音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

編集後記

 3月下旬、(財)ヤマト福祉財団が企画したドキュメンタリー映画「朋の時間」~母たちの季節~の試写会を見てきました。本誌のインフォメーションでもすでに紹介しましたが、NHKでやっていたのをみて、ぜひみてみたいと思っていました。3年半にわたって撮影されたこの映画には、重度で話すこともできずにただ寝たきりとしか見る人にはみえないであろうその人たちと家族の日常、職員との交流、そこには笑いもあり、涙もあり、生きることのすべてがさらけだされていました。見終わってすぐにはいすから立ちあがれませんでした。おだやかな気持ちになり次第に元気がわきあがってきました。4月25日まではBOX東中野(JR線東中野駅前)でロードショー(特別鑑賞券1,400円、当日大人1,700円)。これからの全国公開予定については事務局(03-3397-1914)かホームページ(http://www.motherbird.net/~tomo_haha)でもご覧いただけます。最後にパンフレットから「人は人と出会い学びあい 大きくなっていく人は 人の中に生きて輝く 与えられた身体を精一杯 使って生きることが どんなに誇り高く美しいか 朋のみんなは 教えてくれる」。

(S)

 今月号からはじまった「ひろがれ!APネットワーク」では、ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業で研修を終えて自国に帰った元研修生たちのその後の活動を中心に紹介していきます。彼らが見たことや感じたことを彼ら自身の言葉で伝えてほしいと考えています。
 今回紹介したスリランカのクマーラさんがお兄さんと2人で屋外で撮った写真を掲載しました。彼のお兄さんは、視覚と知的の重複障害をもっていて、以前は家から出たことがなかったそうですが、家の前で家族とくつろいでいる写真もありました。身近なところからの小さな変化ですが、少しずつ変わっていることを実感しています。
 また、日本での研修で培ったネットワークが、日本との間で生まれています。研修の成果が個人だけにとどまらず、徐々にひろがっていき、将来は各国の元研修生同士のネットワークにつながっていくことを期待したいと思います。

(K)

(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「ノーマライゼーション 障害者の福祉」
2003年4月号(第23巻 通巻261号)