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国際セミナー報告書「各国のソーシャル・ファームに対する支援」

主催者挨拶

鴨下重彦
日英高齢者・障害者ケア開発協力機構委員長

挨拶を行なう鴨下氏の写真

皆様こんにちわ。ご紹介を賜りました鴨下でございます。主催者を代表して一言ご挨拶申上げます。

本日はこの国際セミナーにこのように大勢の方々のご参加を頂きまして、主催者として誠に喜ばしく、御礼申し上げる次第です。このセミナーは2000年の9月に第一回が開かれておりますので、今回で既に7年の歴史を数えることになりますが、「高齢者や障害者の社会参加を促進する、そのためにどのような支援を行なうべきか」ということを基本テーマとして毎年開催されて参りました。私は途中からの参加で今年で三回目の出席でありますが、年ごとに新しいテーマに取り組み、議論も深められているように感じております。そして日本でもソーシャル・ファームを作ろうとする機運も盛り上がってきているように思います。

このセミナーの主催団体は二つありまして、一つは財団法人日本障害者リハビリテーション協会、もう一つは、日英高齢者・障害者ケア開発協力機構日本委員会であります。日本障害者リハビリテーション協会は、創立が1964年でありますから、すでに40年以上の歴史があり、その名の通り、障害者のリハビリテーションについて、調査研究事業や出版物の発行、また開発途上国との交流、研修生の受け入れなどの事業を地道に続けてこられました。もう一方の日英高齢者・障害者ケア開発協力機構は、まだ若い組織でありますが、日英両国の高齢者や障害者の保健、医療、福祉に関わる人々の交流、セミナーの開催をはじめ、地域における障害予防、福祉機器、情報アクセス、人材育成などの共同研究開発などを積極的に進めております。これも例年のことでありますが、英国大使館のご後援を頂いており、ライト一等書記官もお見えで、ご挨拶下さることになっております。また本年はドイツ大使館のご後援も頂いております。さらにまた大阪府民共済生活共同組合から助成を頂いております。

今回のメインテーマは「各国のソーシャル・ファームに対する支援」となっておりますが、最初に、このセミナーの生みの親でもあり、最も強力なプロモーターとしてこれまで中心になってリードしてこられた、皆様よくご存知の前環境事務次官炭谷茂さんからこの挨拶のあと「ソーシャル・ファームの有効性」という題で基調講演をして頂きます。

基調講演に引き続きイタリアのジョヴァンナ・マランザーナさんから、次にドイツのゲーロルド・シュワルツさんから、それぞれのお国の「ソーシャル・ファームの現状と支援について」ご講演頂きます。イタリアはソーシャル・ファーム発祥の地であり、ドイツもソーシャル・ファームに関しては先進国であります。さらに三人目には、「EU各国のソーシャル・ファームの現状と支援」についてリンクス・ジャパン代表のフィリーダ・パービスさんがお話下さいます。パービスさんはこのセミナーのキーパーソンで、殆ど毎回出席されており、皆さんもお顔なじみかと思います。彼女は日本語がペラペラです。

15時40分までに講演を終える予定で、そのあと少し休憩を取ってから、早稲田大学人間科学部特任教授の山内さんをコ―ディネーターとして、四人の講演者に浦和大学総合福祉学部教授の寺島さんに加わって頂いて、パネル・ディスカッションを行います。同時通訳もございますので是非皆様活発な意見の交換をして頂きたいと思います。それによって日本でのソーシャル・ファーム推進を期待したいと思います。

全体の終了は17時半を予定しておりますが、今日の午後半日、どうぞ最後まで積極的なご参加をお願い申し上げまして、開会のご挨拶といたします。有難うございました。

鴨下氏の話を熱心に聞く大勢の聴講者の写真