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インタビュー
APDF会長
ジュディー・ウィー氏に聞く

聞き手:寺島彰
(日本障害者リハビリテーション協会)

―最初にジュディーさんの経歴を教えてください。

 私は、先天性奇形で生まれました。四肢に障害があり、車いすを使用しています。両親は、私を特別な存在として育てることをしなかったために、普通学校に入学しました。学校には、ほとんど障害者がいませんでした。そのために、先生をはじめ障害者のことをほとんど知りませんでした。年齢を経るにつれて、私は障害者や障害者組織のことについて学んだほうがよいと考え、シンガポール障害者協会の活動に参加しました。そのうちに、カナダの会議に出席する機会がありました。カナダでは、車いす使用者が自由に動き回っていることに非常に驚き、シンガポールに帰ったら国を変えるために何かしようと考えました。これが私が障害者問題にかかわるようになった経過です。
 現在は、シンガポール・テレ・コミュニケーションで働いています。シンガポール障害者協会はボランティアです。

―APDFの会長としての抱負をお聞かせください。

 アジア太平洋地域における最大の問題は、この地域の多くの人々が障害者のことをあまり知らないということです。まずは、多くの人々が障害者のことをよく知ってくれることが大切です。特に「びわこミレニアム・フレームワーク」の7つの領域について知ってほしいと思っています。非政府組織(NGO)が、できれば政府機関(GO)と協力して、この分野における試行的な計画を立てて実行することです。また、各国のNGOがいろいろなことを学びあって、ネットワークをつくってほしいと思っています。

―本誌読者に一言コメントをお願いします。

 障害のある読者には、あきらめないこと、常に忍耐強く、常にチャレンジすることを言いたいと思います。たとえ、だれでもできることを自分ができないとしても、自分でできることを探してやってください。あきらめてはいけません。きっとうまくいきます。
 政府や当局の人々に対しては、障害者のニーズを理解する努力をしてください。私たちは参加の機会を求めています。社会のなかで最大限能力を発揮できる機会を求めています。チャンスがほしいと思います。
 専門家に対しては、介入の必要性を訴えます。特に早期の介入・解決が必要です。たとえば、支援機器を必要としている児童に適切な支援機器を提供し、それを使えるようになれば、より自立した生活が期待できます。

―これからのますますのご活躍を期待したいと思います。ありがとうございました。