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障害保健福祉研究情報システム(DINF)・メールマガジン バックナンバー

第42号(2009年11月12日配信)

□…… DINF: 障害保健福祉研究情報システム・メールマガジン ……………□
                第42号(2009年11月12日配信) 刊行:不定期
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 DINF(Disability INFormation Resources)は、
 財団法人日本障害者リハビリテーション協会が
 障害者の保健と福祉に関わる研究を支援するために、
 国内外から広く関連する情報を収集し障害者関連の情報を
 提供しているサイトです。
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 個人情報を適切に保護するため、お預かりした情報は取扱いに
 つきましては細心の注意を払っています。
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■ 目次
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【1】新着情報
【2】セミナー案内
【3】ウェブ担当者コラム
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【1】新着情報
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【情報アクセス-IFLA(国際図書館連盟)の障害者の情報アクセスに関する取り組み】
(10月20日 新着)
本を通してバリアをなくす
-服役中の父親と子供の絆づくり-
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/access/ifla/lehmann_090825.html
  IFLA(国際図書館連盟)年次大会2009(ミラノ、イタリア)において
  2009年8月25日の「特別なニーズのある人々に対する図書館サービス分科会」で
  アメリカ合衆国ウィスコンシン州マディソン市の図書館・教育技術コンサルタント・
  ヴィベッケ・リーマン氏の報告です。
  アメリカ合衆国ウィスコンシン州のオシュコシュ矯正施設で14年間にわたり実施され、
  成果を上げてきた「本を通してバリアをなくす」
  (Breaking Barriers with Books:BBWB)についての報告です。
  BBWBは、父親受刑者が子どもに本を読んであげるプロジェクトです。
  読書学と識字学を専門とするマーガレット・ジェニシオ准教授によって
  開発されたもので、父親受刑者たちが子どもたちとの関係を築くための支援として
  本の朗読を活用しています。
【世界の動き-国連障害者の権利条約-障害者権利条約に関連した動き】
(10月30日 新着)
「障がい者制度改革推進本部」の設置に関する緊急要望(JDF)
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/rightafter/ri20091029.html
  10月29日に、内閣総理大臣宛にJDFが提出した緊急要望です。
  法的根拠に基づいた障がい者制度改革推進本部と推進委員会の設置、
  その委員長、委員過半数を障害当事者とすること、
  委員長、事務局は常勤のスタッフ体制とし、
  障害者の権利確立の活動経験を有する障害当事者を登用することを
  要望しています。
【世界の動き-WSIS国連世界情報社会サミット-WSIS後の動き】
(11月4日 新着)
障害の視点から見た「ITUテレコム・ワールド2009」報告
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prompt/ws_after/itu_report_2009.html
  2009年10月5日から9日にかけてスイスのジュネーブで
  国際電気通信連合(ITU)の主催により
  「ITUワールドテレコム2009」が開催されました。
  イベントのテーマは「開かれたネットワーク、
  心のつながり(Open Networks - Connected Minds)」で、
  世界情報社会サミット(WSIS)での
  社会におけるディジタルデバイドを解消するための
  様々な宣言と行動計画の実践が見られます。
  筆者は、障害の視点から今回のイベントの報告をしています。
【協会発ジャーナル】
(11月10日 新着)
月刊ノーマライゼーション 2009年11月号(通巻340号)目次
 特集「差別禁止法・条例の取り組み」
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n340/index.html
  ノーマライゼーションは、各省庁の障害者施策に関する情報や動き、
  全国各地域での実践例の紹介、移動・コミュニケーションなどの生活情報、
  「第2次アジア太平洋障害者の十年」「障害者権利条約」など
  国連をはじめとする世界の障害のある人を取り巻く動きを紹介した、
  障害者福祉総合情報誌です。
  http://www.normanet.ne.jp/~info/m_norma/
  DINFでは、1995年10月号から2006年12月号までの目次と記事本文、
  2007年1月号から最新号までの目次を掲載しています。
【用語解説の更新】
(10月23日 更新)
国際図書館連盟(International Federation of Library Associations and Institutions:IFLA)
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/glossary/IFLA.html
  IFLAでは、部門、分科会等の機構が変わり、
  障害関係の分科会も名称が変更されました。
  http://www.ifla.org/
  図書館における障害者の情報のアクセスと著作権に
  焦点を当てた活動を行なっているのは、
  「特別なニーズのある人々に対する図書館サービス分科会(LSN)」と
  「印刷物を読めない障害がある人々のための図書館サービス分科会(LPD)」
  となりました。
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【2】セミナー案内
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●日本障害フォーラム(JDF)セミナー
 権利条約の原点とわが国の課題
■日時:2009年12月1日(火)10:00~17:00
■場所:全社協・灘尾ホール
    (東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル)
     http://www.shakyo.or.jp/jncsw/sinkasumi.html
■参加費:1,000円(資料代)
     (当日受付にてお支払いください。資料を必要としない介助者等は無料です) 
■手話通訳、点字資料、要約筆記あり
■キリン福祉財団、損保ジャパン記念財団、ヤマト福祉財団助成事業
■申込方法 下記ホームページから参加申込みができます。
      または文末の事務局にお問い合わせください。
      http://www.normanet.ne.jp/~jdf/1201/
      (参加申込締切 11月24日)
■開催趣旨 
12の障害者団体・関係団体で構成される「日本障害フォーラム(JDF)」は、
その設立以来、障害者権利条約の推進に民間の立場から取り組んでいます。
障害者権利条約は2008年5月に発効し、わが国でも批准に向けた準備が進められています。
本セミナーでは、国連障害者権利条約特別委員会議長として、
条約の採択に多大な貢献をされたドン・マッケイ大使を基調講演者に迎え、
その原点と世界的な動向を再認識するとともに、
地域での取り組みについても考え、わが国の課題を協議します。
■プログラム(敬称略)
10:00 開会挨拶 小川 榮一 (JDF代表)
   来賓挨拶 
   基調報告 森 祐司 (JDF政策委員長/日本身体障害者団体連合会常務理事) 
10:30 基調講演 「障害者権利条約 その原点と最新動向」
    ドン・マッケイ (元・国連障害者権利条約特別委員会議長)
   
12:00 昼休み
13:00 ●パネルディスカッション(一部依頼中)
第一部 「障害者権利条約-わが国の課題」
 パネリスト   障害者権利条約推進議員連盟
         外務省
         内閣府
         日本弁護士連合会
         東 俊裕(JDF権利条約小委員長/DPI日本会議条約担当役員) 
第二部 「地域における取り組み」
 パネリスト   嵐谷 安雄 (大阪障害フォーラム)
         平野 みどり(熊本・障害者差別禁止条例をつくる会)
         愛知障害フォーラム
 指定発言 JDF地域フォーラム開催地より(北海道、岡山、仙台、京都、富山)
      東京の地域組織より
コーディネータ 藤井 克徳 (JDF幹事会議長/日本障害者協議会常務理事)
        大久保 常明(JDF幹事会副議長/全日本手をつなぐ育成会常務理事)
16:55 閉会挨拶 三澤 了 (JDF副代表)
※プログラム、演題等は変更することがあります。
【申込方法・問合せ先】
下記、申込必要事項を、11月24日までに
メール、FAX、電話にて下記の連絡先までお申込ください。
  *先着順。参加証などは特にお送りいたしません
  *参加費は、当日に受け付けにてお支払いください
●申込必要事項●
「JDFセミナー」に参加します。
お名前
ご所属
ご連絡先
 ご住所 〒     
 TEL:             
 FAX:
 E-mail:
介助者
 □ 同行する
 □ 同行しない
次の項目で必要がありましたらお知らせください。
 □手話通訳  
 □要約筆記  
 □磁気ループ  
 □点字資料
 □車いすスペース
 □その他(                  )
※セミナーに関するご連絡、今後のご案内等にのみ使用し、
 それ以外の用途には使用しません。
■申込先・問合せ
  JDF事務局 原田、松田、丹波
  電話: 03-5292-7628 Fax: 03-5292-7630 
  E-mail:  jdf_info@dinf.ne.jp
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●障害者週間「連続セミナー」
 国際セミナー「ミレニアム開発目標(MDGs)から途上国の障害者支援を考える」
 http://www8.cao.go.jp/shougai/kou-kei/h21shukan/index.html#4
■開催趣旨
障害者の権利条約により、障害分野の国際協力の在り方はどう変わっていくのでしょうか。
世界的な開発の課題、国連が目指すミレニアム開発目標の視点から、
途上国の障害の問題を考えてみませんか。
今後の障害分野での途上国支援の在り方に役に立てば幸いです。
■講師 森壮也、大森功一、野際紗綾子、他
■日時 12月8日(火)10時~15時
■主催 財団法人日本障害者リハビリテーション協会
■所在地 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1
■電話 03-5273-0601
■FAX 03-5273-1523
■E-mail soumu@dinf.ne.jp
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【3】ウェブ担当者コラム
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●平成21年度第95回全国図書館大会東京大会
 日時:10月30日(金)
 会場:明治大学アカデミーホールほか
 主催:日本図書館協会
 共催:国立国会図書館
 http://www.jla.or.jp/taikai2009/
筆者は、開会式・全体会、
第4分科会『変わる著作権法!変わる障害者サービス!』
(著作権&障害者サービス)に参加した。
http://www.jla.or.jp/taikai2009/?q=node/12
開会挨拶では、長尾真氏(国立国会図書館長)が、
世界的な電子図書館化の動向や
国立国会図書館における所蔵資料の電子化の状況に加えて、
著作権法の改正により、公立図書館から障害のある人へのDAISY図書の提供が
主体的に行えるようになることについても言及していたことが印象的であった。
基調報告でも「著作権法改正と障害者サービス」の項目が挙がった。
分科会は、例年は各委員会が別々に企画を立てて行うが、
今年は、2010年1月施行に向けて著作権法が改正され、
図書館でその影響が最も大きいのは障害者サービスということで、
著作権委員会と障害者サービス委員会の共同開催の分科会となった。
前半の基調報告は著作権委員会が、
後半のパネルディスカッションは障害者サービス委員会が担当した。
基調報告は、「図書館に関係する部分を中心に改正点の概要」
(南亮一氏(国立国会図書館))と
「障害者サービスに関連する部分の詳説」(梅田ひろみ氏(日本点字図書館))の
二段構成で行われた。
パネルディスカッションでは、大橋由昌氏(視覚障害当事者)、
神山忠氏(ディスレクシア当事者)が
それぞれの立場で、ご自身の障害のこと、図書館に期待することについて述べた。
大橋氏は、視覚障害者読書権保障協議会による運動に係わってきた方であるので、
その内容は図書館の視覚障害者サービスの歴史を紐解くこととなり、
一方、ディスレクシアの方の読書支援は、
これから行われていくことが求められるサービスであり、
今後どういった支援が必要なのかを考えるきっかけとなった。
筆者は、マルチメディアDAISYの製作・提供・普及の場におり、
近年はディスレクシアやDAISY版教科書をテーマとした事業を行なってきたこともあり、
著作権法は、昨年改正された第33条の2(教科用拡大図書等の作成のための複製等)や
今回の改正では第37条(視覚障害者等のための複製等)第3項が興味の中心であった。
だが、今回の分科会を聞くことにより、
著作権法の図書館活動全体への影響や国立国会図書館の電子化との関連にも注目し、
より広い視点を持つ中で日々の仕事を行っていくことが必要であり、
それがマルチメディアDAISYの普及につながっていくのだと感じた。
公共図書館における障害者サービスの実施率は2割程度である。
この著作権法改正により、障害者サービスが、
実施館や担当者を超えた、図書館全体のテーマとなることを願っている。
●第1回大活字本シンポジウム
 日程:10月31日 10:00~ 18:00
 会場:日本教育会館 第一会議室
 大活字文化普及協会・日本図書館協会共催
 http://www.daikatsujibon.jp/1031.html
当日配布された資料は、上記URLでPDF版とワード版がダウンロードできる。
当日配布資料に、講演要旨が掲載されていなかった阿刀田高氏の講義内容や
パネルディスカッションの内容なども、後日、このサイトに掲載されるとのことである。
ご講演を伺いながら感じたのは、「参加」が「活動」を生むということ。
  *「国際生活機能分類-国際障害分類改訂版-」(日本語版)
   http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/intl/icf/icf.html
5年生のときに自分に合った拡大教科書を使って勉強したら、
6年生のときは少し小さな文字の教科書で読めるようになったという例が紹介された。
拡大写本の教科書を使って本を読むスキルが上がり、視力も上がったのである。
また、大活字本や音声と見出しのDAISYが最初から使いこなせたのは、
一般活字図書の読書経験が豊富にあったからこそというご発言もあった。
視覚障がい者が本を読むことは、世界を知ること、世界を広げることという言葉も。
マルチメディアDAISYだけでは難しかった図書も大活字本と併用して、
知的障害の方が読んだというご報告もあった。
「参加」が「活動」を生むということは、
「参加の制約」が「活動の制限」や「機能障害」を生むこともあるということだ。
読める本がない/本はあるのに本と結び付けてくれる人がいないので、
読書の経験を持たない。
読書の経験を持たないから、読書に興味も持てないし、読書のための最新技術も使えない。
目は使わないと衰えてしまう。
障害があるから、読書ができない、図書館が利用できないというような
「機能障害」があるから「活動の制限」があって
「参加の制約」があるという流れだけではないのだ。
出版活動や図書館の役割がいかに大切か。
あらゆる媒体や技術を使って、
本と出合うきっかけを作ってくれる人の存在がいかに大切か。
今回の著作権法改正によってようやっと制度として実現しそうになっている
理念の根っこは1970年代から脈々と存在していた。
 1970年代の視覚障害者読書権保障協議会の読書権運動
 視覚障害者の読書に関する行政サービスは
 具体的には公共図書館を中心に行うべきであるとする1972年の視読協アピール
 大活字図書出版を始めた市橋正晴氏の「読むこと生きること」の理念
 そして、1986年に視覚障害者のカセットに代わる
 デジタル録音図書の国際標準規格を作ろうというところからはじまり、
 2001年からは一般の印刷物を読むことが困難な人々のための
 アクセシブルな情報システムを志向しているDAISY
今回の著作権法の改正が、歴史と技術と理念と思いを載せたサービスを
実施する力となることを願う。
□□■ 編集後記………………………………
講演会シーズンになってきました。
これから年度末にかけて、講演会は、主催も参加も増えていきます。
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●障害者福祉の総合情報誌
月刊『ノーマライゼーション』(定価800円)
最新刊 11月号
 特集「差別禁止法。条例の取り組み」
http://www.normanet.ne.jp/~info/m_norma/
●障害者福祉専門職の方必読!
季刊『リハビリテーション研究』(定価1200円)
最新刊 140号
 特集「障害者自立支援法の検証-リハビリテーションの視点から-」
CD-ROM版発売中(1号~100号分、ブックレット付。9500円)
http://www.normanet.ne.jp/~info/rihaken/
………………………………………………………………………………
 発行元:(財)日本障害者リハビリテーション協会 情報センター
 〒162-0052 東京都新宿区戸山1-22-1
 TEL:03-5273-0796 FAX:03-5273-0615
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