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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2013年12月号

参加者の報告

サイドイベント「災害と障害者」の開催

原田潔

今回の私の役割は、障害と開発に関するハイレベル会合(23日)や関連イベントへのJDF関係者の参加調整と、日本財団・JDF共催のサイドイベント「災害と障害者」(24日)の開催である。目指すは2015年以降の開発・防災に関わる2つの国際戦略に「障害」を位置づけること…。

私たちJDF関係者が現地入りしたのが22日午後。無事上陸すれば一安心と思っていたら、ハイレベル会合の参加登録は、22日中に済ませねばならないらしいとの情報を得た。国連総会中のニューヨークは厳戒態勢。登録し損ねたら洒落(しゃれ)にならない。慌てて国連事務局に連絡を取り、翌朝でも問題ないとの回答を得た。ドタバタの舞台裏である。

ハイレベル会合では、パン・ギムン事務総長はじめ、各国政府・NGOから要人が次々に発言する。会議の成果文書が午前中には採択されるなど、セレモニー的な色彩も強かったが、ともあれ、国連総会中に障害に関するハイレベル会合が開かれた意義は大きい。NGOも緩やかな連携を形作った。

サイドイベント「災害と障害者」は、会場探し、手話通訳・字幕の依頼など、日本からの手配に苦労したが、現地在住の友人、S・ゲスベン氏の応援を得て無事開催できた。内容については他稿に譲るが、国連ISDR、DESA、米国FEMAなどから発言者を迎え、85人の参加者が集い、十分な反響が得られた。

特に、震災以来JDFが支援活動を行なっている、岩手県陸前高田市の久保田崇副市長に活動報告をいただいたことで、国連のグローバルな戦略と、地域の復興とまちづくりの接点を形作れたことは意義深い。

(はらだきよし 日本障害フォーラム事務局/日本障害者リハビリテーション協会)