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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2005年2月号

編集後記

座談会「グランドデザイン案をどう見る」では読んでいただければお分かりのように、厳しい意見が相次いだ。関係する民間団体の方々からも同様の意見が多かった。理念面では評価できるとしながらも、そのための具体的な方策(案)に不安が集まっている。これまで少しずつ積み上げられてきた地域で自立して生きる芽が結果的に後退するようなことがあってはならないと危惧する意見にはうなづかされる。日本ALS協会秋田支部の松本さんが書いておられたが、1日4時間程度の訪問介護の時間を増やしてもらうために車いすの重度障害のご主人と3回も役場に陳情してようやく認められた支援費の介護。まだこうまでしなければわかってもらえない・・現実がある。(S)


今月号の特集ではグランドデザイン案について、民間のさまざまな立場の方々からご意見をいただいた。ぜひ1月号の資料とセットでご覧いただきたいと思う。昨年、10月12日に「グランドデザイン案」が発表され、今国会に、「障害者自立支援給付法案」提出されるが、これまで十分な議論をする時間もなく進んできたという印象を受ける。「もっと議論を尽くして」「当事者・関係者の声はどこへ…」とみなさんの意見が強く心に響いてくる。今後の動きを注意深く見守っていきたい。なお、本誌4月号から、新連載として引き続きこのテーマを取り上げていくことになった。(K)