音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ


WWW を検索 サイト内を検索 Google

メールマガジン登録

公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会

障害者情報ネットワーク

日本障害者リハビリテーション協会の活動にご支援をお願いします。(ご寄付)

JDF東日本大震災被災障害者総合支援本部

被災者生活支援ニュース(厚生労働省)

マルチメディアDAISY(デイジー)で東日本大震災に関わる情報を

障がい者制度改革推進会議

DINFのお知らせ

シンポジウム 「もっと知ろう、デイジー教科書を!」
日時:2013年02月03日(10:30~16:00)
場所:戸山サンライズ 大研修室
 

Enjoy Daisy 読めるって楽しい!

公益財団法人日本リハビリテーション協会は国際シンボルマークの取扱いを行なっています。

障害者福祉の総合月刊情報誌『ノーマライゼーション』発売中

マルチメディアDAISYのCD-ROM付き絵本『赤いハイヒール』発売中

障がい者制度改革推進会議 第7回(H22.4.12) 久松委員提出資料

日本工業規格 JIS S 0042:2010
「高齢者・障害者配慮設計指針-アクセシブルミーティング」平成22年3月23日官報公示

会議には様々な人が出席する。会議主催者は、障害のある人など「すべての人が会議に参加する」ことを前提に、さまざまな人のニーズを把握することが望まれる。最近では、視覚障害者誘導用ブロック、スロープ設置など、施設・設備の環境は徐々に整えられてきているが、文字情報、音声情報、視覚情報などを平等に速やかに伝達するためのコミュニケーションに関する支援機器、支援者(手話通訳者など)の面でまだ配慮が十分になされていないことが多い。

---どんな配慮が必要か 「事前登録票」を推奨---

すべての状況において完璧に環境を整えることは難しいが、それに代わる方法や、参加者と直接コミュニケーションをとって必要事項を確認し合うことで解決する場合も多い。

そのため、本JISでは、委員会や会議、ひいてはシンポジウムなどを開く際に、参加募集する要項に「事前登録票」【図表2】を貼付し、参加者の状況を把握、事前に必要な事項が準備できるようにすることを推奨している。

ここに掲げた事前登録票は「基本仕様」であり、会議主催者が必要な事項を抜粋して記載してもよい。また、登録票への記入は任意であり、強制するものではない。

あくまでも、準備できることをしていなかったために、せっかく参加した人たちが、会議中に全く情報が得られなかった、あるいは意見が述べられなかったという事態がないようにするためのものである。

---「ガイド71」に準拠 配慮事項をマトリックスで表示---

また、このJISでは、高齢者・障害者配慮設計のための世界共通のガイドである「ISO/IECガイド71」にならって、配慮事項をマトリックスにして、各障害に対する配慮点が理解しやすいように工夫した【図表1】。

マトリックス表は全部で8つ設定されており、各表は以下の内容で構成されている。

a)表1―会議開催に当たり配慮すべき要素の全体表(図表1参照)
b)表2―会議案内作成及び送付時に関する配慮する要素
c)表3―当日の会場までのアクセス及び誘導に関する配慮する要素
d)表4―会議運営、設営及び備品に関する配慮する要素
e)表5―会議資料(印刷方法、種類など)に関する配慮する要素
f)表6―会議中における情報保障、議事進行及び決議事項に関する配慮する要素
g)表7―軽食時又は災害時に関する配慮する要素
h)表8―アンケート回収に関する配慮する要素

原案作成にあたっては、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、知的障害、盲ろうなど、多くの障害当事者の方や有識者、学識経験者、さらには業界団体や企業の代表など、幅広い関連分野からメンバーが集まって3年間にわたって議論を行った。その結果生まれた本JISは、国内外においても過去に例のない全く新しい概念の国家規格であるため、世界規模で高齢化が進む今後の国際社会においても最も注目される規格の1つとなるものと思われる。多くの方々に使っていただき、もっと付加すべき事項などについての意見をいただきながら、各界で活用される“生きた規格”にしていきたい。


図表1

表1-会議開催に当たり、配慮する要素の全体表

会議 配慮する要素 障害種別
a)視覚障害 b)聴覚障害 c)盲ろう d)
触覚障害
e)
味覚・きゅう(嗅)覚障害
f)
平衡機能障害
g)
上肢障害
h)下肢障害 i)
発声障害
j)
知的障害
k)
記憶障害
l)
言語・読み書き障害
m)
アレルギー
a)-1)
a)-2)
弱視
a)-3)
色覚障害
b)-1)
ろう
b)-2)
難聴
c)-1)
全盲ろう
c)-2)
全盲難聴
c)-3)
弱視ろう
c)-4)
弱視難聴
h)-1)
車いす使用
h)-2)
つえ使用
会議前 表2-会議案内作成及び送付時に関する配慮する要素
1 送付方法を確認する。
2 事前登録票を作成し送付する。
3 案内文書又は案内図を作成する。
表3-当日の会場までのアクセス及び誘導に関する配慮する要素
1 事前調査を行う。          
会議当日 2 最寄駅から会議室までのアクセス、誘導に配慮する。
2-1 物的配慮(表示など)を行う。        
2-2 人的配慮(誘導など)を行う。            
表4-会議運営、設営及び備品に関する配慮する要素
1 参加者の特性に応じて、会議会場の設営を行う。              
2 参加者の特性に応じて、会議の運営の仕方に配慮する。              
3 参加者の特性に応じて、備品を整える。                  
表5-会議資料(印刷方法、種類など)に関する配慮する要素
1 当日配布資料(検討資料など)は、事前に参加者及び関係者に送付する。                        
2 参加者の特性に合わせて資料を作成する。                
表6-会議中における情報保障、議事進行及び決議事項に関する配慮する要素
1 必要な支援者(介助者・通訳者・補助者)を配置する。      
2 発言するときには、各障害特性に応じて配慮を行う。            
3 当日に変更される事項又は予期せぬ状況に対しては、柔軟に対応する。                    
表7-軽食時又は災害時に関する配慮する要素
1 軽食を提供するときには、成分表示をはっきり示す。                              
2 軽食を提供するときの誘導及び食事のサポートを行う。                              
3 火災、ガス漏れなどの災害のときには、各障害特性を理解し、迅速な対応と誘導を行う。
会議当日・会議後 表8-アンケート回収に関する配慮する要素
1 アンケートの回収は、参加者の特性に応じて対応を行う。

図表2

アクセシブルミーティング事前登録票の例

本登録票は、会議を開催するに当たり、ご参加の皆様に事前にご記入をいただく登録票です。

該当部分に○、必要を事項にはご記入をお願いいたします。

なお、この登録票は、会議を行で必要な情報を得るためのもので、そのほかの目的には使用しません。

(この質問内容は、「JIS S 0042 高齢者・障害者配慮設計指針-アクセシブルミーティング」の配慮する要素を参考にして作成しています。)

1 共通項目

(1) 氏名
(2) 性別 ① 男性  ② 女性
(3) 年齢(  )歳代
(4) 所属

2 連絡可能な手段を以下から選んでください。[複数回答可]

(1)電話 (2)ファックス (3)電子メール (4)そのほか(     )

3 障害種別

a)視覚障害[a)-1)盲、a)-2)弱視、a)-3)色覚障害]、b)聴覚障害[b)-1)ろう、b)-2)難聴]、c)盲ろう[c)-1)全盲ろう、c)-2)全盲難聴、c)-3)弱視ろう、c)-4)弱視難聴]、d)触覚障害,e)味覚・嗅覚障害,f)平衡機能障害,g)上肢障害,h)下肢障害[h)-1)車いす使用,h)-、杖使用]、i)発声障害、j)知的障害、k)記憶障害、l)言語・読み書き障害、m)アレルギー、n)そのほか(     )、o)特になし

4 身体障害者補助犬(盲導犬、聴導犬、介助犬など)

あり  なし

5 支援等事項(ここからは必要な方だけお答えください。)

(1)配布資料の形式(様式): ①点字 ②拡大文字 ③電子媒体 ④そのほか(     )

(2)コミュニケーション支援 ①手話通訳 ②弱視手話通訳 ③触手話通訳 ④指文字通訳 ⑤指点字通訳 ⑥点字速記タイプライタ通訳 ⑦手書き(手のひら書き)通訳 ⑧要約筆記 ⑨パソコン通訳 ⑩音声通訳 ⑪そのほか(     )

(3)駐車場  ①確保の必要: あり なし

(4)そのほかどのような支援が必要ですか。そのほか必要とする支援(補助援助など)を具体的にお書きください。(     )

6 会議に際しての連絡先

*上記に関する事項については、必要に応じて会議の担当者から確認をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本会議の担当者は、○○ ○○です。

連絡先:電話:   FAX:   e-mail:

7 そのほか必要な事項

*高齢者・障害者配慮設計指針シリーズは31規格(「ガイド71」を含む)発行。(平成22年3月現在)引用元:財団法人共用品推進機構 情報誌『インクル№65』

*財団法人共用品推進機構

共用品・共用サービス(身体的な特性や障害、年齢の高低)に関わらず推進を行っている団体です。