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2030年持続可能な開発目標とグローバルガバナンスプロセスへの
障害のある人の完全なインクルージョンに向けて

サイドイベント
プログラム概要

日時: 2015年9月24日 3:00-5:00PM
会場: ニューヨーク 国連本部 会議室11
主催: 国際連合連日本政府代表部、国際連合経済社会局(UNDESA)、日本財団
共催: 国際連合エクアドル政府代表部、世界銀行、国際連合教育科学文化機関、障害と公共政策サイバー大学院、国際障害同盟

背景と目的

加盟国および国際社会は、2000年に国連ミレニアム・サミットで採択されたミレニアム開発目標(MDGs)の達成へと大きく前進するとともに、国際連合がこれらの目標の達成に向けて、他の多くの国際開発機関、市民社会団体および経済界と足並みを揃えて取り組むことを支援してきた。多くの人がMDGs達成に成功したと考えているが、これを踏まえ、国連総会は、間近に迫った9月の第70回会期において、ポスト2015年持続可能な開発アジェンダ、すなわち、2030年持続可能な開発目標(SDGs)を採択する予定である。

これと並行して、国際連合は過去10年間にわたり、特に障害のある人が変化の主体となり、かつ、この変化の受益者となるインクルーシブな国際社会の構築を、2006年に採択された国連障害者権利条約(CRPD)を通じて促進してきた。今日現在、157の加盟国がCRPDを批准している。

これらの問題と障害のある人の窮状を、開発プロセスで主流化することは、「誰も置き去りにしない」という目標の実現に不可欠である。障害のある人の数は、10億を超えると推定されている。つまり、現在、世界で約7人に1人が障害を持っているということだ。さらに、障害のある人の多くは、極度の貧困生活を送っている。このため、目標を達成するには、障害のある人のインクルージョンを行わなければならない。したがって加盟国には、2030年SDGsの達成に向けた活動において、障害のある人の完全なインクルージョンに細心の注意を払うことが求められる。しかし、国内レベルでのインクルージョンでは、目標の達成に十分とは言えない。この考え方は、多国間機関やグローバルな意思決定プロセス、すなわち、国際連合とグローバルな会議、会合およびイベントにも適用されなければならず、グローバル、地域、国およびローカルという多次元での実践が必要とされている。

日本政府は過去数十年間にわたり、国際協力機構(JICA)を通じて、開発途上国における障害のある人のためのプログラムの開発と、彼らの指導的役割の確立に貢献してきた。特に、タイ政府およびASEAN事務局との協力の下、アジア太平洋障害者センター(APCD)の設立を支援し、APCDは、アジア太平洋地域における障害のある人のための主要な国際機関となった。

日本財団は、国際フォーラムにおいて、障害のある人のインクルージョン促進に率先して取り組んできた。例えば、障害と開発に関する国連総会ハイレベル会合(2013年)では、インクルーシブな社会と開発を実現する手段および目標として、アクセシビリティが極めて重要であることが強調された。会合の中で日本財団は、障害のある人のためのマルチメディアを使用したアクセシブルな形式による成果文書の発表を支援した
(http://www.un.org/disabilities/documents/hlmdd/daisy/readme.html)

さらに、日本財団は、日本の仙台で開催された第3回国連防災世界会議とこれに関連した公開フォーラム(2015年3月14日-18日)が、障害のある人にとって完全にアクセシブルなものとなり、彼らが議事のあらゆる側面に参加し、指導力を発揮できるように支援した。この結果、200名を超える障害のある人が積極的に参加し、インクルーシブな防災の実施に関する有意義な議論と、仙台防災枠組2015-2030の採択に貢献した。

この9月のサイドイベントでは、2030年SDGsの達成に向けた障害のある人のインクルージョンのための枠組の開発に関するアイディア、アプローチおよび戦略が、専門家パネリストらによって紹介され、論じられる。

期待される成果

開発アジェンダへの障害のある人のインクルージョンの重要性が再認識され、アイディアの共有や議論を通じて、ポスト2015年開発枠組への障害のある人のさらなるインクルージョン促進に貢献する。

プログラム

モデレーター

  • 日本財団特別顧問 渋谷弘延

開会・歓迎の辞

  • 国際連合日本政府代表部 斉藤純公使
  • 国際連合エクアドル政府代表部 インクルーシブな障害管理技術事務局 首席顧問 サンチアゴ・サントス・レペット(Santiago Santos Repetto)
  • 国際連合経済社会局 障害者権利条約事務局 チーフ 伊東 亜紀子

基調講演

  • 国際連合教育科学文化機関 事務局次長 ゲタチュー・エンギダ(Getachew Engida)
  • 国際連合国際防災戦略事務局 ニューヨーク国連本部リエゾンオフィス リエゾンオフィサー エリナ・パーム(Elina Parm)

発表

  • 世界銀行グループ 社会・都市・農村・強靭性グローバルプラクティス シニアディレクター エデ・ホルヘ・イジャズ=バスケス(Ede Jorge Ijjasz-Vasquez)

特別報告

  • ASEAN地域 障害と公共政策サイバー大学院 エグゼクティブディレクター / アメリカン大学 国際関係学部 准教授 デリック・L・コグバーン(Derrick L. Cogburn)博士

パネルディスカッション

  • インクルーシブなICTのためのグローバルイニシアティブ 代表 / 国際連合訓練調査研究所 シニアフェロー ルイス・ガレゴス(Luis Gallegos)大使
  • 世界銀行グループ 社会・都市・農村・強靭性グローバルプラクティス 障害アドバイザー シャルロット・マクレイン=ンラポ(Charlotte McClain-Nhlapo)
  • ASEAN地域 障害と公共政策サイバー大学院 エグゼクティブディレクター /アメリカン大学 国際関係学部 准教授、デリック・L・コグバーン博士
  • 国際障害同盟 専務理事 ウラジミール・コック(Vladimir Cuk)

質疑応答

閉会の辞

  • インクルーシブなICTのためのグローバルイニシアティブ 代表、国際連合訓練調査研究所 シニアフェロー ルイス・ガレゴス大使

原文はこちら(英語)