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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2011年6月号

編集後記

今号の特集は若いころが思い出されるものだった。最初に正確さに欠ける記憶であることをお断りしておかねばならない。国際障害者年後と思うが、高齢者・身体障害者に配慮したモデル住宅が、つくば市の産総研だったと思うがその敷地内に建てられ見学会を催した。各メーカーの技術を結集したいわゆるバリアフリー住宅でホームエレベーター、屋外昇降機、室内リフト、上下に移動するキッチンなどが装備されていたと思う。当時、その事務局や会議を引き受けていた所に勤めていた私は最新設備に感心するばかりだった。あれから30年近く、バリアフリーという言葉が浸透しながらも、障害のある人にとっては、まだ厳しい居住環境の課題が見えた特集になった。(S)


ワールドナウのコーナーでは、昨年、ミャンマーで知的障害のある本人の会が設立されたことを紹介していただいた。日本では、各地で本人の会の活動が活発だが、アジア地域の同じ障害をもつ仲間たちの会立ち上げの支援活動が広がってきていることを聞いてうれしく思う。プロジェクトの中心が本人であることは、彼ら自身が力をつけていくことにつながる。波多野さんと杉澤さんに原稿の執筆をお願いしたが、当事者専門家としてかかわるなかで、杉澤さん自身の意識も変わってきたという。5年度、10年後、アジア地域の本人の会が増え、リーダーたちがどう成長しているか、楽しみである。(K)