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年金と私たちの生活

松本溶子

○年金がほしい

 香川県手をつなぐ育成会『夢の翼』のメンバーで、現在就職をしていて年金受給を希望している5人と自分たちの生活と考え合わせながら、『年金』について話し合った。
(参加者本人・武田憲明(たけだよしあき)、岩崎英樹(いわさきひでき)、堺(さかい)つや、林哲也(はやしてつや)、小網政之(こあみまさゆき))

 今、めいっぱい残業しても給料は少ない。仕事が暇で残業がない。仕事がないので早く帰るように言われる。仕事におわれて、ゆとりがない。自分の(自分たちの夢をかなえる)ためにお金を使いたい。そのためにもぜひ年金をもらいたい。

○年金制度についての疑問

 自分から見て、同じ障害の程度だと思う人でも、年金をもらっている人といない人がいる。もらえる人ともらえない人の区別は、どこで判断されるのだろう。
 私たちは今就職をしている。年金の申請に行くと、窓口の人に「働いているのに年金なんか必要ないでしょ」と書類をもらえなかったこともあった。『働く』ことは年金をもらえないということになるのだろうか。
 他の県の人は、私たちと同じように働いていても多くの人が年金をもらっている。住んでいるところによって年金がもらえたり、もらえなかったりするのはどうしてだろう。

○これからの希望

 年金はもらいたいけど、もらえるようにするまでの手続きが難しい。だれかの手助けが必要である。気軽に相談できる専門的な知識のある人がほしい。
 育成会の本人大会に参加して、はじめて年金制度のことがわかった。年金のことについて知らない人もまだ多いと思う。いろいろなところでわかりやすく伝えてほしい。
 自分が年金をもらっているかどうか知らない本人もいる。年金をもらっていることは知っていても、金額やそのつかいかたなどを知らない本人もいる。私たち本人に言ってもわからないだろうと思わないでしっかり話してほしい。
 私たちもいろいろな会に参加して『年金』について勉強したい。勉強してその制度を使えるようにしたい。お金についても自分で管理できるような力をつけたい。私たちがいろいろな制度を利用できるようわかりやすく教えてほしい。

(まつもとようこ 香川県手をつなぐ育成会「夢の翼」支援者)