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編集後記

 先日、鳥取県米子市で障害者全国市民フォーラムが開催された。全国から400人以上が集まり、メインテーマを「社会参画」として、バリアフリーや権利擁護などまじめな分科会から、魚つりやヨットなどレクリエーションの分科会まで、バラエティーに富んだ内容で3日間、勉強したり親睦を深めたりした。
 私は東京から行ったが、他にも数十人の車いす利用者を含む大勢の障害者が参加した。飛行機は日に4便しか飛んでいなくて、午後2時からの開会式に間に合うには午前の2便に乗らなければならなかった。国内線では1機に8人の車いす利用者しか乗ることができないという内規があるらしいが、そのような数では絶対不足するということは分かっていた。実際、私が乗った飛行機には、13人の車いす利用者が予約していることが事前に分かり、旅行会社などから何回も問合せの電話があった。
 また、普段は滅多に障害者が乗ることのない列車にも、多くの車いす利用者が乗っていたということである。このフォーラムは長い歴史があり、地方で開催し障害者が一堂に会し、いろいろな必要性をアピールすることによって少しずつ社会を変えてきたのである。

(O)


 今回の特集では、主要6政党に対して政治参加に関するアンケートを行い、その集計結果を掲載しました。アンケート回答の期間が短かったのですが、全党にご協力いただき、ありがとうございました。
 また、1981年以降の障害者関係の請願データを集め、それをまとめました。データのリストアップや入力作業などの細かい作業が続きましたが、実際に作業をしてみると、時代とともに請願の内容が変わり、その時代を映していて、興味深いものでした。
 今回は、請願の手続きなども掲載しています。これは、衆参のインターネットのホームページでも見られます。機会があれば、のぞいてみてはいかがでしょうか。
 さて、話は変わって、10月に東京ビッグサイトで開かれた国際福祉機器展に行ってきました。時間がなくてゆっくりと見ることはできませんでしたが、会場内を見ての印象は、まず車いすが目に入ってきたことです。黒と明るい色を使ったすてきなデザインのものが多いように思いました。また、坂道でも楽に移動できる電動タイプのものなど、用途に応じた車いすも目にしました。これからはおしゃれな車いすが街でも多く見られそうです。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
1999年11月号(第19巻 通巻220号)