音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へナビメニューへ

「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2016年5月号

工夫いろいろエンジョイライフ

実用編●声がけでスムーズなコミュニケーションを実現!、他●

提案者:奥澤優耶 イラスト:はんだみちこ

奥澤優耶(おくざわゆうや)さん

平成元年生まれ(26歳)。視覚障害者となって4年が経過。病名は「レーベル病」(障害者手帳2級)。視覚障害者として働くことについて興味・関心があります。仕事を通して自分が貢献できることをコツコツ増やしていきたいと考えています。


声がけでスムーズなコミュニケーションを実現!

私は、週5~6回の頻度で外食をしています。特に初めて利用するお店では、店員さんに「視覚障害者なので、サポートをお願いできますか」と伝えるように心掛けています。そうすると、多くの店員さんは「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかけてくれて、店内の誘導やメニューの読み上げ(点字メニューがある場合は、点字メニューをいただく)、商品やセルフドリンクバーのドリンクなどをテーブルまで運んでくれます。

このように、自分の障害のことを伝えることでコミュニケーションがスムーズになると実感しています。時にはコミュニケーションが上手くいかないこともありますが、あきらめずに、自分の見え方を説明したり、白杖を使用していることなど、さまざまなことを伝えるようにしています。


インプット、アウトプットで情報発信

私はなるべく多くの情報をインプットするよう心掛けています。それは、自分の引き出しが増えることで、有益な情報を発信できると考えているからです。

情報を入手している場所は主に、視覚障害者関連の集まり、ブログ・Twitter・YouTube、読書です。

現在、興味を持っているのは、視覚障害者関連情報、ビジネス関連、自己啓発関連の話題です。私は文字の認識が難しいため、情報の入手や発信には、パソコンの画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)やiPhoneの音声読み上げ機能(ボイスオーバー)をフル活用しています。

また、アウトプットでは、当事者の集まりの場などでの発言やブログ、Twitterを活用しています。

今後も、インプット・アウトプットを意識し、人の役に立つ情報を発信していきたいと思います。


「一人じゃない!」当事者(仲間)との交流で人生を豊かに

私は、視覚障害者関連の講演会やシンポジウム、交流会やサロンなどに積極的に参加しています。

もともと私は、いろいろな集まりに参加することが好き、ということもありますが、参加するメリットがたくさんあります。それは、当事者(仲間)交流できるほかに、悩みや工夫などについて共有できる、視覚障害者業界の"今"を知ることができるからです。

これまでの経験から私は、当事者の仲間と交流することを通して、皆それぞれ悩みがあり困難を感じている、どのような工夫をすれば状況が良くなるか、未来に希望を見出している、ことを知ることができました。

もちろん、人間関係が大変だと感じることもありますが、私は人との関わりをポジティブに考えています。今後も人と関わり、たくさんのことを経験して、実りある人生を送っていきたいと思います。