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最終年記念フォーラムに寄せて

「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラム組織委員会
委員長 八代英太

 時の流れは光陰矢の如しである。1981年の国際障害者年から20年が経過し、「アジア太平洋障害者の十年」も2002年でその幕を閉じようとしている。その間、私自身も障害者問題に取り組む議員の一人として24年の歳月が流れた。20年前から今日まで、日本の障害者福祉はどのように変わったのか。進展したのか後退したのか、気にかかりつつ絶えず総括しながら時を重ねてきた。
 振り返ればキリがないが、山積されている障害者問題は永遠のテーマでもあろう。失われた時を惜しむのはやめて、前へ強く進む心意気だけは持ち続けたい。
 そんな思いもあってかねてから2002年を障害者問題の20世紀最後において、新たな21世紀は2003年との誓いを秘めて「最終年フォーラム」から次への山頂へ登り始めたい心境であった。2001年12月のベトナム・ハノイRNN会議でも基調講演をさせていただきながら、自らを鼓舞する思いでRNNをはじめとするDPI世界会議札幌大会、大阪でのRI・RNN等のアジア太平洋障害者の十年記念フォーラムをなんとしても成功させなければならない。
 私も組織委員長の大役を拝命し、その重責を自らへの励ましも含めて、多くの関係団体の皆さんと一緒に10月の「最終年記念フォーラム」に向かって車椅子を漕いでいる。沖縄から始まったRNN会議もアジア太平洋各国に浸透している。これも唯一のオープン会議として終わりから始まりへと舵を切らなければなるまい。キナ臭い世界の対立や争いをハンドインハンドに置き換えて福祉外交を展開しながら、平和なアジア・太平洋・暖かい世界平和を私たちがイニシアティブを取る思いで訴えたいとも思う。障害者の権利宣言や、ポスト十年問題、バリアフリーと万人のための世界を築くグランドデザインがこの「最終年記念フォーラム」の精神であることを心に抱いて、「完全参加」の大会の成功をめざしたいと思う。

(やしろえいた 衆議院議員)