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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2013年12月号

参加者の報告

障害と開発に関するハイレベル会合
―大きな転換点に―

崔栄繁

本年(2013年)9月23日から、国連で行われた障害と開発に関するハイレベル会合(ハイレベル会合)に参加した。

ハイレベル会合は、各国から大臣などの政府の高位級の人たちが行う障害と開発についての会合ということで、特別委員会とは違った期待を持っていた。メインの会場と一般のNGOメンバーの会場は分けられており、結局モニターでの傍聴となり、これは残念だった。

潘基文国連事務総長や歌手のスティービーワンダー(国連の平和メッセンジャーだったのだが)などが開会式で挨拶していた。ラウンドテーブルでは、特に印象に残ったのは、ケリー国務長官による米国政府のプレゼンテーションだった。ADAやインクルーシブ教育などの取り組みを明快に述べていた。横で、障害当事者で国務長官の障害権利に関するアドバイザーであるジュディ・ヒューマン氏が見守る姿は障害当事者重視を印象付けた。大臣級の人たちが障害者の権利等に直接言及していたことは大きな意義を感じた。

サイドイベントは、スウェーデン政府主催の自立生活のサイドイベントとJDFの震災・防災に関するサイドイベントに参加した。自立生活のサイドイベントでは、スウェーデンの大臣も出席し脱施設について議論していた。JDFのサイドイベントは、24日の夜で、ニューヨーク市立大という場所の制約があったにもかかわらず80人以上の方が駆けつけてくださった。参加された方をはじめ、事務局のみなさんに感謝である。今後、権利条約批准後を見据えた運動の必要性を痛感したニューヨークであった。

(さいたかのり DPI日本会議)