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編集後記

 早いものでもう12月、師走です。今年を振り返ってみると、昨年と同様に仕事、仕事に明け暮れた年でした。
 ノーマライゼーションの編集のお手伝いの他に、ダスキンのアジア太平洋障害者リーダー養成事業にもかかわらせてもらうようになり、いろいろ忙しく過ごしました。私自身が同じダスキンの研修生だったこともあり、私の経験が少しでも役に立てばいいなと思い、研修生に対しています。
 このプログラムの最大の長所は、障害当事者に長い時間をかけて、いろいろなことを経験させてくれることだと思います。特に、自分の国以外のところで生活し、生き生きと地域で楽しく生活している障害者に会って友達をたくさんつくることは、自国に帰ってからも本当に大きな財産になるでしょう。そして、研修生同士の中に絆が生まれれば、それぞれの国に帰ってからも、それぞれの国の障害当事者のリーダーとしてやっていくときに強い味方となるでしょう。
 まだ始まったばかりのプログラムですが、年を重ねるごとに卒業生が増え、少しずつ芽が出て育っていくことでしょう。長い目で見ていかなければなりません。来年もできる限り手伝いたいと思っています。

(O)


 12月号では、毎年恒例の「わたしが選んだ今年の5大ニュース」をお届けしています。
 原稿を依頼する際に、障害の種別や地域性を持たせた内容をお願いしているので、書き手によってずいぶん内容が違ってきます。担当者としては、取り上げるテーマがみなさん違うので、原稿を見るのが楽しみです。みなさんが選ぶ今年の5大ニュースは何でしょうか。
 選んでいただいたテーマのうち、目を引いたものは、東海村の臨界事故です。住民への対応が非常に問題となりましたが、障害のある人たちのことはほとんど取り上げられませんでした。実際には、養護学校への連絡が遅れたり、在宅で事故のことを知らずにいた聴覚障害の人、移動に介助者が必要なのに派遣してもらえないなど、今回のような事故や災害が起きるたびに指摘される危機管理体制のあり方が問われます。
 さて、12月号が発行になるのは、師走のあわただしい頃です。来年はどんな年になるのでしょうか。
 みなさまよい年をお迎えください。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
1999年12月号(第19巻 通巻221号)