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特集:みんなに本を―読書に障害のある子どもたちへ―

図書館問題研究会編
みんなの図書館 2009年3月号

特集にあたって

編集部
文責:高浪郁子

近年、公共図書館では乳児へのおはなしかいやブックスタートなどの事業をはじめとして、幼児・小学生・ヤングアダルト世代と、年齢ごとや世代ごとにサービスが実施され、かなり充実してきていると言えます。他方、子どもの読書活動推進法や国の取り組みもあり、学校図書館充実の動きや本を使った授業に関心が高まってきています。しかし、そんな状況下でも、様々な事情により読書から疎外されている子どもたちは確実に存在しており、そんな子どもたちに読書をすすめる取組みを紹介したいとこの特集を企画しました。

忘れられがちな子どもへの図書館サービスの代表的な例は、特別支援学校や支援学級に通う子どもたちへのサービスではないでしょうか。槇の実特別支援学校の学校図書館での取組みを佐藤さんにご紹介いただきました。

また、普通校にもディスレクシアの特性を持つ子どもたちがいます。神山さんにディスレクシアであるとはどんなことなのか、図書館にはどんな思いを持ってきたのかを書いていただきました。松井さんには1クラスに2人はいるといわれる学習障害者の子どもたちへのサービスについて、何ができるのかを具体的に書いていただきました。

病気になって入院している子どもたちは学校に通うことのみならず、家族と暮らすことすらできない状況を余儀なくされています。肉体的にも精神的にも大変厳しい状況にある子どもたちへのサービスについて、塚田さんにご紹介いただきました。さらに、高校生に絵本の読み聞かせを研修・実践させ、社会とのつながり、あるいは子どもから子どもへのつながりを体験させる取組みの例を西野さんに書いていただきました。

目次

神山忠『「ディスレクシア」と「図書館」』

松井進『発達障害者や学習障害者にも資料を届ける―活字による読書の困難な人たちへの新たな図書館サービスの可能性について』

佐藤泰代『特別支援学校図書館の取組について』

塚田薫代『入院中の子どもと本―小児病院における患者図書サービス』

西野起世子『高校生と絵本―読み聞かせによる生徒の心の成長』


この特集記事は、図書館問題研究会編.特集,みんなに本を―読書に障害のある子どもたちへ.みんなの図書館.No.383,2009.3,p.1-37.より転載させていただきました。