学系科目の知識

スウェーデンディスレクシア協会(FMLS)発行
新聞『読み書き』付録
新聞『聴いて!』p.9

ここ数年、様々な読解力テストが施行されている。そのうちの1つがPISA(学習到達度調査)2000であり、32カ国で行われている。スウェーデンもその一国だ。このテストでは15歳児の読解力、数学の知識及び自然科学系科目の知識を調べている。スウェーデンは、152校の小学校と2校の高校から4,416人が参加した。スウェーデンでは、いわゆる単語復号テストをも行っており、これは単語認識の速度と正確さを検査するものだ。この能力は、よくディスレクシアの問題を浮き彫りにする。

その結果は、読解力テストでは22%の分散、数学テストでは16%の分散、自然科学系のテストでは15%の分散を示した。

つまり各科目における、これほど大きな知識の欠落が、ディスレクシアに起因しているのである。

数学と自然科学系科目テストを読解力との関連性から見ると、数学の分散の70%及び自然科学系科目テストの分散の76%が読解力の欠落と密接に関係していた。

この報告書の作成者は、指摘する。『高い読解能力は数学のテスト及び自然科学系科目のテストにいかにパスするかにおいて、重大な意味を持つ』(出典:学校教育庁の報告書 第209号(2001年))

新聞『聴いて!』, 新聞『読み書き』付録, スウェーデンディスレクシア協会(FMLS)発行, p.9より