音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

1000字提言

文化の日に想うこと

岡田なおこ

 今日は文化の日。私は2年前のこの日にホームページを開設しました。11月3日はマイホームページ「なお小箱」のお誕生日。なので、ネットの中でイベントでもやろうと思っていたのですが、数日前からうまく更新ができなくなり、「イベント」どころではありませんでした。
 更新がうまくいかなかった原因は容量不足によるもののようです。「ようです」と曖昧なのは、私はPCのことはよくわかっておらず、トラブルが起きるたびにメル友やネッ友に助けを求めるという具合いです。
 ネットの中の人間関係というのは奇妙なもので、地球の裏側からでも飛んできて相談に乗ってくれたり、片時も離れずに心を通わせてくれたりします。
 現実の世界での人間関係に疲れていると、ついついネットの中に安らぎを求めてしまいます。
 そう。
 私はかなり現実の世界に疲れています。
 3年前に成り行きでCIL(障害者自立生活センター)の理事長になってから、私の人生は変わってしまいました。
 私は「養護学校全入制」と「国際障害者年」と、障害者施策が大きく変化する二つの節目を体験しています。「支援費制度が始まる」と聞いたとき、三つ目の節目がやってきたと感じました。
 CILを立ち上げるのなら支援費制度がスタートする前に目星をつけたい…そんな思いが先行して、当事者同士の十分な話し合いを後回しにして「健常者から出たCIL立ち上げ計画」に乗ってしまったのが最大の失敗です。スタートしてからの3年間を振り返ると、当事者同士の信頼関係があれば起こらなかったトラブルばかりです。
 私は一生「作家」としての立場で物事を見て、発信して、社会に一石を投じていけばいいと思っていましたが、「事業者」としての思考も必要となってきました。
 「障害者の中のリーダー」と「CILの代表」との違いを次回から書いていこうと思います。
 私が「作家」として自然体に戻れる空間が「なお小箱」です。よろしかったらアクセスしてみてください。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~okaoka/

(おかだなおこ 児童文学作家、障害者自立支援センター・コスモス理事長)