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八女市障害者基本計画

平成8年 3月

八女市

7 章

ひとづくりの推進

社会は人で成り立っています。その中で障害者の自立と社会参加を促進し、サービスの充実を図るためには、それを支える人々の養成・確保が不可欠です。
また、各分野の研修体制の充実はひとづくりの重要な要素となっています。





<施策の体系>
                  ┌1.マンパワーの養成・確保 ──(1)人材の養成・確保
                  ├2.ボランティア活動の促進 ─┬(1)ボランティア活動の育成
        ひとづくりの推進 ─┤               └(2)ボランティアネットワーク等の整備
                  └3.研修体制の充実 ─────┬(1)保健・福祉等の専門職員研修の充実
                                  ├(2)教職員研修の充実
                                  └(3)行政担当職員研修の充実
        




7章 ひとづくりの推進

1.マンパワーの養成・確保


【現状】
 障害者における高齢者の割合や、重度障害者の割合が高くなっており、それにともない福祉に対するニーズも多様化しています。このため、障害者やその家族をフォローしていく専門職員は今後ますます必要と考えられますが、現在のところ、本市において社会福祉士、介護福祉士の登録制度はありません。また、福祉、保健、医療等におけるマンパワーの確保もまだ十分にはできていない状況にあります。

マンパワー確保状況
(人)
ホームヘルパー
訪問世帯数
保健婦
訪問者数
看護婦
訪問者数
相談員数
身体障害者 16
心身障害児
知的障害者
精神障害者 60
《資料》八女市福祉事務所



【課題】
 障害者のニーズに応え、サービス等の充実を図るには、それぞれの分野における専門職員の養成・確保は欠かせません。人口構造の高齢化・核家族化による介護機能の低下を補うため、また障害者の社会参加等を促進するためにも各分野のマンパワーの質的・量的な養成・確保が重要な課題となっています。

【施策】
1.人材の養成・確保
 ○各障害ごとの相談体制を確立するため、障害者自身を含む障害別の相談員を配置します。
 ○障害の重度化・重複化にともなうリハビリテーション需要に係る作業療法士、理学療法士の量的・質的充実を図ります。
 ○障害者の雇用の促進と安定を図るため、障害者職業生活相談員の養成・確保に努めます。
 ○その他必要とする人材については市長が委嘱するなど、有効な人材確保に努めます。
 ○マンパワー確保等は、高齢者保健福祉計画との実施状況を鑑み、合理的な運用に努めます。


2.ボランティア活動の促進


【現状】
 本市においては、八女市社会福祉会館内にボランティアセンターを設置し、地域のボランティアグループの中心的役割を果たしながら連絡調整を行っており、次のようなボランティアグループが活動を行っています。障害者の社会参加が進むなか、あらゆる分野でボランティアの果たす役割は大きく、地域の福祉活動を支える大きな力となっています。市民のボランティアに対する関心は高いと思われますが、実際に活動に参加した経験をもつ人はそれほど多くありません。

市内ボランティアグループ状況
グループ名 発足年月日 会員数 主な活動内容
八女手話の会 S57.11.11 24人 手話の習得。聴覚障害者の通訳、ガイドヘルプ活動。
わかば会 S63.10.24 10人 点訳活動。視覚障害者の生活支援。
あすなろ S62. 7. 1 12人 在宅・施設の高齢者の生活支援。話し相手など・
つどいの家 S52. 2 6人 障害児と健常児の交流をレクリエーションや工作を通じて行う。
サークルがらがら 不明 11人 レクリエーションの研究・実践を通じて交流。
福祉邑 S61. 7. 1 13人 障害者自身による不自由な人たちへの支援活動。
Y.B.C  H4. 5. 1 10人 中途失明者などに対する市広報の朗読テープの宅配。
UUU  H1.12.10 5人 不自由な人の手紙、大事な書類の代筆やガイドヘルプを行う。
八女こども劇場 不明 13人 演劇やイベントを自主開催して、子どもに文化を提供する。
八創会  H3.7.10 14人 地域の文化と歴史と水を映像化し、次の世代に伝えていく。
ひまわり  H5. 4. 4 4人 中高生や卒業生を中心に障害児の交流会やイベントを行う。
声の広報 不明 13人 広川町広報をテープに朗読して視覚障害者に宅配する。
ニューモラル友の会  H3. 5. 1 14人 不自由な人の生活支援。
リフトカー購入のための募金活動。
八女の子ども文化を考える会  H5. 7 5人 昔ながらの遊び、歴史など研究し、今の子どもたちに伝承する。
愛の泉  H4.12.24 5人 心の相談を中心に、不自由な人・困っている人の生活支援。
なかよし文庫 S60. 3 23人 大きな紙芝居、手づくりの絵本などの制作・実演を通し、子どもの健全育成を促す。
手作りクラブ絵咲木  H3. 7 不明 手づくりの工芸品などをみんなで制作する。
《資料》八女市福祉事務所


【課題】
 今後もボランティア活動の果たす役割は重要であると考えられます。グループの活動をあらゆる面で支援していくとともに、人材の育成に努めることが大切です。知識や技術を習得するための研修等の機会を充実する必要があります。
 個人活動者も含んだ、ボランティアグループ間のネットワークを整備し、地域に根ざした福祉活動を推進することが重要です。

【施策】
1.ボランティア活動の育成
 ○市内で活動しているボランティアグループの行う活動の支援を図ります。
 ○ボランティア活動に必要な介護知識、手話技術等を習得するための研修・講習会等の機会の充実に努めます。

2.ボランティアネットワーク等の整備
 ○ボランティアセンターを中心として各ボランティアグループのネットワークを整備構築し、地域との調整を図りながら円滑な運営に努めます。
 ○全市民が障害及び障害者に対する認識と理解を深め、ボランティア意識を持つよう啓発の推進を行い、地域におけるボランティアネットワークを構築します。

3.研修体制の充実


【現状】
 現在本市には次のような研修施設があります。

研修施設の整備状況
名称 設立年 面積 主な概要
八女市児童センター S59年 503.30㎡ 18歳未満の児童及び児童福祉関係の各種団体が利用。長峰小学校区学童保育所を併設。
八女市老人福祉センター S48年 851.34㎡ おおむね60歳以上の高齢者及びその他の社会福祉団体が利用。
八女市社会福祉会館 S59年 1,038.32㎡ 八女市社会福祉協議会事務局、ボランティアセンター、精神障害者共同作業所があり、会議室は福祉団体等の研修、会議に利用。
《資料》八女市福祉事務所



【課題】
 専門職員は、人員の確保のみならず資質の向上に努めることが重要です。このため、専門知識はもちろん、専門外の分野についても幅広い知識を広げるような研修が必要とされます。
 障害者の多様なニーズに的確に対応できるよう、福祉をはじめ保健・医療、教育等行政の各担当職員に対しても障害及び障害者に関する研修を充実する必要があります。
 また福祉教育の推進のため、教職員に対する福祉研修も必要です。

【施策】
1.保健、福祉等の専門職員研修の充実
 ○障害者のニーズを的確にとらえることができる専門職員を養成するため、施設等での研修内容の充実に努めます。

2.教職員研修の充実
 ○福祉教育を推進するため、教職員に対する研修の充実に努めます。

3.行政担当職員研修の充実
 ○障害及び障害者への理解を深めるため、各分野の行政職員の研修の充実に努めます。
 ○保健福祉職員の職場環境の整備を進め、良質な人材の安定的確保を図ります。



主題:
八女市障害者基本計画

発行者:
八女市

発行年月:
平成8年3月

文献に関する問い合わせ先:
〒834
 福岡県八女市大字本町647
  八女市役所市民部福祉事務所
   (TEL)0943-23-1111
   (FAX)0943-22-2186

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