「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2016年2月号
お知らせ
ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業
第17期生の紹介
ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業は、公益財団法人ダスキン愛の輪基金から委託を受け、当協会で実施しています。1999年に開始した本事業は、各国・地域の障害者福祉の向上に寄与する人材の育成を目的としており、これまで26の国と地域から113人の卒業生を輩出しています。
昨年9月に来日した第17期生6人は、語学研修、日本の社会福祉制度や障害者の現状などを学ぶ集団研修を経て、1月12日より個別研修期間に突入しました。本研修のユニークな点の一つは、この「個別研修」です。下記のように、研修生はそれぞれの研修目標を持って来日しています。約4か月間の個別研修はそれらを達成するために充てられ、6人が日本各地に散らばって研修を実施します。
本研修のユニークな点をもう一つ挙げるとすれば、「個別研修は基本的に日本語/日本手話で行われる」ことです。17期生も分厚い辞書を片手に(と言いたいところですが、今はスマートフォンの辞書機能を使って)研修に臨んでいます。日本語/日本手話を使用言語とすることは、一見、非効率的に思われるかもしれませんが、異国の地(日本)で、異国の言語を身に付け10か月を過ごすという挑戦は、彼らに大きな自信を与えてくれます。それぞれが掲げた目標に向かって頑張る第17期生に、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
第17期生の研修の様子や卒業生の活動報告は、本事業ホームページにて随時お知らせしています。ホームページもぜひご覧ください。当事業HP http://www.normanet.ne.jp/~duskin/
ギャン・バハドゥル・ビタコチ
ニックネーム:ギャン
障害:ろう
国籍:ネパール
年齢:24歳
研修希望:ろう者への差別・偏見をなくす。ろう児に適した教育法。高齢ろう者に対する居場所づくり。ろう者に対する社会教育
ハニタ・マイポン
ニックネーム: タタ
障害:ろう
国籍:ラオス
年齢:23歳
研修希望:日本のろう当事者団体の組織作りや活動内容。日本におけるろう文化。ろう者に対する差別をなくすための活動。手話通訳者の養成と手話教授法
ジェイビス・ニュブタイ・マナイカ
ニックネーム:ジェイビス
障害:全盲
国籍:ソロモン
年齢:24歳
研修希望:日本の福祉政策。視覚障害に関する情報の習得。日本の障害者教育
アリユナ・バッサンダッグ
ニックネーム:アリ
障害:弱視
国籍:モンゴル
年齢:29歳
研修希望:視覚障害者の生活訓練。インクルーシブ教育。視覚に障害のある学生に対する効果的な指導法。視覚障害者の雇用機会の創出及び可能性。視覚障害者の作業所及び収入創出。視覚障害者情報提供事業
セレイポン・チム
ニックネーム:ポン
障害:ポリオ
国籍:カンボジア
年齢:30歳
研修希望:日本の障害者の福祉政策及びサービス。日本のインクルーシブ教育。CBRガイドライン。障害と開発。障害者が自立するための社会的起業について。権利擁護活動
アディール・アハマッド
ニックネーム:アディール
障害:ポリオ
国籍:パキスタン
年齢:28歳
研修希望:自立生活。モビリティ。若い障害者の育成。障害当事者による政策提言。アクセシブルなウェブページ