音声ブラウザご使用の方向け: ナビメニューを飛ばして本文へナビメニューへ

「ノーマライゼーション 障害者の福祉」 2017年3月号

編集後記

第一特集の失語症の問題は、個人的に身につまされる内容で、両親の障害を重ねてしまった。重い脳血管障害で寝たきりとなり、合併しやすいとされる言語と嚥下機能が奪われてしまった父は、コミュニケーションとることができず、本人が一番辛かったと思うが、私たちも歯がゆかった。血圧が安定している時に、車椅子に乗せて散歩するぐらいしかできなかった。そして1年前、何と母も同じ病気で現在は老健施設に入所している。父に比べると同じ寝たきりであっても、母はこちらが判断できるだけの顔の表情は見せてくれている。特集を読むと、改めてコミュニケーションの重要さを知らされる。予算の特集で久保さんも言っておられるが高齢社会の中、高齢障害者の課題も山積している。(S)


高橋玲子さんが玩具メーカーで働くきっかけになったのは、子どもの時の体験だといいます。公園で友だちと当時流行っていたLSIベースボールゲームで遊んでいたら、障害のない子どもが「一緒に遊ぼう」とやって来て、遊んだこと。その体験から、障害の距離感をなくして一緒に遊ぶことができるおもちゃの可能性を感じたそうです。2014年2月号の「知り隊おしえ隊」では、障害のある友だちとも一緒に楽しめる共遊玩具の紹介をしてくれました。最近のおもちゃは視覚的なものが多くなっているといいますが、みんなと一緒に見たり、触ったりしてコミュニケーションを楽しむおもちゃも大切にしたいと思います。(K)