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スウェーデンアクセシブルメディア機関(MTM : Myndigheten för tillgängliga medier)『読書生活(Läsliv)』2015年第2号,p.9

自分の日刊新聞を読めることは、民主主義における権利である!

スウェーデンは全ての人が利用できるメディアを作成することにかけては世界を牽引している。新たな録音新聞の発売に関しては、私達は更に大きく一歩踏み出している。人々は今やっと、日刊新聞全体を録音新聞版で読むことができるようになった。

文:マリータ・フォシュベリ 写真:スサンネ・クロンホルム

自分の日刊新聞を読めることは、民主主義における権利である!

多くの人々にとって日刊新聞を読むのは日々の習慣というばかりでなく、その地域の生活に参加する手段である。ニュースを毎日読むことは、多かれ少なかれそこで何が起きているかを簡潔に知るということなのだ。読むことは当然の権利のように思える。だが読むことが困難な人々にとっては新聞を他の形態で読める可能性とは、自分が決めた条件で社会参加できるか否かの決め手なのである。その為に現在ではディスレクシア、ADHD、失語症、視覚障害、その他の形の読書困難の人々の為に100紙余りのスウェーデンの日刊新聞がアクセッシブルな形態になっている。

図書館及び学校では、日々何らかの読書困難を持つ人々を迎えることになる。その為図書館はアクセッシブルな形態の日刊新聞をも提供しており、それらは読書困難を持つ利用者にとっては当然の選択肢であり重要な存在である。
 地域の日刊新聞は録音新聞の形態で図書館の新聞コーナーに存在しているだろうか?図書館或いは学校が予約購読をするのが、利用しやすさを高める最短のステップである。 ディスレクシアを持つ若者にとって日刊新聞の録音新聞バージョンは例えば、学習に関わるニュースに注目する可能性を意味している。老齢の人々にとっては録音新聞は視力が落ちた場合の解決法になり得る。図書館で職員は誰が予約購読をでき、どのようにするのか伝えることができる。それが効果を発揮し、多くの人々が日刊新聞を読むことができるようになる。それぞれに合った条件でである。

録音新聞とはどのようなものだろうか?
録音新聞とは完全なバージョンの日刊新聞である。紙媒体での新聞と同時に発行され、予約購読者の録音新聞プレイヤー、タブレット、携帯電話或いはコンピューターに直接配信される。新聞の内容はタルシンテス(スクリーンリーダーの一種)により聴きやすい明確な音声で読み上げられる。また様々な記事や頁を簡単にめくることができる。

図書館は何を提供できるのだろうか?
録音新聞形態の日刊新聞は新聞コーナーでの良い補足物である。ディスレクシアの人々との連絡や、老齢の人々に対する読書活動において録音新聞について広報できる。
 また録音図書やその他の利用可能な形態が中心になるような、他のタイプの活動においても、録音新聞の予約購読をするには新聞社の顧客サービス担当者か図書館の新聞配信担当者に連絡を取る。
 予約購読について詳細や、またどのような新聞が録音新聞形態であるのかを知るにはインフォーメーション資料その他を注文すること:www.mtm.se/taltidningar


original:
Taltidningar på bibliotek. Läsliv nummer 2. Myndigheten för tillgängliga medier. 2015
http://www.mtm.se/globalassets/publikationer/lasliv-och-vi-punktskriftslasare/lasliv_2_2015.pdf
http://www.mtm.se/om-oss/Publikationer/lasliv-och-vi-punktskriftslasare/
(cited 2016-02-01)