音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へ ナビメニューへ

  

「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2015年12月号

私のファッション哲学

ファッション人生をふりかえって

吉村悠希

福島県に住んでいる私は、今年30歳になります。中学、高校の時は、こわそうなイケメン?でした。黒にきらきらの不良みたいなかっこうをしていました。ヘアスタイルもドラマ「ごくせん」にでている人のようでした。サングラスをかけて、きめポーズをとったり、少しつっぱっていたように思います。

社会人になってすぐは、疲れてねてばかりで、おしゃれをするどころではありませんでした。が、仕事がなれてくると、ダンスのレッスンで東京に通うようになったり、弟のまねをして、きれい系の服が好きになっていきました。

2013年の「世界ダウン症の日(3月21日)」のダウン症協会のイベントで、ファッションショーにでたことで、もっとおしゃれを気にするようになっていきました。そして、このことが、震災後、体調をくずしていたのを、のりこえるパワーになったように思います。

私の住んでいるいわき市は、好みのお店があまりないので、旅行に行った時に買うことが多いです。原宿ではグレーのジャケットを、大阪や青森でも、お気に入りのぼうしをゲットしました。ななめにかぶるのが、かっこいいと思います。くつは、いつもははきやすいものを、ダンスの時は、ぴかぴか光ったものをはき、アピールします。

ダウン症は、筋肉が弱く、太りやすいので、いつもかっこいい服がきられるよう、筋トレを毎日しています。おしゃれをしてでかけるのは、心がわくわくします。心がわくわくすると、毎日仕事もがんばろうという気になります。

「いつもカッコイーね!きまってるね!」と言われるとすごくうれしいです。ただ30歳になって、これからは、見た目だけでなく、心の中もかっこよくなりたいと思います。40歳になっても、おじいさんになってもかっこうよくいたいです。

(よしむらゆうき 福島県いわき市在住)