「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例」の制定過程で収集された 事例(平成16年9月〜12月)【教育のみ抜粋】 日常生活の広範な分野にわたる事例(福祉 呼称 労働 教育 不動産の取得・利用 建築物 交通アクセス サービス提供 医療 知る権利・情報 参政権 司法手続 所得保障 その他)約800件が集まり、教育分野に関する事例は最多で、183件だった。 http://www.pref.chiba.lg.jp/shoufuku/iken/h17/sabetsu/index.html 分野:教育 事例:大学入学後、学生・教職員の差別(設備の不備、教室配置への無配慮、学生の暴力、職員の無理解等)があり、県及び市の人権擁護委員に相談するも効果なし。千葉地方法務局の調査でも事件なしとされた。 改善提案:人権擁護委員、法務局の業務懈怠に対してこれを是正できる制度がない。公平な調査・審査ができる権限をもつ機関が必要。 分野:教育 事例:「千葉県立千葉ろう学校高等部理容科及び理容科専攻科の教育環境と聴覚障害者の進路決定に対する制限に依る差別事例」上記科において、指導教員が理容科の指導者たる学校教育法上の要件を満たしているものが1〜0名しかおらず、教員の総数・専任数とも同法の配置基準を満たしていない。中学部からの理容科入学希望者に対して、学力不足と教員が判断し理容科入学を拒否した。 改善提案:理容科の指導者について、同法の要件を満たすものを採用し、法定人数を配置し、法定の教育課程に戻すことが必要。障害があっても職業選択の自由があり、障害者教育に理容科を設置しているのであるから、希望する生徒は可能性に挑戦させる体制が必要。 分野:教育 事例:未就学障害児に対する教育委員会の対応。脳性麻痺児が4歳のとき、主治医・訓練施設の専門家から、集団保育への参加が望ましいとの助言があった。保護者も将来は社会的に自立可能との観点から、当時居住していた市の教育委員会に幼稚園への入園を打診した。しかし、「肢体不自由児の入園は認められない。5歳より障害児学級として指定の幼稚園(地域外)のみ可能」との回答。公教育にもかかわらず入園を拒否され、保育所へ入所させるための「保育に欠ける状況(母親の就労)」を発生させた。" 改善提案:教育現場の受け入れ意識の低さ。各自治体の障害児受け入れ状況を把握し序列化すると同時に、その努力を怠る自治体に対しては何らかのペナルティを課す。教育の質の悪いことを理由として転居する場合、転居元の自治体が転居先の自治体に負担金を払うシステムを作る。 分野:教育 事例:中学校の放課後のクラブ活動で、障害を理由に参加時間を短縮させられたり、他のクラブに移るにも、入部を断られ辛い思いをした。 改善提案:クラブの顧問教師はボランティア同然なので、校長も強く指導できない実態がある。地域に開かれた学校を推進するためにも、地域ボランティアをもっと活用すべき。 分野:教育 事例:「○○学級って、馬鹿なんだよね」と、同じ学校の子に言われる。 分野:教育 事例:「この特学さんは、勝てるのは体力しかない。だから…」と特殊学級の先生が言った。 分野:教育 事例:子の障害が重いのであきらめていた幼稚園の入園について、町役場から幼稚園の入園申込書が送られてきたので申し込んだが、断られた。断るくらいならはじめから申込書を配らないでほしい。 分野:教育 事例:発達の遅れのない元気な子が家のすぐ近くの学校に通い、身体の不自由な病気がちの子が家から遠く離れた学校にスクールバスで通う。単純に考えるとおかしなことだと思う。 改善提案:どんな子も、基本的には地域の学校に通えるよう、教育現場に教師だけでなく、必要な専門家を配置又は派遣する。 分野:教育 事例:特別支援教育について、仲良し学級等の現状を調査して今後の対応を願いたい。 分野:教育 事例:障害のある子をクラスの子のいじめからかばっていた娘が、担任教師から「普通の子と遊びなさい」と言われた。抗議すると、クラス全員の前で、その子を指して「この子は病気で頭に血が回らないんだからみんなでカバーしなさい」と言ったそうです。傷ついたその子は、その翌年度から特殊学級に行きました。これは差別だと思う。 分野:教育 事例:精神障害者であることを理由に、社会福祉士養成校から「受け入れが難しい」と言われた。入学時に差別はしないと言われたため、「障害のため夜勤は困難であり、夜勤のないところで実習したい」と申し入れたが、「実習先を選ぶことはできない」とのことだった。結局、私はその学校に入学しなかった。 改善提案:「社会福祉士法及び介護福祉士法」に精神障害者に資格を与えないという欠格条項はない。精神障害者でも社会福祉士の資格を生かせるところはたくさんあるのに、このような差別はおかしい。実習先が自分で選べるようになればよい。 分野:教育 事例:就学時健康診断にて。親が、兄弟のいる学校に通わせたいと強く希望しているのに、教育委員会から養護学校に行けと言われた。早朝の電話など嫌がらせのような仕打ちを受けた。障害のない子ならば絶対にこんな経験はしない。分離・隔離・排除されたくない。 改善提案:子どもの権利条約で勧告されているインクルーシブ教育に変えるべき。分離教育は条約違反です。 分野:教育 事例:子は自閉症と発達の遅れがあり、よくオウム返しや人の真似をする。小学校は特殊学級だったが、交流学級の生徒に卑猥な言葉を教えられ、今でも時々言うことがあり困っている。担任教諭には生徒を注意するようお願いした。 改善提案:担任、交流クラスの担任と保護者が話し合い、児童にも理解するよう指導してもらいながら改善できれば良いと思う。 分野:教育 事例:特殊学級だから言っても分からないだろうということで、先生が生徒に暴言やいやみを言う。 改善提案:授業の抜き打ち参観や録音等をして確かめてほしい。 分野:教育 事例:養護学校での保護者参観日に、土運びをしている生徒に教員が「早く行け」と腰のあたりを足で蹴るようにして促したり、「バカ、のろま」という言葉をあびせた。怒りを感じても、重い知的障害の子をお世話になっているので、何も言えない。 改善提案:特殊教育に携わる教職員の人権教育がとりわけ必要。 分野:教育 事例:小学校普通学級1年生の知的障害のある女子が、じっと座っていなかったと言うことで担任に椅子に縛られているところを、付き添いを求められていた母親が休み時間に教室に様子を見に来て発見した。校長と担任は、保護者に「IQ75 以下の子どもは普通学級にはいられない」と言い、「特殊学級設置の要望を出すこと」「普通学級にいるのであれば母親が付き添うこと」を求めていた。担任は休み時間にその子を放置して職員室に行っており災害時の安全も考慮していなかった。 改善提案:知的障害児が普通学級の教育の対象ではないという教職員の意識を変えるために、障害のある子をクラスの一員としてありのままに受け入れることをテーマとして研修を行う。 分野:教育 事例:小学校特殊学級1年生の知的障害のある女子。担任から「この子の障害が重いために去年までこのクラスでできていたことができなくなった。」と言われた。担任の意向を受けた他の保護者からも「養護学校に移るべきだ。このクラスにいるなら親の責任で介助員をつけてほしい。」と迫られ、親は孤立した。介助員が必要であれば学校側が要請するのが通常だが、児童の障害の状況を、本人と保護者の責任に帰してしまっている。障害の種類と程度による就学先区別は児童のランク分けによる排除となっているが、教職員自身が「排除」に気づいていない。 改善提案:就学先を決めるのは保護者であり、その意思を大切にした受け入れ体制を整えることを、特殊学級を含めて校長・教職員に徹底させる。 分野:教育 事例:全校音楽祭に特殊学級も参加したときのこと。全員でリコーダーを吹くことになっていたが、特殊学級の児童はうまく吹けない。音楽祭当日、特殊学級の児童のほとんどは音が出ないようにリコーダーの穴にテープを貼られた。悔しかった。 改善提案:特殊学級の生徒に合わせて、全校で楽しむ行事を企画することは十分可能。こうした事例を集めて教育委員会が現場を指導する。 分野:教育 事例:特殊学級は教科書が供与されない。それが納得できず、実際に使うことは一度もないことは分かっているが、専門の書店で買ってきた。 改善提案:特殊学級でも教科書を使うべき。 分野:教育 事例:小学校普通学級2年生の知的障害のある男子。担任が家庭訪問の際に各家庭で「あの子がいるために勉強が進まない」などと、その子がいるために他の児童が不利益を被るという趣旨の発言をした。また、「3歳児の知能しかない」と言いながら叩くなど体罰を行った。1年の時は優しかったクラスの児童も、その子に意地悪したりするようになった。保護者会では「養護学校を見学に行くべき」などと、その子の保護者を数人が責め立て、自宅にまで非難の電話がかかってきた。その子は一時は登校できなくなり、食事もとれず自分で自分の顔を叩くなど、1年時の落ち着いた生活を壊され、保護者も悩み持病が悪化した。 改善提案:この例では、新任の校長がその子に優しく接し、担任を替えたことで少しずつ登校できるようになった。校長の姿勢が大きな影響力を持つ。 分野:教育 事例:小学校普通学級1年生の知的障害のある息子が大便のおもらしをした。PTAの仕事で校内にいた私は、後始末のため呼び出された。大体の始末は終わっていたが、学年主任の教師が「お母さんにやってもらいましょう」と言い、4人の教師が立って見ている中で廊下を拭くことになった。「障害のある子が迷惑をかけたのだから、親が始末して当然」というのが学年主任の考えだったのだろう。他の3人の教師は気の毒そうな様子だった。 改善提案:障害のある子が迷惑をかけたときの「見せしめ」的な仕打ちの典型。学校現場が開かれたものになることで徐々に改善されるのではないか。 分野:教育 事例:中学校特殊学級を卒業した若者と会って話をした。私の子が彼よりも障害が重いにもかかわらず、普通学級で学んだことを話したところ、「うらやましい。特殊学級では字をよく教えてもらえなかった。就職して自分の名前が書けなくて、ばかにされた。つらかった。」と言っていた。彼の話には考えさせられた。私の子は自分の名前を書けるようになった。文字の読み書きに接する機会が、普通学級では至る所である。文字も含めて普通教育を受けられず普通の生活体験がないことが、社会生活上の不利益になることが多い。本人の責任によらない不利益は差別である。 改善提案:本人の意思に基づいて就学先を決められるように制度を変更する。また、特殊学級から普通学級へも容易に移れるようにし、特殊学級の教育内容も検討する。 分野:教育 事例:小学校就学予定の児童について。学区の普通学級への就学意思を文書で明確に表明していたにもかかわらず、市教委が親子の了解もなく就学相談の開始と個人情報の収集を行い、就学指導委員会に諮り「養護学校適」との審議結果を通知して就学相談を迫ったこと。当事者の抗議に対して、市はこれらの手続は適性であると主張したこと。県教委に改善を要望したところ対応があり、学校との話し合いに望むことができたが、その後も何度も養護学校を勧められ、「この学校では見られない」などの差別的な発言を受け、精神的に追いつめられた。 改善提案:障害があっても、本人や親が希望すれば、普通学級に入れることを、千葉県下全ての市町村で認めること。 分野:教育 事例:子どもの障害を理由に、親の付き添いを入学の条件とされた。その弟の病気や親の体調の関係で、本人は学校に行きたくても行けないことが多く、欠席日数は一学期で15日もあった。 改善提案:「親の付き添いを普通学級就学の条件にすることはおかしい」ことを千葉県下全ての市町村で認めること。教育委員会と学校は、障害があっても、地域の子どもとして、子どもの教育環境を整える義務がある。 分野:教育 事例:身体障害と知的障害の両方がある児童。歩行ができないうちは入れてくれる幼稚園・保育園はない。小学校は普通学級を選んだが、危ないからヘッドギアをつけてくれと言われた。しかし主治医にはヘッドギアが必要だと言われたことはない。毎年変わる担任教諭に「将来のため」と特殊学級や養護学校を勧められるため、この学校でどうしたらいいか相談することができない。兄弟や近所の子と一緒に普通に地域の学校に通わせたいと願っている。勉強は解らないが、子どもなりに学校を楽しんでいる。障害という基準があることが障害者を支援するためにあるならば必要であり大歓迎だが、その基準のあることで、「あなたはみんなと違うから、みんなと同じには生きられない」と誰かが作った障害者としての生き方を当てはめられる。それこそが差別だと思う。 改善提案:中学校も高等学校も、できれば仕事も自分で、家族で選んでいきたい。選択した後を支援して下さるよう願います。 分野:教育 事例:健常児と分離されることを望まないにもかかわらず、必要とする特別なニーズを満たされず、普通教育を受けることが困難な状況が差別である。普通学校においても、合理的かつ必要な配慮は受けられるべきである。車いすでは介助なしでは移動についていけなかったりしている。さらに、安全性も確保されず、骨折等の事故を繰り返した。 改善提案:普通学校、特殊教育などの選択権は本人(あるいはその代弁者としての保護者)にあることを明文化する。学校、自治体は必要な配慮を行うためのガイドラインを作成し、権利救済機関の設置を行う。必要な配慮のための人材育成とそのコーディネートを行う。 分野:教育 事例:車いすを理由に、塾の申し込みを断られる。 分野:教育 事例:車いすの中学校1年生の子を持つ親です。学校行事は全部付き添いを求められています。この前の校外学習では、担任ではない先生がほとんど介助して下さったのですが、それでも親に来てほしいとのことで、理解できません。 改善提案:私達は、子どもの心配、お金の心配、会社の心配、家族の心配など、いろいろな心配をしなければなりません。付き添いが必要なら、お金だけでも補助してほしい。学校は簡単に「付き添い」と言わないでほしい。 分野:教育 事例:車いすという外見だけで、何でも「できない」と思われたり言われたりすること。教科書を読んでいたら、「あいつ、わかりもしないのに見てる。」と言われ悔しかった。学校の行事で、1km程度の道のりでも「遠い道のり」と言われショック。 分野:教育 事例:近所の私立幼稚園に入園を考え、問い合わせたところ、「そのようなお子さんは…」と話を聞いてもらえなかったり、話は聞いて下さるものの、子の病歴等を話すと「他を当たっては…」と遠回しに断られ、冷たい仕打ちを受け、結局入園できなかった。 改善提案:障害があっても、受け入れられるよう、幼稚園に体制を取っていただきたいし、園長にも理解を持ってほしい。 分野:教育 事例:車いすを用いている高等学校1 年生の親。「校内の移動は親の責任で」という学校の要請で、私は入学式の日から毎日学校で待機している。 改善提案:普通に学校へ通える支援制度の確立や、設備等の配慮をお願いしたい。 分野:教育 事例:県立高校の普通科に通っていた知的障害児の親。文化祭前日に、担任から「2年おきに文化祭でけがをする子が出るので欠席させて下さい。」と言われ、楽しみにしていたのに休ませました。同様に、修学旅行に行くのも「目が届かないと困るので来ないでくれ」と言われました。 改善提案:授業・通学など他の子たちと一緒にしているのに、行事なども同様に参加させ、先生がフォローすべき。 分野:教育 事例:小学校のとき、特殊学級は社会見学に連れて行ってもらえなかった。 改善提案:小学校は出かけるだけでも楽しいことなのだから、何事も同級生と一緒に行動させてほしい。 分野:教育 事例:地域の幼児教室で、障害程度の軽重で職員にひいきされて辛い思いをした。 改善提案:職員は児童に平等に接してほしい。 分野:教育 事例:子が特殊学級。小学校の運動会ではほとんどの競技種目が見学で、親として辛い思いをした。 改善提案:しっかりケアできる先生を入れてほしい。 分野:教育 事例:子の担任が、特殊教育に対する知識があると言いながらも子どもの指導はせず、養護学校に行く羽目になってしまった。 改善提案:学校側も教師の特殊教育に関する適性を見極めてほしい。 分野:教育 事例:小学校で、一日中通学用の帽子をかぶらされていた。担任は、クラスの子どもたちに「あの黄色い帽子の子を連れてきて」と指示し、物のように扱われ、自分では動かなかった。子どもたちにも腕を掴まれ無理矢理引きずり回されアザができ、教室にも入れなくなった。 改善提案:一人だけ違う目印(帽子)をつけることは差別に当たると伝え、担任がかかわってほしいと伝えた。 分野:教育 事例:特殊学級の担任の発言等。校外学習等の時、情緒障害の子の親には何も言わないのに、自立歩行不能な私の子には「移動が困難」等を理由に介助を要請される。音楽室での授業のとき、「よだれでじゅうたんが汚れるのでマスクをさせていいか」と言われた。「うちの特殊学級は人数が多いから、他の特殊学級に行け」と言われた。運動会のとき、「この子が団体種目に参加すると負けちゃう」と言われた。歩いているとき、無理に引っ張られ、膝をけがしたことがある。 分野:教育 事例:小学校普通学級の障害のある次男が、クレヨンを床に落としたが拾えなかった。担任は長男を呼び出して拾わせた。 改善提案:障害のある生徒が普通学級に入ったときの担任の相談システム・研修、学校全体で受け止める管理職の意識改善が必要。 分野:教育 事例:次男が小・中学校の普通学級に通っていたとき、「養護学校に通った方がよい」と多くの人に言われた。現在、地域の学校に満足して通っている親子としては、とても苦痛なことだった。高校受験のときも、「普通学校へ行かせるのはよくない。山下清を知っているか。特性を伸ばす教育をしてやるのが親だ。」と嫌がらせの電話を受けた。 分野:教育 事例:小学校入学前、普通学級に通いたいと意思表示したのに入学通知は来ず、教育委員会に受領しに行ったら、親の「見栄」だと言われた。小学校の教員に、連絡帳に「良いところはない」と書かれた。高校の教員には、話をする前から「知的障害者とは関係がない。つきあえない。」と考えている人が多い。 改善提案:障害者の生き方・教育は、福祉的就労や特殊教育に限定されず多様であること。この多様性を認めるための研修に当事者・団体を呼んで何回でも回を重ねてほしい。また、行政も統合教育を進める立場の人からもっと意見を吸い上げる努力が必要。 分野:教育 事例:障害のある娘を兄弟と同じ地域の小学校に就学させようとしたところ、就学相談を強要された。 改善提案:統合教育を原則とし、多様な選択肢が設けられることを望みます。 分野:教育 事例:幼稚園で、早退を強要された。また、補助の保母がついていたにもかかわらず、「ずっとお母さんがついて下さい」と言われた。 改善提案:“差別”に気づいてほしい。 分野:教育 事例:自閉症の子が幼稚園を探すにあたって、いろいろな理由をつけて断られ、卒園式でも、多動のため「証書授与だけの参加とさせていただきたい」と言われた。小学校入学に際しても就学相談を強要された。社会でも、 障害のある子が地域の小学校に行くのが当たり前という認識が薄く、他の保護者から「どうして、この学校を選んだのですか?」と聞かれて落ち込んだ。行政の就学時健診でとても嫌な思いをしている。 分野:教育 事例:50年以上前の高校入試で、合格判定会議で「松葉杖の障害者を合格させるわけにはいかない」と反対の意見があったのを兄の友人の教師から知らせを受け、親子ともども訴えたおかげか、入学することができた。あのとき不合格だったら、今の人生はないと思う。 分野:教育 事例:幼稚園で、多動といたずらなどの理由で2畳ほどの物置に閉じこめられた。子にはトラウマになった。 分野:教育 事例:養護学校高等部3年に在籍。子どもと関わる仕事をして生活できる収入を得るため「小学校からの夢」である保育士となるため、進学の準備を開始したいと学校に申し入れた。その際、学力等が足りないと言われたが、本人の意思もあり受け入れてもらえた。しかし、その後も複数の教師から「余計なことをせずすなおにどこか作業所に行けば」とたびたび言われた。障害がなければこんな扱いは受けなかった。 改善提案:入学試験(高校含む)の特別枠(社会人、帰国子女等)の中に障害者も含める。カリキュラムが普通高校と異なるので同様のテストを受けることは不可能です。 分野:教育 事例:知的障害のある息子が小学生のとき、普通学級の教頭先生と話す機会があり、「お母さん頭がいいんですね。」と言われた。「子に知的障害があると親も遅れていると思われるのかな?」と思いました。 分野:教育 事例:現在勤務している中学校で、職員の話題の中でボーダーの生徒が授業でカッターナイフを使うことになった時、「○○に刃物って言いますからね〜」と言った職員がいる。学校の職員は養護教諭以外、統合失調症という言葉を知らない。生徒の中には、集中力がなく学力も高くない生徒がいる。そうすると勝手に、ADHDではないかと思い納得してしまうように感じた。 改善提案:学校の全教職員を対象に、特に精神障害者への偏見をなくすような研修を必ず実施するようにしてほしい。 分野:教育 事例:特殊学級に入るのに苦労し、入ってからも校長から「養護学校へ行くように」といわれた。 改善提案:学校は親や子どもの意思で選べるようにしてほしい。 分野:教育 事例:娘が小学校の時、親の承諾もなく一人だけ別室で知能テストを受けさせられた。また、娘がいるとクラスの平均点が下がると言われ、クラスメイトからのいじめもひどかった。 改善提案:県は教職員を指導し、障害のある人のことを理解し生徒に対する理解をもってもらいたい。 分野:教育 事例:子が小学校普通学級に入学後、障害があることを理由に、校長に「親のエゴでこの学校にいるのは迷惑だから他の学校へ行き、みんなと出来るようになったら戻って来い。」「上級生の祖父母が学校へ来て、『何で障害のある子がこの学校にいるのか』と言いに来た。」などと言われた。 分野:教育 事例:普通高校の体験入学のとき、障害があることを理由に子の前で、「この学校を選んでもらっては困る」と言われた。障害があると、受験校の選択の自由もないのでしょうか。 分野:教育 事例:就学に際し、特殊学級を選択していたが、就学時検診の結果等から養護学校への入学を勧められ、教育委員会の人が自宅にも来た。 改善提案:養護学校への入学を勧める理由が、知的障害のレベルのみであったようだが、学校生活をどう送るかは、地域との関わり等々、様々な観点から考慮しなければならないと思う。 分野:教育 事例:就学前に言葉の相談室に行ったところ、「お宅のお子さんが小学校に行ったら奇声を上げて学級崩壊になるから養護学校に行った方がいい」と相談員の先生に言われた。 改善提案:関係機関に抗議し、相談員の意識改善に努める。相談員の「障害がある子はみんなの中ではやっていけない」という感覚には根拠がなく、差別であることを自覚してもらう。関係機関が障害者とその保護者が選ぶ進路を尊重する。無責任な指導を慎む。 分野:教育 事例:就学相談で普通学級に行ってもうまくいかなかった例をたくさん聞かされ、養護学校はいいところだと言われた。それでも普通学級に行くと言ったら、「お母さんは子どもがどうでも自分の見栄を通せばいいのですか」と言われ、「障害児が生まれても不幸なことではない」と説教された。ちなみに、母親は子どものことで不幸だと思ったことは一度もない。 改善提案:就学相談は相談されたことだけを中立な立場で答えること。普通学級でも特殊学級でも養護学校でも、いいことと悪いことが同じようにあることをちゃんと言うこと。 分野:教育 事例:中学校や高校で、「何か起きてからでは遅いので」「安全のため」「職員は他の子どもたちで大変なので」などの理由で、修学旅行など学校外行事に親の付き添いを求められた。 改善提案:学校に意識改善を求める。何かが起きてからでは遅いのは障害があってもなくても同じであり、何かが起きる確立も障害がある子が大きいことはない事をわかってもらう。事件・事故のうち、障害が原因である場合は障害以外が原因である場合よりもずっと少ない。どうしても必要な場合は人的加配を考える。ただし、今まで本当にそれが必要だったケースはごくわずかでした。 分野:教育 事例:学校で「授業が分からないのにただ座っているだけでは無駄だ」と言われる。 改善提案:子どもが何を学んでいるか、いないか、狭い見方をしないように気をつける。 分野:教育 事例:「オール1ではかわいそうだから成績はつけません」と言われる。 改善提案:障害がない子の成績には1 もつけるのだから、そのクラスの中で先生が子どもの存在を評価するよう求める。障害があるからオール1だと決めつけないでほしい。子どもと向き合い、付き合えば必ずプラスに評価できることはあるはず。それでどうしてもオール1ならそれも立派なオール1だと学校に評価してもらう。 分野:教育 事例:「特殊学級に行ったらその子にあった教育をする」と言われて移ったのに、お遊戯ばかりして全然勉強を個別に教えていない。1年生から6年生まで同じ事をしている。その子にあった教育をしているとは思えない。だまされたと思う。 分野:教育 事例:学校でものがなくなって「障害のある子が取った」と先生に言われた。その子が違うと言っても、「彼は分かって言っているのかどうか、分からないから信用できない。」と言われた。クラスメイトが証言してくれて初めて疑いが晴れた。逆に自分の財布がなくなって先生に言ったところ、どこかに落としたのだろうと取り合ってもらえなかった。 分野:教育 事例:就学時検診に行ったところ、入学を希望する小学校の校長と教頭に呼ばれ「普通学級では難しい。特殊か養護に行くように。」「着替えができない、集団行動ができない…」と何々ができないと色々言われた。高機能自閉症という特性上、初めての場所が苦手なので、介助の先生をつけるようお願いしたが付いていなかった。 改善提案:就学時検診をなくしてほしい。検診は障害児を普通学級に入れないようにするためにあるのでしょうか? 分野:教育 事例:普通学級を希望したところ、教育委員会から付き添いを要請された。 改善提案:教育委員会は、就学委員会の構成員や仕組みを明確にしてほしい。 分野:教育 事例:マザーズホームに通っている息子は、来年小学校に入学予定。普通学級に行くつもりだったが、マザーズホームの担当の先生から「特殊学級を見学しないと」と言われ、まったくその気もないのに見学を強要させられた。後日、それが就学相談という扱いになっていたという事実を知らされ驚いた。教育委員会で勝手に段取りをしていたらしい。 改善提案:息子の場合、言葉の遅れがあるので、余計にあらゆる誤解を受けやすい。医療機関にも通じた専門の言語聴覚士やカウンセラーがマザーズホームに一人もいないのは、おかしいと思う。一般の保育士が全部を兼ねているのが一番問題。 分野:教育 事例:発達遅滞を伴うてんかんによる障害を持つ子が、ある私立幼稚園に入園後、登園時間・日数を制限された。園長は子をどのように指導していくかの相談ではなく、園側の都合ばかりを一方的に押しつけ、退園の強制をほのめかす発言を繰り返した。これらは明らかに障害児に対する差別と、子の学習権・親の教育権を侵害する行為である。 分野:教育 事例:学校で健常児にうっとうしがられ、泣かされたこともあった。 分野:教育 事例:養護学校の指導は、「自立が目的」と決めつけている。親としては実社会に沿った「勉強」をさせたいのに、障害児ということで作業重視である。 改善提案:学校の先生や県の職員の意識を変えてほしい。 分野:教育 事例:自閉症と知的障害のある子が小学校の普通学級に在籍し、情緒学級に通級していたが、情緒学級担当の教師が、「普通学級・情緒学級在籍そのものが無意味で指導しても効果がない」と、ある大会で親に無断で発表した。子の名は言わなかったが、少人数の通級生なので、明らかに特定される事例でした。特殊教育に携わる教諭の障害者蔑視であると思う。 改善提案:障害児・者の教育と指導にあたる人の資質をみて採用してほしい。 分野:教育 事例:子の就学前、市教委に、身体に障害があるからこそ統合教育を受けたいこと、就学相談等は一切不要であることを文書で伝えたにもかかわらず、市教委から何度も電話を受けた。 就学健診・就学相談を拒否したので何の資料もないはずなのに、「養護学校が適当」という就学指導委員会からの内容証明郵便が届いた。その後、入学するとき、親の付き添いを求められた。 入学式の際は、校長から配慮ある言葉を式の中でいただき、自分たちが用意した「入学を希望した理由」を書いた文書を入学者全員に配っていただくなど快く迎えてもらった。 子どもたちの間には心のバリアもなく、楽しく学校生活を送らせてもらっているが、未だに付き添いは続いている。 改善提案:就学先決定に関して、県議会決議である「保護者の意向を最大限に尊重する」ということ、また、県教委が全学校に配布している「障害児の通常の学級への就学についての配慮事項」を、県から市町村へ徹底してほしい。(教員の適正な配置も同様) 分野:教育 事例:特別支援学級に入学したが、その担任が明らかに学級経営能力のない教師だった。普通学級の担任ができないような教師を特殊学級に、という教育委員会の意向が見え、大変嫌な思いをしている。 分野:教育 事例:半年も前から新設の特殊学級に入学することが決まっていたにもかかわらず、準備が不十分だった。普通学級と別の建物に置かれ、教室内に何もなく、担任も「自閉症」に関する知識・経験がない。 分野:教育 事例:子どもが5分遅刻して登校したところ、担任から「(学校に)来ないで」「ずっと家で勉強しなさい」と言われ背中を叩かれた。 分野:教育 事例:親が子どものケガに気付き担任にどうしたのか聞いたら、「学校の授業中、カッターで指を切ったが、私は『○○ちゃんが“痛い”と言えるかな』と思って痛みを訴える力を見るために黙って待っていました。でも何も言わなかったのでそのあと手当てしました。」と言われた。 分野:教育 事例:真冬、たらいの冷たい水の中に子どもを入れたまま2時間放置した。子どもは肺炎になった。担任は「本人が入りたいと言ったので入れました。」と言った。 分野:教育 事例:PTA主催の講演会があった。参加者名簿に○をつけようとしたが名前がなかった。特殊学級の親は「その他」に記入するようにと言われた。 分野:教育 事例:高校生になりたいのに、養護学校では作業ばかりしている。高校生は勉強するものだ。 分野:教育 事例:毎日マラソン中に「補助します」と言って先生が背中をドンと押す。痛いし、いやだから止めさせてほしい。 分野:教育 事例:具合が悪いから作業を休ませてほしいと言っても「嘘を言っている」と言って休ませてくれない。 分野:教育 事例:私は障害児でないのに養護学校に行かされた。 分野:教育 事例:養護学校の通学バスで男の先生に娘が胸を触られた。このことを娘が泣きながら訴えたので親が校長に言いに行ったが無視されるようになった。娘はそのとき着ていたブラウスを捨てた。 分野:教育 事例:子どもが、作業に行くバスの中で同じ作業班の子から暴力を受け続けたが教師は止めさせるなどの対応をしなかった。後で調べたら子どもは骨折していた。 分野:教育 事例:児童相談所で子どもが普通学級に通っていることを非難された。 分野:教育 事例:親に何の相談もなく、学校で子どもに介助員が付いていた。介助員が他の子との壁になるので、その子は学校に行くのを嫌がるようになった。 改善提案: 分野:教育 事例:高校で教師に吃音のまねをされ、皆に笑われてとてもいやだった。 分野:教育 事例:かつて、子が学齢期に保育園・学校・地域から排除された。ケースワーカーに保育園・普通小学校をあきらめるよう言われ、小学校でも担任に「学校へ来るな」と言われ他の父兄や子どもたちも同調した。教頭・校長は「他の子にけがをさせ危険」と言い、地域中に「人を殺した」「火をつけた」「誰かの耳を切り落とした」と噂を流布された。自宅に脅迫状が届いたり、兄弟がいじめられたり、家に放火されかけたりして引越を余儀なくされた。 改善提案:ケースワーカーや教師等の公務員に「絶対にしてはならないこと」を徹底してほしい。 分野:教育 事例:てんかんの発作を起こした娘が、その翌年の合唱コンサートの参加を顧問教師に拒否されるという反教育的な扱いを受けました。その時点では、若干集中力がなく、主治医からもゆったり過ごすよう言われていたものの、すでに発作もなく、しかもその会は知的障害児童学級も出演する「ふれあいの心を大切に」という趣旨のコンサートでした。後日学校に問いただしたところ、会場にもいた校長・教頭は「気分が悪くてステージから降りたのかと思った。本当に教育的でない。申し訳ない。」と平謝りでしたが、顧問教師からは一言もなく、校長曰く「言うことを聞かず困っている。」とのことでした。 改善提案:教育現場で児童は教師に対しては弱いものであり、弱いもの、特に、病気・障害を持った子どもは頭ではなく心で理解し指導していただける先生が必要です。顧問教師はまだどこかの学校にいるのでしょうが、娘と同じような悲しい目に遭っている子がいるのかと思うととても複雑な気持ちです。 分野:教育 事例:知的障害(広汎性発達障害)の男子の親。学童保育の利用申込をしたところ、個別面談を求められ、子どもを観察する前から「多動じゃないの?」「ウチの学童はおとなしい障害児を求めている」などと決めつける発言あり。1週間の試行期間中も「早く迎えに来い」「一人1個のおやつを2個も3個も食べた」と嫌味を言われ続けた。入所の判定通知もこちらから問い合わせてやっと来る始末。結局入所は却下され退所させられた。学校のクラス担任も学童保育に預けることに大反対。市職員・学童指導員・教員がこういう発言を平然とすることがとても許せない。 分野:教育 事例:知的障害の児童。小学校就学指導で普通学級を希望したら面接官に反対された。普通学級入学後,保護者会等で「学校は託児所ではない」「何でいるの。皆が我慢している」と責められる。偏差値志向の強い親ほど排除したがる。先生も環境を整えたり変えたりするのではなく、手がかかるという認識で本人を怒鳴る。要望を出すと「文句を言うなら…」という対応をする。適切な配慮をしてほしいと伝えることに精神的に疲れた。 改善提案:差別禁止の法律が必要。条例で教育のことを取り上げる。差別について具体的に分かりやすい文書で。救済機関が必要。罰金や公開の仕組みがあればよい。 分野:教育 事例:身体障害の児童。保育園入園に2年かかり、小学校でも支援がなく放置された。学童保育を受託している社会福祉協議会も拒絶的で、要項に“障害児を除く”とあり半年がかりの運動で入所できたが、介助や事故の対応などについて念書を書かされた。障害のある人も地域の構成員であるという認識がない。きちんとした配慮がないことによって社会参加の機会を多く失った。 改善提案:学童は自治体が運営委託しているのだから、自治体が調整機関となる。 分野:教育 事例:広汎性発達障害の児童。障害によりニーズが違うのに、障害と一括りするが故の狭い選択肢。高校も高等養護か普通高校の2つしか選択肢がない。それ以上の、あるいはそれ以外の選択肢を求めるとお金がかかる。 改善提案:高等養護の数と質を増やしてほしい。多動の子と重度肢体不自由の子が一緒にいるのは無理である。色々な障害にあったカリキュラム、教育の場がほしい。誰もが望む進路を選べるようにする。 分野:教育 事例:広汎性発達障害、アスペルガー、注意欠陥障害の女子。知的な遅れがなくても様々な困難がある。「見た目が普通なのに何で変なの?」と言われ、説明しても分かってもらえない。先生も「特別扱いしない」というが本人にはそれがストレスになる。理解や支援をしてもらうために、わざわざ“うちの子には障害がある”と言わなければならない。また、知的な遅れがなく手帳がとれないので、公的支援が受けられない。軽度でも収入が多くなくても安心して過ごせる教育環境がほしい。 分野:教育 事例:軽い知的障害のある女子。普通学級、学童保育に入っている。学童保育ではあえて補助をつけずに入れたが、仲間外れにされていたのに指導員は放置した。指導員や運営委員長に「学童は障害児の施設ではない」などと言われ、仕事を辞めざるを得なかった。また、学校で担任が替わり混乱しているのに「お母さんが追いつめたせいです」と家庭のせいにした。的確な配慮を求め、学校と10ヶ月もめた。すれ違いざまにせせら笑う先生もいた。常識的認識に欠けている。 改善提案:無理解には知識を普及させる啓発が必要。講演を開いても関係者しか集まらない。一般の人も参加して差別は恥ずかしいことだという発想を広める。 分野:教育 事例:教育研究所で、普通学校に通っている障害児の人数を聞いたところ、ほとんどいないという返事だったが、実際には多くいることがわかった。障害のある娘のことで、普通学級希望で就学相談を受けたところ、「普通学校も今荒れてますからね。いじめもあるし。ただ座って(理解できない授業を聞いても)お子さんには刺激がなくてつまらないでしょう。養護学校がいいのでは。」と言われた。 改善提案:1)教育研究所、就学相談は保護者の要求する情報を与えてほしい。 2)教育研究所、就学相談は、保護者に「普通学校無理」と指示しないでほしい。 分野:教育 事例:慢性疾患があるために、希望していた高等教育機関(看護)への進学を断られた。 改善提案:教育機関への差別についての理解の周知徹底。 分野:教育 事例:特殊学級の生徒が体罰を受けた。担任には反省の色が伺えたものの、体罰は許されないだけでなく、障害のある子は事実を訴えることが困難という点で二重の人権侵害に当たる。 改善提案:特殊教育における体罰について、過去もふくめて調査することが必要。 分野:教育 事例:普通学級に車いすで入学した子の保護者が、就学に当たって「保護者が介助すること。学校で事故があっても学校の責任を問わないこと。」という誓約書を書くよう求められた。 改善提案:障害のある子が普通学級に入ったとき全校的な協力態勢を作るよう、教育委員会が校長を指導する。また、このような誓約書は無効であることを指導する。 分野:教育 事例:養護学校の児童が、多動のため複数の教職員から押さえつけられる体罰を受けた。母が手紙を担任に出したが改善されなかった。 改善提案:特殊教育において、本人と保護者が自由にものを言えるようにしなければならない。 分野:教育 事例:中学校の普通学級にいたが、各教科の遅れているところを調べるという名目で知能テストを受けさせられ、「○○ができない。何歳レベル。」と言われ養護学校等を勧められた。 分野:教育 事例:小学校普通学級入学後、数ヶ月経って行われた話し合いで校長を含む6名の先生から、「この子は意思の疎通ができない」「他の子に迷惑」「学校とは普通の子が通うところだ」「もう見るのは限界」等と言われ、心痛のため子どもを登校させられなくなった。その後、校長・教委に要望書を出してやっと学校の対応が改善され、子どもは楽しく通えるようになった。 改善提案:障害児も原則として学区の小中学校普通学級に入学でき、当事者の申し出に応じて特殊教育の場(盲・ろう・養護学校、特殊学級)を選べる制度とすること。 分野:教育 事例:転入して普通学級に通い始めたが、学校でケガをしても連絡がない、他の子にはその都度返すテスト用紙が学期末にまとめて返されるなど、他の子とは違う扱いが続いたあげく、普通学級を希望しているのに担任に「子どものレベルにあったところで過ごさせるのがよい」などと言われ続け、追い出されたも同然で別の学校の特殊学級に転籍した。 改善提案:障害児の就学先について、当事者の意思を優先することを確立すること。 分野:教育 事例:就学指導を断り普通学級に入学後、校長から「特殊学級なら3分の1ですけど、普通学級だと37分の1しか目が届きませんがいいんですね?」と言われ、脅されているように感じた。「困ったときには空いている先生で見てくれますか」と聞いたところ、「空いている先生は誰もいません」と言われた。新しい担任には「他の先生方は(この子の)担任を断ったのに、私は校長先生に直々にお願いされちゃったから(担任になった)…」と迷惑そうに言われた。 改善提案:障害の種類や程度にかかわらず、当事者が望んだ場で必要な配慮を受けながら学校生活が送れるよう環境を整備すること。 分野:教育 事例:小学校普通学級に入学し、クラスメイトは息子のありのままの姿を受け止めいい関係もできてきた。しかし、母は校長からことあるごとに、「(普通学級にいては)子どもがかわいそう」「もっと子どものことを考えて」と言われ続け、学校から追い出されるプレッシャーを感じた。ある時、「学校から出て行ってほしいということですか」と聞き返したら、校長は否定しなかった。 改善提案:「障害児は普通学級にいるべきではない」という教職員の意識を排し、「自分たちが見るべきクラスの子どものひとり」として受け止める意識改革を行うこと。 分野:教育 事例:担任から、子どものできないことや先生の苦労・大変さを連絡帳に毎日書かれたあげく、入学後1ヶ月で「(普通学級では)もう見られません」とはっきり言われた。 改善提案:普通学級での差別事例や良い対応の事例について具体的な教職員研修を行うこと。 分野:教育 事例:普通学級在学中、特殊学級への就学指導をずっと断ってきたが、「LD、ADHD、高機能自閉症等の心配がある。放っておいたら長崎の事件のようになるから特殊学級へ。」と病名まで言われ、抵抗しきれず特殊学級へ移った。 分野:教育 事例:普通学級にいたが、進級時に親の知らないうちに就学指導委員会にかけられ、校長に呼ばれていきなり「養護学校に決定しました」と言われた。町教委や校長も「親に言わずに就学指導委員会にかける」と平然と言っていた。 分野:教育 事例:普通学級入学以来、先生方から毎年「みんなと一緒のことは無理」と言われ続け、子ども本人にも「○君はこのクラスに居たいの?」と聞いていた。再度、普通学級でみんなと一緒に過ごす意思であることを学校との話し合いで伝えたが、その後も、授業参観で手を挙げているのに無視されたり、どの発表グループにも入れない等の対応が続き、介助員からも「できもしないのにみんなと同じことをやりたがって困ります。」と言われた。 分野:教育 事例:就学前の学校との話し合いで、子を普通学級に通わせたいと言ったところ「普通ではないんですよ」と言われた。子どの介助についても親の付き添いを求められ、「親が付き添いにつくことを納得していただくまで何度でも話し合いましょう。夜でも休日でも家でも主人の会社でもどこでも行きますから。」と脅しのようなことを言われ恐ろしくなった。 分野:教育 事例:小学校入学時、親の付き添いを強いられ、母親が病弱であることを伝えると、「父親が付き添いなさい。」と言われ、父親が仕事を辞め銀行ローンで生活費を補いながら子どもに3 年間付き添った。 分野:教育 事例:学校から付き添いを普通学級入学の条件にされ、母親が体調を崩して付き添えなくなったら、校長に「登校しなくていい」と言われた。見かねた地域のボランティアが送迎すると学校に申し入れたが、1時過ぎには連れて帰ってくれと言われた。 分野:教育 事例:学校から、本人の下に2 歳の子がいて無理なのに、「休み時間には親が介助すること」を普通学級在籍の条件とされた。ワゴン車を購入して校門の近くに駐車し、その中で2 歳の子を育てながら休み時間ごとに学校で本人の介助にあたった。 分野:教育 事例:親の付き添いを普通学級在籍の条件とされたため、母親が病気や所用で付き添えないときは、子どもも欠席せざるを得ない。 分野:教育 事例:小学校で親の付き添いを強いられ、学校でも家でも子どもと一日中一緒にいるため、子どもを叱ることが多くなり、親子関係が悪化。家事もできず家庭がめちゃくちゃになり心身共にまいってしまった。 分野:教育 事例:学校から徒歩遠足への親の付き添いを求められ、断ったら一人だけ学校に残されて参加させてもらえなかった。 分野:教育 事例:学校で子に付き添う親には昼食の時間も与えられず食事抜きで付き添っていた。多くの先生方はそのことを知っていながらそのままだった。 分野:教育 事例:進級してから介助者がつくようになった。そのため、担任が障害児のことを介助者任せにするようになり、直接声をかけることがなくなった。また、介助者が一日中ついているので、本人が息苦しく感じるようになり、学校に行きたがらなくなった。時間をかければ自分でできていたことも、介助者が手伝うことが多くなり、結果的にできることもやらせてもらえなくなった。 分野:教育 事例:普通学級で、介助員が常に子について学習指導や親との連絡等も全て行い、担任はほとんど関わろうとしない。子どもは中学生なのに介助員から幼稚園児のように扱われ、クラスメイトとの関わりも減り、先生方も本人がいるのに介助員に話しかける。 分野:教育 事例:親は望んでいなかったが、子に手がかかるという理由で学校が介助員をつけるようになった。介助員が常に居て監視しているので、子は混乱していやがり登校を渋るようになった。 分野:教育 事例:小学校で、ガラスを割っていないのに犯人にされ、担任に説明を求めたら「お子さん以外の子の言うことは信用できるが、お子さんの言うことは信用できない」と言われた。クラスメイトにけがをさせられたのに自分のせいにされるなど、担任の偏見と無理解によりいじめられ追いつめられ、「死にたい」「先生が怖くて学校に行けない」と訴え登校できなくなった。 分野:教育 事例:中学校の部活動は、「みんなで協力しあうことを経験する大事な場」と説明されていたのに、顧問の先生に「この子には誰も何も期待していない」と言われた。 分野:教育 事例:小学校で体育の授業に参加しているにもかかわらず、肢体不自由を理由に通知票の体育の欄に斜線を引かれた 分野:教育 事例:小学校(普通学級)の担任と校長から、「この子に△をつけたのでは他の△の子に申し訳ない」「評価するレベルに達していない」と言われ、みんなと同じ通知票に記載をしてもらえなかった。 分野:教育 事例:小学校の校長に「学校は勉強するところだから、(普通学級に)いるだけでは卒業証書はあげられない。」と言われた。 分野:教育 事例:学校の担任が、何かにつけて発達検査の結果を持ち出し、「○君は3.8歳だからねえ」と言う。一人だけ、担任の机の隣に机を置かれている。廊下の掲示物にも一人だけ先生からのコメントがなかった。また、「給食をぐちゃぐちゃにしてしまいました」など、子どもの悪いところやできないことを連絡帳に毎日書かれて特殊学級をすすめられ、親は精神的にまいってしまった。 分野:教育 事例:小学校普通学級で、子どもが食べ物をこぼすことを理由に一人だけ給食のグループから外し、担任と一緒にグループを回されている。子は「本当は自分のグループで食べたい」と訴えている。 分野:教育 事例:進級して担任が代わり、子どもが障害があることを理由に、他の子が2 人席のところ、担任のすぐ前の1 人だけの席にさせられた。子は以前のようにみんなと同じ扱いを望んでいる。 分野:教育 事例:中学校に対し、肢体不自由のため他の子と違う対応をする場合は連絡するようお願いしていたのに、事前連絡もなく、体育祭の競技に一つも参加させてもらえなかった。また、授業で自画像を描く際に、本人が望まないのに、担任が車いす姿で書くことを強要した。 分野:教育 事例:小学校で、先生がクラスメイト全員の前で「○○ちゃんも普通に生まれてくればよかったのにね」と言った。 分野:教育 事例:小学校で、親の知らない間に、国語の時間だけ普通学級から取り出されて、別室で一人で授業を受けさせられていた。 分野:教育 事例:一人で登下校している特殊学級の児童。下級生に囲まれて、石や砂をかけられていた。「おうむ返し」をするので、わざと「ばか」とか「あほ」とか言わされていた。 分野:教育 事例:自閉症の児童。パニックを起こすのを面白がって、わざとかまってくる下級生がいるので、通学路を変えた。 分野:教育 事例:運動会で、健常児と一緒に走る障害のある息子に対して、「一緒にやらせるのはかわいそう」と言われた。 分野:教育 事例:私立幼稚園で「障害児受け入れます」と謳っているにもかかわらず、手がかかることを理由に、健常児より1 時間早く迎えに来るように言われた。 分野:教育 事例:私立幼稚園の面接時、「どうしてこんなところに来るのですか?」「障害児には障害児の場所があるんです。」と説教された。 分野:教育 事例:10年来、障害児を受け入れていた私立幼稚園に「入園したい」と行ったら、「前年度まで受け入れていたが、とても手がかかり大変だったので、これからは障害児は受け入れないことになった。」と断られた。 分野:教育 事例:一人での登下校時、通学路途中の家のチャイムをいたずらしたので、担任と謝りに行ったら「こういう子はきちんと管理された場所に入るべき。」と言われた。 分野:教育 事例:自立登校練習中、子の後ろについて歩いていると、声を出しながら歩く子を見た通行人に、「親が手をつながなくてどうする!」と怒られた。 分野:教育 事例:子が小学生のとき、特殊学級に編入するための知能検査が、親の承諾なしに行われた。医師に相談したところ、「検査自体が差別。仮に特殊学級に行くにしても、他の親に相談してよく考えてからにしなさい。」と言われた。他の親に相談したら「やめた方がよい。できるだけ普通学級で他の子と交流させた方がよい。」とのことだった。 分野:教育 事例:中学校で、1・2年生のときは理解ある先生だったが、3 年次の修学旅行の際、日程上自転車で班行動する場面があり、子が自転車に乗れないので、担任から行かないよう説き伏せられた。子から事情を聞くと本心では「行きたい」とのことで、このときばかりは日頃いじめていたクラスメイトも、「せっかくの修学旅行だから一緒に行こう」と言ってくれた。 分野:教育 事例:特殊学級で、名簿や行事に忘れられる。 分野:教育 事例:先生の話が分からず質問に行ったところ、「友人に聞いてくれ」と言われた。しかし、先生から直接聞くのと友人から聞くのでは情報量・正確さが異なる。「手話通訳をつけてほしい」と言ったが、学校としては外部の人は受け入れない方針のようだ。 改善提案:教育目的を実現するためにも情報保障を整備する。また通訳派遣できる環境整備をする。 分野:教育 事例:某大学。聴覚障害者への配慮がない。講義など聞こえないことへのコミュニケーション保障に対して認識不足。 分野:教育 事例:某大学の指定校推薦入学が決まっていたのに、「聴覚障害者を受け入れる態勢にない」と学校から通知が来て不合格になった。 改善提案:手話通訳等の情報保障があれば可能。私学助成金制度等を学校は知らない。 分野:教育 事例:学校などの施設の校内放送が音声なので、ろう者には情報が入らない。 分野:教育 事例:大学で、筆談では時間を要するので手話通訳をつけてほしいと言ったら拒否された。 分野:教育 事例:大学でノートテイクをお願いしても実際に書けるのは話の数分の1である。手話通訳もない中で、講義終了間際に、講義の中からあるテーマについて書けと言われても、情報量が少なく、何を書けばよいのか。 分野:教育 事例:先生に質問されたとき、聴覚障害とわかると、順番を飛ばされた。理由を聞くと、「しゃべれないから気の毒」とのこと。私にも意見を言う権利がある。 改善提案:手話通訳者の配置等の配慮が必要。 分野:教育 事例:障害者高等技術専門校研修、企業委託訓練に手話通訳が付かない。 分野:教育 事例:学校で教師の吃音に対する理解がない。朗読でどもったとき「わざとやっているんだろう」と言ったり、「英語を覚えればドモリは治る」「甘やかされて育つとそうなる」などと意味不明なことを言う教師がいた。 改善提案:教師の態度が周囲の吃音への無理解・蔑視を助長するので、吃音への理解を深めるべき。 分野:教育 事例:吃音で国語の通信簿の「話す」欄に×がついた。 分野:教育 その他 事例:交流学級があった日、笑いながら2 人の男の子が寄ってきて、「こいつ、○○学級だぜ」と言ってきた。 分野:教育 その他 事例:一見、障害が分からないので、「どこに障害があるの?普通に見えるじゃない。なんで特殊学級なんかに入れるの?」と、特殊学級を見下すような言い方をされた。 分野:教育 その他 事例:「こんな子に、こんなことをして意味無いじゃん。」と普通学級の先生が言っていた。 分野:教育 福祉 事例:幼稚園・保育園の受け入れが未だ不十分。「バリアフリーの建物ではないから」「事故が起こったときに責任が持てない」等、問題を回避しようという姿勢を感じる。 改善提案:子育て支援という立場から、幼稚園・保育園は何のための場なのかを原点に立って福祉 お互いに考えていきたい。 分野:教育 福祉 事例:福祉分野の職に就いているが、関西から引っ越してきて思うことは、障害児学級のある小中学校が非常に少なく、また、保育園・幼稚園での障害児の受け入れも進んでいないこと。障害も個性の一つであり、社会に障害のある人がいることが当たり前であるというように思うことができたのは、身近だったことがとても大きいと思う。かなり軽度の障害の子でも養護学校に通っているのが不思議でならない。 改善提案:指導者がいないというなら、専門家を呼んでくるのではなく、外では研修などで学び、内ではその子どもと共に学び、専門性を身につけていくべき。実際に関わらなければ、理解は乏しく偏見を生む結果となる。 分野:教育 福祉 事例:保育園、幼稚園、学校、学童保育など、同年齢の子どもと過ごす環境に入れない。また、同じ環境にいることができても、きちんとした配慮がなければ、本人の意志に反して行事等に参加できない状況を生み、孤独感・劣等感に陥る結果となりさらに差別を生む。拒絶・分離すること、きちんとした配慮がないことが差別。 改善提案:県・市町村とも公的施設の入所要綱などの「障害児を受け入れない」などの差別の撤廃。受け入れることが当たり前であるシステムへ改革し、そのための配慮と支援体制を整備。 分野:教育 福祉 事例:幼稚園・保育園の入園に際し、保育士の加配が無理という理由で入園できなかった例や、条件付きでの入園許可が出るケースが多い。 改善提案:障害児に対しての職員加配は3:1 となっているが、重度障害児には1:1 の介助者(保育士)が必要である。また、手帳を持っていない子に対しても、加配対象の拡大等が必要である。そのためには、人件費の拡大が一番の改善である。 分野:教育 福祉 その他 事例:身体と知的の重複障害児。地域に受け入れる保育所はなく、小学校も安全面に不安があり養護学校へ行くと、地域とのふれあいはほとんどない。地域の小学校へウサギや鳥を見せに行ったりして地域になじもうとしたが、知り合いの少ない地域で子を知ってもらうには時間的制限・精神的苦痛を伴い限界がある。特殊学級のある地域とない地域で住民の理解が違い、地域に居場所がないことが差別ではないか。