「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2014年5月号
ユーザーの声
iPhoneユーザーとして
K・Y
僕にとってiPhoneには、通話機能以上になくてはならない便利な「お助け機能」がありますが、その主なものが次の5つです。
(1)メッセージまたはメール機能=思っていることを口に出して伝えることが上手くできないので利用しています。メールなら、考えを整理して伝えられるからです。仕事で困ったことを相談する時にとても助かります。
僕は、何か聞かれた時に内容が複雑だとその意図をすぐに理解して、相手に合わせてその場で自分の考えや気持ちを整理して答えることはとても難しいと感じていて困ってしまうのですが、会話より文字に書いてもらったものを読む方がずっと分かりやすいのです。相手の考えを理解して、自分の考えをまとめる時間が必要なことを分かってもらうために「話の内容がよく分からないのでメールで送ってもらえませんか?すぐに答えるのが難しいのでちょっと待ってもらえますか?メールで返事をしてもいいですか?」とその場をやり過ごすことも多いです。
(2)インターネット機能=趣味などに利用しています。音楽が好きで、曲を探す時にはネットで検索して試聴します。気に入った曲やアーティストが見つかった時は買ったり借りたりしています。曲に限らず、買いたいものを検索して、購入前にいろいろ調べられるのでとても便利です。言葉の検索もよくします。意味の分からない言葉、知っておきたい言葉は日本語だけでなく、外国語も簡単に調べられるので役立っています。暇つぶしに動画や音楽の視聴もよくやります。どこかに出かけたい時には行きたい場所探しにもよく利用しています。
(3)メモ機能=メモしておきたいことは何でも、やるべきことや、忘れてはいけないことなど打ち込んで保存し、必要に応じて確認しています。僕には趣味の一つに物語の創作があるのですが、その保存にも活用しています。外出先で使ったお金の記録を保存しておいて、帰宅してから小遣帳に書き写すのに利用したりもします。外出自体の行動の記録にも活用しています。長文メールを送る前に、一時的にメモ機能で文章を作成してみるということにも利用します。
(4)カレンダー機能=予定を忘れないために打ち込んで利用しています。アラーム設定できるのが便利です。
(5)リマインダー機能=旅行など、外出時の持ち物リストを作ったりします。
ガラケーからiPhoneに替えて半年程度ですが、まだすべての機能を知っているわけではありません。使いながら他の機能も覚えたいと考えています。
(秦野市在住、23歳、会社員、自閉症)