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編集後記

 アジア太平洋地域障害者リーダー育成事業の第3期研修生の面接がはじまりました。私もその事業に関わっているので、2月の終わりから3月の初めにかけて韓国とインドネシアに行ってきました。
 韓国はソウルで面接したのですが、そこには第1期の卒業生がいて通訳や道案内など、いろいろ手伝ってくれました。研修候補者として新しい人に会うだけでなく、研修の卒業生に会ってその後の状況を確認できるので、新しい人と研修卒業生を結びつける役割も果たすことができます。ネットワークを作る意味で、このような機会はとても重要だと思います。
 韓国ではまだまだ街中で障害者を見かけることは少ないですが、面接に行く度に少しずつ障害当事者の活動が大きくなっているのが分かります。特に、自立生活運動の波が大きくなってきており、リーダーを育てようという気運が高まってきています。日本の自立生活センターが現地へ出向き、ピア・カウンセリングや自立生活プログラムなどを実施するなど、協力関係も強くなってきています。
 この事業の卒業生が世界に広がって、何かを少しでもいいので、自国に持って帰っていってくれたらと願っています。

(O)

 今月号の特集では、平成13年度の障害保健福祉部関係予算について新規事業を中心に解説をしていただきました。その中で目を引いたのは、高次脳機能障害支援モデル事業の実施です。本誌でも以前から取り上げているテーマなので、今後の動きに注目したいと思います。
 さて、障害ある人のためにいいと思ってやったことが、実際には、当事者にとってはつまらない、楽しめないことだったということを「ハイテクばんざい」で小松さんが紹介されていました。
 これは決して他人事ではなくて、私自身も忘れずにいなければならないことですが、実際にこういったことはけっこう多いような気がします。今までそういう声がなかったじゃないか、と思われるかもしれませんが、それは単に声を出す機会がなかっただけなのかもしれません。
 最近は、各種委員会などでも委員として当事者の立場から発言する機会が増えています。活発な意見交換を通して本当に求められている、ニーズに合った内容の実現を期待したいと思います。

(K)