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車いすのリクライニング機構を変革する- セミファウラー位の必要性から -

主題:
車いすのリクライニング機構を変革する- セミファウラー位の必要性から-
著者名・研究者名:
丸田和夫,宮永茂行(石川県八田ホーム)
掲載雑誌名:
第12回リハ工学カンファレンス講演論文集 12巻 23~26頁(1997年8月)
キーワード:
連絡先:
丸山和夫(石川県八田ホーム)
〒920-01 石川県金沢市八田町東912
電話: 0762-57-2333
概要:
この論文では、車いす上でのセミファウラー位をとることの重要性とそのための車いすの改良事例が述べられている。セミファウラー位とは背もたれが後方にリクライニングし、それと同時に膝の部分が持ちあがった姿勢である。通常のリクライニング式車いすの場合、背もたれと脚部の動きしかないため、骨盤が前方にずれた姿勢になり、嚥下障害や褥瘡の原因となる。そこで、T社フルリクライニングキャリー20201に背もたれを100mm厚くすることで座奥を縮め、座面の下に高さ150mmの三角クッションを敷くことにより100mmの前後座高差を作り出し、セミファウラー位での座位を可能にした。この車いすを2名の寝たきり高齢者に使用したところ、しっかりとした座位姿勢が確保できただけではなく、それによって摂食中の誤燕を防止できることが分かった。さらに、同機種のリクライニング機構に座面前方の持ち上げ機構を組み込み、リクライニングと連動してセミファウラー位がとれるように改造を行った。