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「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2014年3月号

編集後記

東日本大震災から3年、本誌では、これまで3回特集してきた。戸羽市長、秋山さん、古川さんには今号もお願いした。3.11からまもない時期に古川さんに書いていただいた原稿のタイトルは「見えない明日、見えない未来」。今号は、防災計画等に焦点を当てた。平時からの近隣との対応、備え、福祉避難所が重要であることは誰もが述べている。一にも二にもあの時の当事者の声を聞いて、言い伝えとして生かしてほしいと願うばかりである。個人的な話になるが、福島の幼馴染みは、3年の間にほぼ全壊の自宅を更地にし、母親を見送り、みなし仮設のアパートで一人暮らしを続けながら、一人老後も考えねばならないこれからの生き方を模索している。今の私には、時々の電話で話を聴くことしかできない。(S)


第1特集の「提言・自然災害と障害者」では、被災地の方々のほかに近い将来地震が発生する可能性が高いと考えられている地域の方々にもお願いしました。被災した体験を伝える語り部活動をはじめたことや「人の環境」の大切さ、福祉サービス事業所の存在のことなど、多くのことに気づかされました。「証言3.11その時から私は」の原稿を書いてくれた方も、被災した当時は書くことをためらっていたけれど、最近になってようやくみんなに伝えていかなくてはと思うようになったと言って原稿の執筆を受けてくれたことを思い出しました。同じことを繰り返さないためにもぜひさまざまな形で伝えていってほしいと思います。(K)