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工夫いろいろエンジョイライフ

弱視【1】
●居住編●

提案:田畑美智子(東京都在住)
イラスト:はんだみちこ

自分の部屋と分かる印を

 マンハッタンのシャビーなホテルの6階に泊まった時、エレベーターが誤作動し、6階のランプが消えたのに、着いたのが5階ということがありました。見かけは各階同じだったので、自分の部屋のドアをドンドンと勢いよく叩くと、中から出てきたのは一つ下のフロアに滞在する男性で、お互いびっくり。知っている人で本当によかったです。
 集合住宅でも、各階の見かけがそっくりで、階数の表示を見なければ、間違えても気付きません。
 知り合いの弱視の人は以前、エレベーターの前に玄関マットを敷いていましたが、共有部分なので問題ありかもしれません。私の家のドアのノブには、木製のあまり音の出ないベルを付けています。職場の人がインドに出張した折、土産にもらったものですが、周囲に迷惑にならない程度に音が出るので、安心して鍵穴に鍵を指すことができます。

半開きは厳禁

 自宅にいても、モノにぶつかることは結構あります。多少の視力があると、見えるつもりになって油断しがち。つい手などで確認することを怠ってしまいます。特に私のように左右の視力に差があると、視力が弱い側のことに気付かず意識しなかったりします。視野狭窄の大きい弱視の友人からも同様の話を聞きます。
 そこで、整理整頓、片付けが大の苦手&億劫な私ですが、ドアや引出しやたんすの半開きだけは、何としてもしないように努めています。半開きはだらしなく見えるだけではなく、すねにあざを作ったり、顔面に切り傷をつくったりするもとですので、最後まできちんと閉めるか、ドアだったらきちんと開けることだけは億劫がらずにやるようにしています。

ダイニングの下にラグを

 わが家のダイニングにはテーブルの下を中心に、エスニックのラグが敷いてあります。
 モノを落としたりこぼしたりすることが多く、フローリングに傷をつけたり、食べ物や飲み物だとシミになったりワックスがはげたりします。油断しているとカビがはえたり…。でも、これがなかなか気が付きません。
 でもラグがあれば、とりあえずワンクッション置くことができますから、しかもラグを洗ってしまえばOK。ラグはシルクなどでない限り、素材的にも洗濯が容易です。また、エスニックのラグは、フローリングを守るためだけには見えません。エスニックテイスト香るラグの上で、安心してエスニック料理を食べれば、もうリゾート気分でしょう。