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障害保健福祉研究情報システム(DINF)・メールマガジン バックナンバー

第11号(2007年7月27日配信)

□…… DINF: 障害保健福祉研究情報システム・メールマガジン ……………□
                第11号(2007年7月27日配信) 刊行:不定期
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 DINF(Disability INFormation Resources)は、
 財団法人日本障害者リハビリテーション協会が
 障害者の保健と福祉に関わる研究を支援するために、
 国内外から広く関連する情報を収集し障害者関連の情報を
 提供しているサイトです。
 【 DINFホームページ 】 http://www.dinf.ne.jp  
 【 お問合せ 】 webmaster@dinf.ne.jp
   【  配信停止の申請 】
 メールの件名に「配信停止の申請」と書き、
 登録されているメールアドレスよりお送り下さい。
 webmaster@dinf.ne.jp
 【 プライバシーポリシーについて 】
 個人情報を適切に保護するため、お預かりした情報は取扱いに
 つきましては細心の注意を払っています。
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■   目次
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【1】 注目記事
【2】 コンテンツ紹介
【3】 新着情報 
【4】 セミナーのご案内 
【5】 ウェブ担当者コラム
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【1】   注目記事
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●読みやすい図書について
DINFでは、読みやすい(Easy-to-Read)図書を提供するための
ガイドラインや取り組みについて紹介しています。
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/index.html
現在DINFに掲載しているのは、スウェーデンの読みやすい図書センター、
フィンランドのわかりやすいことば研究所、
メンキャップ(英国・ウェールズ・北アイルランドの知的障害者団体)、
IFLA(国際図書館連盟)のガイドラインです。
「読みやすい図書」は、普通の本では理解がむずかしい人を対象に、
「わかりやすい・読みやすい」ということを念頭におき、
イラストや写真の構成、レイアウト、文字の大きさ、ストーリー構成、語彙などに
配慮して、書かれている本です。
主な対象グループは、知的障害者、自閉症者、失語症者、ディスレクシア、
子供の頃からのろう者、高齢者、移住者、学童で、
スウェーデンではその割合が人口の20%から25%くらいと言われています。
やさしくするといった場合、内容もやさしくするということで誤解されがちですが、
その人の年齢や知的レベルにあった内容のものが読めるように、
様々な難易度のものが必要になります。
「読みやすい図書」と「児童図書」は重なるところはあっても、同じではありません。
「読むこと」は「認知すること」と「理解すること」に分けて考えることができます。
印刷された文字が見えても、内容が理解できなければ、読めたことにはなりません。
印刷された文字が見えない人のために点字図書や録音図書が、
通常の活字が読みづらい人のために大活字本や拡大写本が必要なように、
内容が理解しづらい人のために「読みやすい図書」が必要なのです。
スウェーデンやフィンランドでは、「読みやすい図書」のために
国から補助金が出され、一定量の図書が出版されていますが、
日本ではその活動はまだはじまったばかりです。
スウェーデンの読みやすい図書センターの「8ページ」
(http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/easy/sweden.htm)を
参考にして日本で始められた活動として、
読みやすくわかりやすい新聞「ステージ」(全日本手をつなぐ育成会)があります。
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【2】  コンテンツの紹介
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●マルチメディアDAISYコンテンツ
今回は(財)日本障害者リハビリテーション協会で配布・公開している
マルチメディアDAISYコンテンツを改めてご紹介いたします。
http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/
◇マルチメディアDAISYのCD-ROM付き「赤いハイヒール~ある愛のものがたり~」
http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/news/books/redhi.html
「赤いハイヒール」は、知的障害のある若い女性の恋の物語です。
「障害」のある人たちとその親の思いや自立への強い願いが
赤いハイヒールによって象徴的に描かれている作品です。
原作は1994年にスウェーデンの読みやすい図書センターから出版され、
「国際児童図書評議会(IBBY)50周年記念・障害のある青少年向け推薦図書2002」
(Best of Books for Young People with Disabilities Jubilee Selection 2002)
に選ばれました。
翻訳版は、わかりやすくするために様々な工夫がほどこされている原作を意識して、
漢字にルビをつける、わかりやすい言葉を選ぶとともに、字体、行間にも検討を重ね、
主人公のワクワクする思いをできるだけ日本語に翻訳する努力をして作成しました。
さらに、より多くの方々に楽しんでいただけることを願って、
マルチメディアDAISY(アクセシブルな情報システム)のCD-ROMを付けました。
マルチメディアDAISYは、音声と同時に画像とテキストが表示され、
読むことが困難なかたがたの理解を助けることができます。
一般書店では購入することができませんので、
ご購入をご希望の方は、下記までお問い合ください。
◇マルチメディアDAISYサンプル図書「はなさかじい」「ねずみのよめいり」
http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/news/sample/sample.html
株式会社世界文化社のご協力を得て、
ワンダー民話館「はなさかじい」「ねずみのよめいり」の
マルチメディアDAISY図書をサンプルとして製作しました。
認知・知的障害者等向けに音節の長さ及び読みのスピードを考慮した
DAISY図書2種類(区切り長め/区切り短め)と、
図書館等で行なわれている「読み聞かせ」とほぼ同じ早さで収録した
DAISY図書1種類 (一般向け)を収録しています。
◇マルチメディアDAISYダウンロード「DAISYファクトリー」
http://www.normanet.ne.jp/services/download/daisy.html
「DAISYファクトリー」は、マルチメディアDAISYを集めたページです。
誰でも自由にダウンロードすることができます。
(財)日本障害者リハビリテーション協会が助成を受けて製作したもの、
著者自らが書き下ろしてDAISY化したものなど、
著作権上問題のないものを掲載しています。
「DAISYファクトリー」では、公開可能なマルチメディアDAISYを募集しています。
製作したマルチメディアDAISYのダウンロード公開をご希望の方は、
daisy_c@dinf.ne.jp までご連絡下さい。
◇DAISYの紹介DVD:
ENJOY DAISY -私らしい方法で読む わかる- 世界共通のアクセシブルな情報システム
http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/news/books/daisy_dv.html
「マルチメディアDAISY」にスポットをあてて紹介しているDVDを増刷し、
製作実費(1,400円)+200円(郵送代)にてご提供をさせていただくことになりました。
視覚障害、失語症、知的障害、学習障害の人々が実際どのようにマルチメディアDAISYを
活用しているか、 また、世界標準規格であるDAISYの世界での取り組みや、
製作・再生用ツールも合わせてご紹介しています。
ご希望の方は下記までお問い合わせください。
***
当協会では、今後もマルチメディアDAISYコンテンツの普及活動を行なっていきます。
コンテンツをご利用になってのご意見・ご感想をお待ちしております。
<お申し込み・お問い合わせ先>
(財)日本障害者リハビリテーション協会
情報センター 飯田・有田
Tel: 03-5273-0796
Fax: 03-5273-0615
E-Mail: daisy_c@dinf.ne.jp
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【3】 新着情報
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【情報のアクセス問題】(7月13日 新着)
コンピューター・プレイセンターで遊びましょう(スウェーデン)
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/cp/index.html
内容:
『コンピューター・プレイセンターで遊びましょう』は、スウェーデンの
ハンディキャップインスティテュートが機能障害を持つ児童と青少年を対象として
開設した8館のコンピューター・プレイセンターに関するルポルタージュです。
子どもたちがコンピューターと出会い、楽しく遊ぶことができるように、
それぞれのコンピューター・プレイセンターが工夫をしている様子が伺えます。
【ノーマライゼーション 障害者の福祉】(7月13日 新着)
2007年7月号目次
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n312/n312_mokuji.html
内容:
『ノーマライゼーション 障害者の福祉』2007年7月号の目次です。
特集は「障害者の自立 本人支援と家族支援」です。
【研究と調査-アジア】(7月2日 新着)
ひと目でわかる障害関連情報:アジア太平洋28の国と地域のプロフィール
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/asia/profile/index.html
内容:
ESCAPは2004年にびわこミレニアム・フレームワーク実施に関する地域調査を行い、
その結果を基に、28カ国の障害関連のデータ・情報を
"Disability at a Glance : a Profile of 28 Countries and Areas
 in Asia and the Pacific"としてまとめました。
「ひとめでわかる障害関連情報:アジア太平洋28の国と地域のプロフィール」は、
その日本語訳です。各国の統計、法律、国内調整委員会などについて
一覧表で見ることができます。
原文は、ESCAPの社会問題部(Emerging Social Issues Division:ESID)
人口・社会インテグレーション課
(Population and Social Integration Section:PSIS)の障害プログラムのページに
PDFで掲載されています。
http://www.unescap.org/esid/psis/disability/publications/glance/disability%20at%20a%20glance.pdf
【研究と調査-DAISY関連】(6月14日 新着 7月2日 コンテンツ追加)
2003年から現在までのDAISY for All (DFA) 活動の要点
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/daisy/dfa.html
内容:
2007年5月3日のDAISYコンソーシアム総会で報告された、
DAISY for All (DFA) 活動についてのプレゼンテーションです。
前回掲載した「パワーポイントによるプレゼンテーション」に
「スピーチ(英語による発表の日本語訳)」を追加しました。
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【4】 セミナーのご案内
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●「安心と安全-在宅障害者とともに創るチームのかたち-」
趣旨:
厚生労働省科学研究費補助金障害保健福祉総合研究事業「在宅重度障害者に対する
効果的な支援の在り方に関する研究(主任研究者:川村佐和子)」の調査報告です。
チームを構成している療養者・家族・看護・介護という立場から、
現状に即したよりよいチームのかたちを創るための討議を行います。
医療処置等を必要としながら在宅療養生活を送る人々の安心と安全に満ちた生活を
確保していくための生活支援に携わるチームのあり方について、
様々な立場の人々とともに導き出し、創り出していきます。
日時:2007年8月24日(金) 午後3時~5時
場所:青森県立保健大学
(〒030-8505 青森市大字浜館字間瀬58-1 TEL 017-765-2000(代表))
http://www.auhw.ac.jp/html/loca/loca.html
参加費:無料(事前申し込みは不要)
定員:500名
問い合わせ先:
青森県立保健大学健康科学部看護学科
担当者:其田(そのた)
FAX:017-765-2063
e-mail:nanbyo@auhw.ac.jp
***
政府の「障害者基本計画重点施策実施5か年計画」に基づき、厚生労働省では、
平成15年度を初年度として障害保健福祉政策の総合的推進を進めています。
その一環として、(財)日本障害者リハビリテーション協会では
厚生労働省より委託を受け「障害保健福祉総合研究推進事業」を実施しています。
本事業は、外国人研究者招へい、外国への日本人研究者派遣、
外国の研究機関等への委託、若手研究者育成活用(リサーチ・レジデント)及び
研究成果発表会の5つからなります。
今回ご紹介した講演会は「障害保健福祉総合研究推進事業」の
「研究成果発表会」にあたります。
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【5】 ウェブ担当者コラム
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6月30日、7月1日に平成19年度パソコンボランティア指導者養成事業「盲ろう研修」を
実施しました。(http://www.jsrpd.jp/ic/pcv/)
盲ろう研修は、盲ろう者の支援やインターフェイスの活用方法について、
概説と実習を通して習得し、盲ろうの方にパソコンの使用方法を
教えることができるようになっていただくことを目的としています。
パソコンボランティアは、障害のある人が支援する人になる可能性をもつ
活動のひとつです。今回の研修を受講した方も4割が障害当事者でした。
1日目は、渡井秀匡氏(東京盲ろう者友の会)より盲ろう者支援概論、
スクリーンリーダーと点字ディスプレイの概説、メールの活用等について。
渡井氏は、自身が盲ろうの当事者で、10年ほど前から盲ろう者向けのパソコン教室を
行なってきた実績をお持ちです。
(『盲ろう者のパソコンとネットワーク利用に関する研修会』
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/conf/jsrd/z00022/z0002201.html)
研修生の作業の進み具合や理解度を、参加者の挙手によって確認しながら
進めていました。
多くの時間を実習に当て、受講生たちが実際に手元のパソコンを使用し、
スクリーンリーダーの初期設定等から学べるようにしました。
また、点字ディスプレイを使い、6点入力(キーボードの6つのキーS、D、F、J、K、Lを
点字方式にして文字入力する方法)の練習をする等、
実用的で幅広い実習内容で授業を構成しました。
メールの活用も、パソコンの設定や準備からゆっくりと実際にやりながら
学んでいただきき、続いて、メールマガジンの活用やメーリングリストの活用までを
習得していただきました。
メールを使いこなせるようになりたい盲ろう者の方は多く、
パソボラ指導者を目出す受講生たちも、取り分け熱心に受講されていたように思います。
2日目は、アルティアの開発者である石川准氏(静岡県立大学国際関係学部)から、
現在の開発状況を話して頂いたり、また坂本貢氏(KGS株式会社)に
点字ディスプレイについて紹介して頂きました。
ブレイルメモポケット、ブレイルセンス等最新の点字ディスプレイを紹介したところ、
興味をもたれる方が非常に多かったです。
ですが、それらの情報機器はまだまだ高額です。
必要な方が必要と感じた時に、納得して購入できる値段になればと思います。
また、各種ソフトと基本OSとの相性の問題などもあり、
安定した利用環境を作るのが難しいという課題もあります。
盲ろう者に使いやすいツールが、盲ろう者に手に入りやすい、
使いやすいツールになる日が来ることを願っています。
盲ろう研修は、専門性の高い研修で実習が多く、
事務局としても適切な情報保障が提供できるよう、
事前に十分なコミュニケーションをとっておかなければいけないと思いました。
今後、受講生にご回答頂いたアンケートをもとに、
より良い研修作りに励もうと思っております。
***
今回の「ウェブ担当者コラム」は、パソコンボランティア事業担当者が執筆しました。
今後もDINFに限らず、情報センターや協会全体の事業について幅広く
ご紹介していきたいと思います。
□□■ 編集後記………………………………
先々週は、台風と大地震の連休となってしまいました。
被害に遭われた方にお見舞いを申し上げるとともに
1日も早い復興をお祈りいたします。
 発行元:(財)日本障害者リハビリテーション協会 情報センター
 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1
 TEL:03-5273-0796 FAX:03-5273-0615
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