「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2012年3月号
工夫いろいろエンジョイライフ
実用編●私の家具選びは高さがポイント、他●
提案者:岩下彩 イラスト:はんだみちこ
岩下彩(いわしたあや)さん
高校2年生の時に脳出血が原因で、両上下肢マヒや言語障害が残り、リハビリを続ける。2009年5月、大阪市で一人暮らしを始める。以前から相談支援に関わってみたいと思っていて、現在は「自立生活センター・あるる」で働いている。
私の家具選びは高さがポイント
私の家の家具は、高さの低いものばかりです。なぜかというと、普段私は、家では車いすから床に降りて生活をしているのですが、立ち上がることができないので高いところのものは自分で取ったり見たりすることができません。膝立ち程度ならできるので、膝立ちして手が届くくらいの高さの家具を選んで買うようにしています。これなら介助者がいない時でも、自分で家具の上のものを見ることができるし、取ることもできます。
洋服ダンスも自分で中が見られる高さのものにしています。タンスの中にどんな洋服があるのかが分かるので、毎日の洋服選びの時間もかなり短縮されています♪
かわいいおぼんで食事を楽しく
私は手に不随意運動があるため、食事をする時、手が食器などにあたって倒してしまいます。そのため、私は食器をおぼんに乗せてご飯を食べています。これならもしご飯をこぼしてしまっても、おぼんを洗ってしまえばいいという便利な面があるんですよ☆
おぼんを買う時は、食器が滑らないように滑り止め加工がしてあるものを選んでいます。いくらかわいいおぼんで食べていてもご飯をひっくりかえしてしまったら食事が楽しくとれないので…。
最近は、かわいいデザインのおぼんが増えてきているので、オシャレなおぼんを見つけられています。でも、滑り止めがゆるいのがあるので、実際に触って、確かめてから買うようにしています。これで、私は毎日の食事が楽しみになりました♪
おみやげのストラップやキーホルダーの活用法
私は物をつかんだりすることが難しいので、お財布やかばんなどチャックが付いているものの開け閉めに困っていました。特に小さいチャックは見えにくいし、つまみにくいです。それを解消するために私は、チャックの引手にストラップやキーホルダーを付けています。
きっかけは、おみやげでもらったストラップやキーホルダーがたくさんあって、でも付けるところがそんなにないしどうしようかなと思っていました。何気なくチャックの引手に付けてみたら、つかみやすいことを発見!今ではいろんなものに付けています。
ストラップやキーホルダーは、ある程度長さのあるものを付けているので、それを引っ張ればチャックの開け閉めが楽にできます。
それに冬の寒い時期は、特に指の動きが悪くなるので、かばんの中からものを取り出す時の目印になってとっても便利です☆
おみやげでもらったものを使えるし、私も使い勝手がよくなってとても助かっています。