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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2008年4月号

編集後記

「人間の関係」(五木寛之著)の表紙は、舟越桂さんの彫刻だ。以前、舟越さんの作品展が開かれた時に見に行き、気に入った絵葉書を購入してあった。実際に使うというより私にとっては時々取り出して鑑賞するというものだったがこの前、同じ喪失感を経験した友人に送ったのがこの作品だった。幼なじみの上に不思議な強い絆を感じることになった友に、忙しい時間、ただじっと眺めて安らいでほしいと願った。慈しみ、祈り、支え合い、が感じられ一人ではないことを伝えたかった。いつも利用する駅の拡大広告でこの絵が目に留まり、朝からうれしくなった。五木さんも好きな作家だからなおのことうれしくなったのである。(S)


「さくら会」が知的障害の本人の会のメンバーを対象に行ったアンケート調査の報告会があった。司会はもちろんさくら会のメンバーで、発言内容も分かりやすく、参加者からの発言も多い会だった。のびのびと発言している様子を見ていて、彼らのペースに合わせて分かりやすい言葉で伝えれば、しっかり発言ができるという、すごく当たり前のことを気づかせてくれた。アンケート調査のあと、3か所を訪れて訪問調査を行ったという。メンバーが中心となって仲間の話を聞くことが、さまざまな意見を引き出すことにつながっていると思う。ここに本人活動の意義を感じる。私にとって学ぶことが多い報告会だった。(K)