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障害者とメディア 「マスメディアと障害者」ヨーロッパ大会

オープニングセッション

Mr. Dimitris Thanos
-ギリシャ厚生副大臣

セサロニキ大学歯学部卒。学生自治団体において主導的役割を果たす。1986年よりギリシャPASOK党の中央委員会と地方委員会の両方において要職に就く。2000年4月より現職。

Thanos氏は、障害者の生活に影響する問題について、各国およびヨーロッパレベルで推進すべき取り組みを討議するという、本大会の目的を確認しました。マスメディアは、障害者は社会の完全な構成員であるというメッセージを発信することによって、重要な役割を果たすことができます。

これまでに数多くの合意がなされ協定が結ばれてきましたが、ヨーロッパにおける障害者は依然として、等しく参加する権利や平等権を否定され、しばしば、社会的疎外に直面しています。しかし、このような差別をなくすことこそ、福祉国家の構築と社会的連帯の基盤だと言えます。すなわち「文明社会とは、万人の機会均等が保証された社会」なのです。

このような社会的疎外を克服するため、障害者問題を全ての政策分野における中心的課題として取り扱っていく必要があります。政策決定者がこの目的を達成する上で重要なのは、まず障害者のニーズを明らかにし、そして、すべての利害関係者と協力していくことです。それには、まず障害者自身、そして、雇用関係機関、訓練センター、労働組合等が含まれます。このような連携を推進することで、障害者に適切なツールとスキルを提供し、その独立を支援することができます。

Thanos氏は、Stefanis氏の言葉を繰り返し、その発言を引用しながら、障害は社会問題担当当局だけの責任ではなく、万人の責任であるという事実を強調しました。障害は個人の問題でもその家族だけの問題でもないのです。障害者各自が意思決定できるような環境を構築するためには、私たち一人一人が何らかの役目を果たし、行動を起こす必要があります。私たちは態度を変えなければなりません。ここでマスメディアの役割が重要になります。マスメディアは社会の取るべき態度の方向性を定め、私たちの社会にまだ残る不名誉な事柄を永久に葬るための取り組みを推進することができます。Thais氏は社会の構成員一人一人が行動を起こし「偏見、そしてあらゆる種類の固定観念を克服するため、共に尽力し協力する」必要があると述べました。